3月5日(土)有明コロシアムで、GHC4大タイトルマッチが実現
昨年度MVP杉浦貴が、新日本最強大型外国人を迎え撃つ!
(構成・文:新井 宏)

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 2010年度プロレス大賞MVPの杉浦貴が、GHCヘビー級王座の二桁防衛に王手をかけるか? プロレスリングNOAHの2011年度最初のビッグマッチが、3月5日(土)東京・有明コロシアムで開催される(午後5時開始)。3・5有明コロシアム「GREAT  VOYAGE2011 in Tokyo」は、GHCの4大タイトルマッチが実現する超豪華版。その中でメインを飾るのが、杉浦vsジャイアント・バーナードのGHCヘビー級選手権試合だ。

 杉浦に挑戦するバーナードは、元WWEのスーパースターであり、現在は新日本プロレスの最強外国人レスラー。新日本参戦からブレイクし、GHC王座への手がかりをつかんだ杉浦にとっては、待望の挑戦者といっていいのだろう。他団体や先輩レスラーなど、さまざまな選手を相手に防衛してきた杉浦だが、新日外国人とのタイトルマッチは、初めての経験。これを乗り越えれば“V9”となり、二桁防衛に王手がかかる。それだけに、最強外国人を倒すのは至上命令でもある。
ではここで、杉浦の防衛ロードを振り返っておこう。

<2009年>
12月6日 東京・日本武道館
●潮ア豪(24分39秒、雪崩式オリンピック予選スラム→片エビ固め)杉浦貴○
※潮アが2度目の防衛に失敗、杉浦が第16代王者となる。

<2010年>
1月4日 東京ドーム(新日本プロレス)
○杉浦貴(20分54秒、足首固め)後藤洋央紀●
※杉浦が初防衛に成功。
2月28日 東京・日本武道館
○杉浦貴(26分8秒、雪崩式オリンピック予選スラム→片エビ固め)真壁刀義●
※杉浦が2度目の防衛に成功。
7月10日 東京・有明コロシアム
○杉浦貴(15分49秒、オリンピック予選スラム→片エビ固め)高山善廣●
※杉浦が3度目の防衛に成功。
8月22日 東京・有明コロシアム
○杉浦貴(25分25秒、雪崩式オリンピック予選スラム→片エビ固め)秋山準●
※杉浦が4度目の防衛に成功。
9月26日 東京・日本武道館
○杉浦貴(28分45秒、オリンピック予選スラム→片エビ固め)潮ア豪●
※杉浦が5度目の防衛に成功。
10月1日 メキシコ・シウダマデロ・セントロデコンベンシオネス(AAA)
○杉浦貴(8分41秒、オリンピック予選スラム→片エビ固め)チェスマン●
※杉浦が6度目の防衛に成功。
12月5日 東京・日本武道館
○杉浦貴(22分12秒、オリンピック予選スラム→片エビ固め)森嶋猛●
※杉浦が7回目の防衛に成功。

<2011年>
1月15日 大阪府立体育会館
○杉浦貴(19分39秒、雪崩式オリンピック予選スラム→体固め)バイソン・スミス●
※杉浦が8度目の防衛に成功。

 こうしてみると、あらゆるパターンの相手を倒してきたことがわかるだろう。NOAH常連外国人のバイソン・スミスも退け、次は新日本の大型外国人となるのは自然の流れなのかもしれない。と同時に、大きなリスクも背負っている。多くのタイトルマッチで、杉浦はオリンピック予選スラムをフィニッシュに使ってきた。あるときは、雪崩式で。だが、バーナードにこの技はかかるのか。大会場にふさわしい見どころであり、試合を左右する大きなポイントになるのは間違いない。

 2・18後楽園では、タッグマッチによる前哨戦がNOAHのリングでおこなわれた。杉浦は斎藤彰俊、バーナードはバッドインテンションズの盟友でもあるカール・アンダーソンを従えていた。試合は、スギウラコールとバッドインテンションズへのブーイングが飛び交う中おこなわれ、バーナード組が優位に闘いを運んでいった。ブレーンバスターの掛け合いから杉浦がバーナードを投げきってみせたものの、最後はNOAH軍が分断され、彰俊がバーナードライバーの餌食となった。前哨戦は、新日本軍がモノにした。

