【12.09(木)リアルジャパンプロレス『EXTREME』後楽園ホール大会見所特集!】

真髄!ストロングスタイルとは何か!

リアルジャパン12月9日後楽園ホール大会「EXTREME」は年内最終戦にふさわしいカードが整った。初代タイガーマスクと弟子の四代目タイガーマスク(新日本)の一騎打ちは「満を持して」というもの。「ストロングスタイルとは何か!」を見せつける激しい試合になりそう。今大会には新しい顔として太陽ケアも参戦。来年の連続参戦も見据えてガンガンきそうだ。
(構成・文:安田拡了)

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<スペシャルシングルマッチ>
初代タイガーマスク(リアルジャパンプロレス) vsタイガーマスク(新日本プロレス)

〔初代タイガーに激しい闘志!〕
初代タイガーマスクが動きも軽快で絶好調だと聞いた。12・9後楽園大会で弟子の四代目タイガーマスクと一騎打ちをする。気が集中しているのだろう。弟子に負ける事があっては天才の沽券にかかわるからだ。いや、それだけじゃない。タイガーマスクという存在意義を世間に見せつけたいと思っているのだ。
そういえば、記者会見の発言もいきなり力が入っていた。
通常だと、さまざまな話の流れの中で「ストロングスタイル」というものを論じていくが、冒頭から滔々とリアルジャパンの使命と今回のテーマを話し始めたのである。
「タイガーマスクは飛んだり跳ねたりする、と思われている。これに僕は憤慨している。(ほかと)一緒にするなという気持ちでいっぱいです。プロレスは漫画じゃないんだ。プロレスは演じるものではなくて、戦いを見せるもの。そういう芸術なんだ」
 これは折原が要求している新設の王座決定戦に関して話をしている時に出たものだが、いまのプロレスに対する初代タイガーの激しい感情が伝わってくるようだ。
 いま一度会見の初代タイガーの発言を紹介しよう。かなり激しい。
「タイガーマスクは新日本の叡智。ストロングスタイルが作った叡智だと自分で納得している。今回は弟子と自信をもってストロングスタイルを行ないたい。弟子だからわかっている。とことん勝負にこだわりたい。プロレスのためにもの凄い試合をしていきたい!」
 こうもキッパリいわれると四代目もビビらざるをえない。プレッシャーは並大抵なものではないだろう。お察し申し上げる。
「先生(初代タイガー)が本気になった時の怖さは僕が一番知っている。師匠だから萎縮する部分もあるが、そういうものを取っ払って戦う。初っ端から張り手をやるかもしれないし、何をするか(自分でも)分からない」(四代目タイガー)
話が前後するが、この試合は今年6月に行なわれることになっていた。ところが四代目タイガーの負傷で延期。初代タイガーとすれば残念だったが、世の中というのは面白い。試合が延期となって、これまで初代タイガーはタッグマッチをこなしてきたが、そのおかげでコンディションが整ってきたのである。あたかも四代目との一騎打ちにぴったり合わせたかのようなベストコンディションをいま迎えているのだ。
ゾクゾクしてきた。「こんな師匠とやることになるなんて…」と四代目は思っているかも知れない。しかし、いつかはやらなくてはならなかった厳しい師弟対決。
ともかく四代目にとって、感情的にも技術的にも新日本で行なういかなるタイトルマッチよりも厳しい試合となったのではないか!



<6人タッグマッチ>
藤波辰爾(ドラディション)&天龍源一郎(天龍PROJECT)&太陽ケア(初参戦/全日本プロレス)vs長州力(リキプロ)&長井満也(ドラディション)&佐藤光留(パンクラスMISSION)

〔なんと太陽ケアが参戦!〕
ダブルメインイベントとして黄金の6人タッグマッチが行なわれることになった。もう、毎度お馴染みとなった藤波辰爾、天龍源一郎、長州力という大御所メンバー。この3人が入ると、どんな試合もキリッと締まるのは、やっぱり存在感の大きさだろう。
今回は「若い頃、初代タイガーのビデオを見て衝撃を受けた」という太陽ケアが藤波と天龍とチームを組み、長州と長井満也、佐藤光留組と対戦することになった。
リアルジャパン初参戦の太陽ケアは新鮮なだけに興味深い。ケアは「レジェンド王者となった長井と全日本以来の久々の対戦となり、楽しみ」と言う。
しかし、そんなふうに言われると長井にしてみれば「こしゃくな!」という感じになる。ケアはかつて三冠王者になった男。上から目線の余裕発言に聞こえるのは当然だろう。
長井は現レジェンド王者の誇りをかけてガンガン行きそうだ。もちろんケアも来年の連続参戦を見据えて積極的に来るはず。う〜ん、荒れそうだ。私的には長州との絡みも楽しみ。

<タッグマッチ>
鈴木みのる(パンクラスMISSION)&スーパー・タイガー(RJPW)vs石川雄規(バトラーツ)&山本裕次郎(チーム太田章)