「一発一発が重いですね。でもまだオレ、言い訳かもしれないけど、(すべてを)出し切ってないから。今日はブレーンバスターくらいしか(バーナードに)出していない。ジャーマンとかヒザも、フィニッシュ(のオリンピック予選スラム)も出してない。全部出したうえで負けてたら言い訳できないけど、自分ではそんなに攻めてなかったんで。ただ、ペースをつかむのは大変かもしれない。でも、つかんでしまえばスタミナはこっちのほうがあると思うんでね」

 杉浦のコメントからは、不安がありながらも本番に向けて手応えありの様子が伺えた。対するバーナードも、「スギウラはタイトルマッチで20分以上かけて仕留めるパターンが多い。オレはその前に相手を仕留めてやる。アイツはオリンピック(予選)スラムを使うらしいが、オレはカート・アングルのスラムを食らったことがないからな」と自信満々コメント。オリンピック予選スラムへの攻防を軸に、迫力に満ちた攻防が期待できそうだ。

 果たして、杉浦が小橋建太以来NOAHで2人目の二桁防衛に王手をかけるのか、それとも、バーナードが新日本にはじめてGHCヘビー級王座をもたらすのか。絶対に見逃せない大一番だ。

 さて、GHCヘビー級タイトルマッチ以外にも、2・18後楽園での激動によって、注目度大のカードが一気に出揃った。

 高山善廣&佐野巧真組のGHCタッグ王座には、潮ア豪&谷口周平組が挑戦する。王者組には中嶋勝彦、潮ア組には石森太二が加わっての6人タッグマッチでは、谷口の闘いぶりに注目が集まり、その谷口が見事期待に応えてみせた。なんと、佐野からの直接勝利。“佐野最強説”を覆すかのような結末に、王者組が挑戦を拒否する理由がなくなった。バックステージでは高山が「まぐれで勝っていい気になってるな、クソガキが。アイツには落とし前つけてもらうぞ」と、ベルトをかけての対戦を事実上認めている。これにより、タッグ王座をかけての対戦が正式決定。「グローバル・タッグリーグ戦2011」(4・16後楽園で開幕)まで待てないとばかりに、谷口が高山&佐野組の牙城に挑む。やはりポイントは後楽園で見せたような谷口の踏ん張りと勢い。高山組からの報復は間違いないだけに、いかにして潮アにつないでいくかが勝負の分かれ目になるだろう。

 前記の6人タッグマッチ終了後、リング上ではなくバックステージで中嶋勝彦が動いた。コメントを求められた中嶋は、「(GHCジュニアの)チャンピオンは、勝ったことのないヤツとやりたいと言ってたようで、KENTA選手、丸藤選手の名前を挙げてましたけど、一人忘れてないかと思って。ボク、負けてないっすよ。自分も挑戦させてもらおうと思います」と、GHCジュニアヘビー級王者・鈴木鼓太郎への挑戦を表明。さらに中嶋は、この日、平柳玄藩を退けて防衛に成功した王者に対し、「今日の防衛戦、手こずってたみたいだし、技にキレがないみたいでしたね。なんだか自信なく迷っているようにも見えたんで。自分も短い間ですがベルト巻いてたことあるんで、向こうの不安を取ってやろうかと思います」と、余裕さえ感じられるコメントを残した。もちろん、鼓太郎自身に自信がないとは思えない。中嶋の言葉を撤回させるためにも、鼓太郎には防衛が義務づけられるが、どうなるか…。

 3・5有明コロシアムでは、GHCジュニアヘビー級のタッグタイトルマッチもおこなわれる。新日本の金本浩二&タイガーマスク組から至宝を奪回した丸藤正道&青木篤志組に挑むのは、小川良成&リッキー・マルビン組だ。この試合も、2・18後楽園での出来事から電撃決定となった。青木がリッキーとのシングルマッチで腕十字を狙ったところを押し潰され、まさかのスリーカウント。この流れに乗るように、小川も4の字式ジャックナイフで丸藤を丸め込んだ。タッグ王者のシングル連敗で、リッキーは「挑戦してあげてもいいよ」と相手の動揺を逆手にとる挑発。ここからタイトルマッチが正式決定となった。青木と丸藤はリッキーに対し、「アイツが新日本にとられたのをオレたちが獲り返したんだ。それを忘れてんじゃないの?」「オマエこそA級戦犯だろ」と、怒りを露わに。狙っていた小川の引っ張り出しに成功したのはいいとしても、負けっぱなしでは屈辱が増すばかり。リッキーのスピードと小川のテクニック。丸藤組にとってこれほどやりにくそうな挑戦者もいないだろう。どちらに転ぶかまったく予想のできない、年間ベストマッチ級のスリリングな闘いが展開されそうだ。

 GHC4大王座戦以外にも、有明コロシアムでは注目のカードが実現する。その試合は、今後のNOAHマットを左右しかねない。KENTAの加入で勢いをつけたDisobeyが、健介オフィスと8人タッグマッチで激突するのだ(モハメドヨネ&金丸義信&KENTA&平柳組vs佐々木健介&起田高志&宮原健斗&梶原慧組)。Disobeyからすれば、NOAH本隊との闘いではないこのカードに不満があるだろう。金丸の勧誘に端を発したKENTAまさかのDisobey入りには、2人でGHCジュニアヘビー級タッグ王座を奪取するという狙いがある。それだけに、NOAHから指定された健介オフィスとの対戦を早く終わらせたいとの思いは当然だ。

 一方、おそらくそれを許さないのが、健介だ。デビュー25周年記念試合を終えたばかりで充実しまくりの健介。年々若返るかのような健介は、こういうときほど恐ろしい。2・18後楽園でのKENTAは、ここまでやるかと唸らせるほど、ワルさ全開だった。KENTAと健介、一触即発。あのワルさを健介にぶつければ、不発軍団とさえ揶揄されたDisobeyの大爆発も現実味を帯びてくる。もしかしたらこの試合で、NOAHの歴史に残るシーンが現出するかもしれない。

 数々の好カードが並んだ3・5有明コロシアム。これを見ずして、2011年のプロレスは語れない!          







8・22有明コロシアムでNOAH旗揚げ10年のクライマックス!
外敵キラーの王者・杉浦貴に秋山準が挑戦する純血頂上決戦!
小島聡の方舟初乗船にモハメドヨネの罠…
(構成・文:新井宏)

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★大会名:『プロレスリング・ノア創立10周年記念大会 第3弾 NEW NAVIGATION’10 in Tokyo』
★開催日:08/22(日)16時00分
★会 場:有明コロシアム
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 旗揚げ10周年のNOAHが8月22日(日)、今年2回目の有明コロシアム大会を開催する。前回の7・10が10周年記念シリーズの本格的スタートとすれば、8・22におけるビッグマッチはそのクライマックスと言っていい。杉浦貴vs秋山準のGHCヘビー級選手権試合を筆頭に、豪華カードがふたたびズラリと顔をそろえた。

 まず特筆すべきは、フリーとなった小島聡の方舟初乗船だろう。これまでのキャリアのなかにはNOAHの選手と対戦経験がある小島。しかしながら、NOAHそのもののリングとなると、まだ体感したことがない。それだけに、小島の参戦決定は想像力を大いに刺激してくれる。
小島の参戦は、意外なところから話が進んだ。全日本プロレス退団から左ヒジ負傷のリハビリに励んでいたのだが本人の予想以上に回復が早く、古巣・新日本プロレスのG1クライマックス出場で正式に復帰することになった。小島がNOAHを視野に入れたのは、丸藤正道と潮ア豪がG1にエントリーされていたから。小島は両者の闘いぶりを視察するため、さらには近い将来のNOAH参戦も頭に入れて、7・24大阪での10周年記念大会に来場した。ここで丸藤と対峙したため、NOAHマットでの対戦も現実味を帯びたのだが、丸藤自身が右腕を負傷し、「変形性頚椎症性神経根症」と診断された。これにより、丸藤はG1出場を痛恨の辞退、さらにはしばらくのあいだ欠場することとなり、近日中の小島戦が消えてしまった格好だ。

 しかし、NOAH内部から小島の参戦を迎撃しようとする選手が現れた。8・4ディファ有明大会に来場した小島を襲ったモハメドヨネである。休憩時間に小島がリングに上がったところを背後から急襲、“外敵”への宣戦布告をやってのけたのだ。対戦アピールとみた小島が応じたため、8・22有明コロシアムでの一騎打ちが電撃決定。翌日の8・5ディファで、あらためてヨネに心境を聞いてみた。ヨネにとって、なぜ小島聡なのか…。
「今日も来るんじゃないかと思ってたんだけど、来なかったね。8月22日まではまだ時間があるんでね、向こうはG1があるんだろうけど、こっちはジックリと調整しながら小島戦に臨みますよ。
オレとしてはむかしから天山(広吉)とやりたいと言ってたんだけど、天コジといわれた名タッグチームの片割れですからね、小島となったらそれはそれでおもしろいかなと。
  