〔師匠・鈴木みのるの助けは借りない!?〕
 11・7相模原大会でプロレスの師匠・石川雄規を指名してシングル激突したスーパー・タイガーだったが、結果はグランド卍固めで負け、石川の壁の厚さを思い知った。勝ちたいという気持ちが空振りさせてしまったのかも。まあ、何が原因なのかは分からないが本来の実力が出ていなかったことだけは確かだ。さて、今度はもうひとりの師匠・鈴木みのるの目の前で石川雄規と闘うことになった。無様な試合をしたら、厳しい鈴木に口汚くののしられることは必至だ。
いま考えてみれば、相模原大会には鈴木が参戦していなかった。きっと鈴木の目があったなら、また違う試合になっていたかもしれない。それほど鈴木は怖い存在なのである。
今回の試合では10.29『武道 掣圏 第零大会』にも出場した山本裕次郎が出場し、石川と組むことになった。『武道 掣圏』の試合を見ての通り、この山本もハンパなやつではない。柔と剛を使い分ける実力肌。楽しみだ!

<リアルジャパンタッグ選手権試合王座決定戦 タッグマッチ>
アレクサンダー大塚(AODC)&ブラックタイガー(不明)vsタイガー・シャーク(RJPW)&ブラック・シャドー(RJPW)

〔暗雲立ちこめるタッグ選手権〕
 折原昌夫の欠場で代打アレクサンダー大塚がブラック・タイガーと組んでブラック・シャドー、タイガー・シャーク組と新タイトルをめぐって対戦することになった。
以前から執拗にリアルダークの「R・D・W・C」ベルトを「早く正式なベルトとして認めろ」とリアルジャパンに呼びかけてきた折原だったが、ようやく「リアルジャパンタッグ選手権」として闘うことになったのだ。
しかし、リアルジャパン(初代タイガー)も安々と認定するわけにはいかない。もともとは折原が勝手に作ってきたベルトなのだ。だから、リアルジャパンらしいプロレスをすることと注文をつけた。
「飛んだり跳ねたりの学芸会のようなプロレスだったら認めない。そんな試合はリアルジャパンではやってほしくない!」
つまりストロングスタイルの内容であれば認めるということだ。
いまさら言うまでもないことだ。大塚はブラック・タイガーとは初タッグで、その連係はまだ未知数。パートナーのブラック・タイガー次第か。一方、タイガー・シャーク、ブラック・シャドー組もお互いに決して仲が良いわけではない。いったいどんな試合が展開されるのか。折原の謎の欠場もあいまって、なにやらキナ臭い気もしないではない。
認定のタッグ選手権とはなっているが、内容がストロングでなければ選手権試合の看板が外される可能性が高い。暗雲が立ちこめてきた。



<タッグマッチ>
ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)&ケンドー・ナカザキ(RJPW)vsザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)&スーパー・ライダー(RJPW) 

〔オールマスクマンの注目対決!〕
サスケとライダーは9月大会に引き続きタッグを結成。9月の試合ではライダーがマスクを剥ぎ取ったスーパー・タイガーにぶちきれて、ガチガチのセメントマッチに暴走。あわや、試合がぶち壊れそうになったが、さすがにサスケがうまく取りまとめた感があった。
今回の相手チームは、“究極龍”ウルティモがケンドー・ナカザキと組む。サスケとウルティモの“ストロング”ルチャ。そしてライダーとナカザキのケンカ色の強い異色対決となりそう。常にナイフの鋭さを内面に携えているライダーだけにウルティモ&ナカザキも緊張を隠せないだろう。

<タッグマッチ>
グラン浜田(フリー)&三洲ツバ吉(バンプマン)vs間下隼人(RJPW)&斎藤彰文(RJPW)

〔浜田教育で間下&斎藤が感情むき出し!?〕
第一試合はなんとグラン浜田が登場。リアルジャパンとしては大御所のG浜田に間下&斎藤組に「ストロングスタイル教育」をしてくれということらしい。
しかし、間下や斎藤にしてみれば「いつまでも子供じゃない」と言いたいところだろう。プロレスはその時の感情をむき出しにしてこそ面白い。間下&斎藤が浜田にどう立ち向かっていくか見ものだ。
そして、グラン浜田のパートナーに大抜擢されたのが三州ツバ吉。三州は9月の大会でそつのないタッグ試合を見せた。名前は三州ツバ吉と笑いを誘うが、格闘技ベースのなかなか目配り、気配りのできる選手だった。浜田が思う存分教育する環境は整った。さあ、あとは間下&斎藤次第だ!
初代タイガーマスク リアルジャパンプロレス
12/9(木)『EXTREME』後楽園ホール大会
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11/16(火)リアルジャパンプロレス会見 全文コメント