大阪(7・24)で挨拶しに来たときから、いっちょ襲ってやろうかなとは思ってましたよ。丸藤だ、潮アだって言ってましたけど、自分がいきたいって気持ちがありましたね。まあ、丸藤戦がなくなったからね、大阪で我慢した分ね、いの一番にオレにやらせてくれと。そしたらノコノコと会場にやって来たんでね、ちょっと恥かかせてやろうかなと思って(襲撃した)。
DISOBEY(ディスオベイ)も自分も、くすぶってるのわかってますよ。それをわかっての行動だから。欠場中のリキさん(力皇猛)のためでもあるし、(鈴木)鼓太郎のためでもある。全部の気持ちをぶつけてね、勝ちますよ。22日、こっちが勝ったら向こうの出番がなくなって終わっちゃうでしょ。でも大丈夫だよ。欠員が出てるDISOBEYに入れてやってもいい。リキさんと鼓太郎が戻ってきたら用無しだけどさ。まあ、DISOBEYの“モハメドコジ”にリングネームを変えてもらって、“モハメドコジ”として潮アや丸藤とやらせてやってもいいよ。そういう道をこっちで作ってやりますよ」
小島が継続参戦するには、ヨネに負けてDISOBEY入りするのが条件?

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 小島の今後、さらにはDISOBEYの再浮上という点においても、見逃せないカードである。
小島がNOAHマットでの対戦を希望している潮アとは、G1クライマックスの8・8名古屋大会で実現したが、潮アは8・22有明コロシアムで「他団体のトップ選手」とのシングルマッチを希望し、あえてカードを「潮ア豪vsX」とした。潮アは7・10で棚橋弘至(新日本)、7・24大阪で佐々木健介と対戦。潮アの“対大物三番勝負”のクライマックスがG1から浮上するのか。そのあたりも要注目である。

 また、KENTAvs青木篤志の一騎打ちも8月7日になって発表された。両者の対戦は意外にも少なく、昨年の9・21名古屋でGHCジュニア王座を争って以来。タイトル戦以降はタッグでさえいちども当たったことがなかったという“空き家のカード”である。
「ここで勝ってGHCジュニアにもう1回挑戦したい」と、青木は言う。丸藤の欠場も、今回の青木のモチベーションを高めているようだ。「いまできることはなにかと考えれば、ひとりで底力を上げていかなきゃいけない。丸藤さんがいない分、流れを自分の中で作っていきたい」と、青木。ベルトへの流れという部分では、KENTAも同じ気持ちだろう。振り返ってみれば、昨年の青木戦後、右ヒザの負傷で王座返上、長期欠場をしいられたのがKENTAである。それだけに、有明コロシアムで王座返り咲きのきっかけをつかみたいところだ。

 7・24大阪では新日本との対抗戦に乗り気薄の態度で臨みながら、実際は永田裕志相手に強烈なインパクトを残してみせたのがKENTAだった。一方の青木も対新日本でブレイクしたレスラー。KENTAの蹴りか、青木の関節技か。GHCジュニア戦線、対新日本といった両面の今後を占うためにも、こちらも見どころの多い一戦になるだろう。

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 そして、8・22有明コロシアムのメインは杉浦貴vs秋山準のGHCヘビー級選手権試合。旗揚げの年にデビューした杉浦が現王者で、NOAHの出航から中心を担ってきた秋山が真っ向からぶつかる純血対決だ。まさに10周年記念シリーズの最後を飾るにふさわしい頂上決戦である。
第2代、第9代、第14代王者として歴史に名を刻んできた秋山。しかし昨年6月、ケガによる王座返上でベルトを失っている。ファンからの“秋山待望論”といった雰囲気もあるだけに、機は熟したといえるかもしれない。
対する杉浦は昨年12月に潮アからベルトを奪って以来、後藤洋央紀、真壁刀義、高山善廣といったリスクの高すぎる外敵ばかりを相手にV3を達成した。こんどの秋山戦は、十分すぎる実績を作ったうえでの真っ向勝負。高山から“帝王学”を会得した杉浦の真価が問われる闘いでもある。ここで杉浦が防衛に成功すれば、もはや敵なしか。

8・5ディファでの旗揚げ記念試合でメインを飾り、激闘の末KENTAを破った杉浦は言う。「(KENTAに)何で上回ったのかわからない。わからないけど、自分は(GHCヘビーの)ベルトを持ってるし、秋山準が待ってるからね。ここで絶対に負けたくないって気持ちはありましたね。このベルトはオレが巻いていてシックリくるものだから、絶対に渡さない。簡単には時代は戻さないよ。やっとつかんだ時代だからね。10周年最後の大会をシッカリ締めて、オレが勝ちますよ」

一方、杉浦との決戦を控える秋山は、8・5ディファでセミに登場。谷口周平の10番勝負最後の相手をつとめた。ここで感じたのは、秋山のプロレスセンスと試合運びのうまさだった。終始一貫して相手の首を攻める。しかも手を変え品を変え、同じところを攻撃していくのだ。ニーアタック、スリーパー、首4の字固め、ビッグブーツ、エルボー、ラリアット、フロントネックロックなど。すべて異なるように見えて、攻めている箇所は一点集中。そして最後は首を攻めきったうえで、リストクラッチ式のエクスプロイダーで秋山準を証明する。この試合運びには唸らされた。4度目の戴冠も十分可能性ありと見たが、どうなるか。
すべての答えは、リング上にある。10年の総決算と、11年目への針路が見えてくるビッグマッチ。8・22有明コロシアムを見逃すな!        

2010年7月10日(土)、NOAHが有明コロシアムに帰還!旗揚げからの集大成となる豪華カードの連続!GHC王者・杉浦が帝王超えを果たし、10周年を飾れるか!?



★大会名:『Summer Navig.‘10 part.1 最終戦』
★公演日:7月10日(土)17時試合開始
★会場:有明コロシアム
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 2000年8月5日にディファ有明で出航したプロレスリングNOAH。あれから10年。創立10周年を記念するビッグマッチ「Summer Navig.‘10 part.1」が7月10日(土)、有明コロシアムで開催される。昨今のビッグマッチとしては日本武道館のイメージが強いNOAHであるが、創立以来初のビッグマッチをおこなったのが有明コロシアムだった(00年12月23日)。それだけに、7・10は原点への帰還と考えることもできるだろう。

 その通り、7・10有明コロシアムでは豪華カードがズラリと並んだ。この10年間、プロレス界の中心を担いリードしてきたことを証明するかのようなラインナップといっていい。スーパーヘビー級による真っ向勝負、新日本からの参戦、ジュニアの頂点を決める闘い、そして、プロレス界の帝王を迎え撃つNOAHの現王者…。当日には、以下のカード、全8試合が予定されている。

@田上明&井上雅央組vs谷口周平&青木篤志組
Aバイソン・スミス&キース・ウォーカー&石森太二&リッキー・マルビン組vsモハメドヨネ&齊藤彰俊&平柳玄藩&志賀賢太郎組
B秋山準&佐野巧真&橋誠組vs佐々木健介&小川良成&中嶋勝彦組
CKENTA&エディー・エドワーズ組vsプリンス・デヴィット&田口隆祐組
D森嶋猛&吉江豊
EGHCジュニアヘビー級選手権試合<王者>金丸義信vs<挑戦者>丸藤正道
F潮ア豪vs棚橋弘至
GGHCヘビー級選手権試合<王者>杉浦貴vs<挑戦者>高山善廣

 まずは、森嶋猛と吉江豊(フリー)の一騎打ち。これぞ、ビッグマッチ、有明コロシアムの舞台にふさわしいカードといっていい。なにしろ、2人の体重を合わせると310キロにもなるスーパーヘビー級対決なのだ。森嶋が160キロで、吉江が150キロ。ROH世界王者に君臨したのをはじめ、この10年間で世界を見てきた森嶋が行き着いたのは、ヘビー級同士による自分たちにしかできない真っ向勝負だった。それを誰よりも体現できる相手が、吉江なのだろう。

 6・26ディファでおこなわれた前哨戦では、吉江が「これぞヘビー級って試合を見せたいんだろ。NOAHを背負ってくるくらいの気持ちでこいよ」とコメントしている。当然、森嶋もそのつもり。およそ2年ぶりとなるムーンサルトプレスの解禁も示唆している森嶋。リングが大きく揺れること間違いなし。プロレスでしか味わえない大肉弾戦の末、勝ち名乗りを受けるのはどちらか!?

 金丸義信vs丸藤正道の一騎打ちは、後半カード唯一のNOAH純血決戦。森嶋vs吉江とは対照的に、こちらはジュニアならではの華麗な闘いが予想される。重量級の真っ向勝負がプロレスの醍醐味なら、スピーディーな動きから相手の裏の裏を読む駆け引きもプロレスの大きな魅力である。この試合には、金丸の保持するGHCジュニアヘビー級王座がかけられた。丸藤が新日本のIWGPジュニアヘビー級王座を失ってしまったものの、この試合は現在のジュニア頂上対決と断言しても過言ではない。NOAHが旗揚げしてから、両者によるシングルマッチがなかった意外性もプレミアム感を高めている。NOAH10周年。この時期だからこそ、雌雄を決するときがきた。

 「ハッキリいって自信がある」と、丸藤はいう。さらには「いろいろと(タイトルを)獲ってきて、最終的にはここにたどり着かなきゃいけない」とも。GHCの全階級を制覇し、全日本や新日本でもジュニアの頂点に立った丸藤。しかしながら、肝心の金丸超えについてはいまだ達成していない。「不思議なくらい縁がなかった」という金丸と丸藤のGHCジュニア戦は、10年間の思いが込められた闘いになること必至である。ひらめきの天才・丸藤か、それとも、ノラリクラリと切り返す技巧派の金丸がベルトを守るのか。溜めに溜めた頂上決戦の結果いかんでは、日本ジュニア界の流れが変わるかもしれない。

 セミファイナルで組まれたのは、潮ア豪と棚橋弘至(新日本)のシングルマッチだ。今年の1月4日、新日本の東京ドームでおこなわれた一戦が、舞台をNOAHのリングに移しておこなわれる。前回は潮アが敗れているだけに、雪辱を期しての闘いとなる。

 この試合をまえにして棚橋は、「(潮アが)どれだけ変わっているかがポイント」と、ある意味で余裕の発言。さらに6・26ディファでの前哨戦では、約5年ぶりにNOAHマットに上がった棚橋から「愛してま〜す!」をやられてしまった。一騎打ちを控えてのコメントや行動から後手に回ってしまった感のある潮アながら、かえって「燃えてきた」と感じているのも事実。1・4ドームでは「(棚橋から)プロレスを引っ張っていく気持ちをすごく感じた」という潮ア。もちろん潮ア自身もそれを考えながら日々試合をおこなっている。この半年でその気持ちがどれだけ伸びたか。棚橋が要求する「NOAHのよさ、おもしろさ」を伝えたうえで、棚橋に一泡吹かせるつもりだ。

 そして、メインイベント。GHCヘビー級王者の杉浦貴が、プロレス界の帝王・高山善廣を正面から迎え撃つタイトルマッチだ。
 もとはといえば、高山が帝王と呼ばれるきっかけとなったのが、NOAHマットでの活躍だった。NOAH旗揚げから参加した高山は、2002年9月にGHCヘビー級王座を奪取、自身初となる団体最高峰のベルトだった。これをスタートとし、国内3大メジャー団体のヘビー級王座を制覇。総合格闘技での激闘や重病からのカムバックも、人間としての強さを見せつけている。

 前哨戦の連続となった6・26ディファでも、杉浦と高山は6人タッグでぶつかった。この試合では高山が王者に見せつけるようにエベレストジャーマンをモハメドヨネに放った。上機嫌の高山は試合後、この日のパートナーだった佐々木健介を「第1挑戦者」に指名するほどノリノリだった。すでにベルトを巻いた気でいる高山を、杉浦はどうやってしのぐのか。

 杉浦にとって有コロは、10年前にデビューを飾った思い出の場所でもある。NOAH10周年の舞台で、ジュニアからスタートした杉浦がヘビー級の王者としてメインを飾る。しかも杉浦は外敵との闘いから自分を高めていったレスラー。リスクは大きいながら、「追いかけてきた部分もある」高山善廣こそ、もっとも倒しがいのある相手なのだ。

 果たして、杉浦はNOAH10周年をみずからの手で締めることができるのか。エベレスト並みに高い高山の壁を乗り越えれば、絶対王者としての称号も近づいてくるだろう。杉浦にとって最大の難関であり、最高の見せ場でもある。

 さて、7・10有コロ後も、NOAHの10周年大会はつづいていく。7・24大阪府立では創立10周年記念第2弾「NEW NAVIGATION‘10 in OSAKA」が開催される。こちらでは潮ア豪と佐々木健介による初のシングルマッチが実現、秋山準がKENTAと組み、新日本の永田裕志&田口隆祐組とのタッグマッチも決定した。「(対新日本の)取っ掛かりは俺と永田裕志だと思っている」という秋山。こちらのほうも、ひじょうに楽しみな大会だが、まずは7・10有コロ。こちらの結果によって、7・24大阪の追加カードが決まってくるだろう。
(構成・文:ライター 新井宏)