■初代タイガーマスク
「以前発表しましたように、私と、新日本プロレスの今のタイガーマスクが、1vs1で試合を行うということが決定しました。
 また、追加発表として、折原昌夫&ブラック・タイガーvsタイガー・シャーク&ブラック・シャドーですね。折原は、この試合を新設のタイトルの王者決定マッチにすると言っています。みんな“このタイトルを付け足してください”とか、よく言いますけども、認めるのはリアルジャパンでは私であって。本当にストロングスタイルの試合をやってくれるんであれば認めるんですけど、飛んだり跳ねたりという学芸会みたいな試合をやるなら私は認めません。とにかくプロレスの復興が第一であって、そのタイトルがどうのこうのという問題ではないです。そういう試合だけはリアルジャパンの中ではやって欲しくない。それがちゃんとできるんであれば認めましょうと。

 こういう風にひとつひとつチェックしていく体制になると思います。なぜならば、プロレスの復活のためです。ちょっと厳しいことを言いますが、力道山先生、猪木会長、そして藤波さん、長州さんの魂を受け継いでいくような形でいかなければならないと。飛んだり跳ねたりしては、ちゃんちゃらおかしい。“タイガーマスクは飛んだり跳ねたりする”と思われていることに僕は憤慨していて、一緒にするなという気持ちでいっぱいです。プロレスは漫画じゃないんだと。プロレスは演じるものではなくて、プロレスは戦いを見せるものであると。そういう芸術であってほしいと思っています。
 そういう戦いが望めるんであればタイトルとして認めましょうということです。もし、戦いがない場合はタイトルマッチと言われても認めませんから。雲泥の差がありますので、徹底的にやってもらいたい。

 そして、タイガーマスクとの試合も、“タイガーマスクとは何か?”というものを本当に出せる試合にしていきたい。当時私の試合を見ていてくださった人々、そしてビデオや何かで見ている人々にも、派手な部分だけを見て、それがいかにも凄いと言われているようなところがあるかもしれませんが、私としてはまったくそんなことはないと思います。“演じるのではない。戦いの中でそれが行われている”というのがタイガーマスクの真実であります。誤解しないでもらいたい。ポップコーンを食べながら、ジュースを飲みながら、その場では喜んでも、そんな試合がいいとは思いません。ポップコーンもジュースも置いて、見入ってしまうような試合。この言葉にこそプロレスの復活があると思いますので、そういう戦いを私の弟子であるタイガーマスクと試合をしてみたい。これが私の切なる願いです。12月9日はそれを体現したい。
 この5年間、何回もリアルジャパンにお越し頂いて、何をやりたいか、お客様も選手も徐々に分かってきてもらっているので、改めてこの場で徹底的にわかっていただきたい。それこそが本当のプロレスの復活であるということを、そこにプロレスの本当の価値観があるんだということを、分かっていただきたい。この一言に尽きると思います。当時の新日本プロレスでは、体育館を燃やされたりしたこともありましたが、本当に凄かった。“タイガー!”と応援してくれたり、“小林!”と応援してくれたり、本当に凄い時代があったんじゃないでしょうか。そこまで身を乗り出して入り込めるのか。そのためには私もこの戦いに向けて10キロの減量を行っています。もう3キロ減っていますけど、徹底的に走り込みを行っています。恥じないような体型にしてこの試合を行うつもりです。“リアルジャパンが懸かっている”とは言いません。“プロレスが懸かっている”という状態にあると思います」


■4代目タイガーマスク
「前回は6月に先生との試合が決まっていたんですけども、怪我で流れてしまいまして、リアルジャパン、そしてファンの方にはご迷惑をかけてしまいました。
今回は怪我が完治したというわけではないんですが、新日本のシリーズも無事にこなしていますし、先生と戦えるということで、12月9日に試合をさせてもらうことになりました」


■初代タイガーマスク(4代目の話を聞いて)
「プロレスにはプロレスの確固たるものがあって、タイガーマスクにはタイガーマスクの、あの時代に作ってきた確固たる姿があります。マスクを被って人が行うプロレスという確固たる姿が。それはストロングスタイルで構成されている。“タイガーマスクとは何ですか?”とよく聞かれますけど、自分は“新日本プロレスの叡智”だと、“ストロングスタイルが作った叡智”であると常日頃から言っていますし、自分でも納得しています。
 今回は弟子であるタイガーマスクと自信を持ってストロングスタイルを行いたい。“じゃあ、ストロングスタイルは飛ばないんですか?”と言われれば“飛びます”。しかし、学芸会のようになりません。実戦で飛びます。これが違うということをよく分かっていただきたい。馬鹿な動きはしない。しかし勝負に懸ける。このエンターテイメントがどこにあるのか? タイガーマスクは私の弟子ですからそういうところは全部分かっているのですが、これでプロレスを盛り上げることができるのならば、トコトン勝負にこだわって戦いたい。そのためには私も現役である以上、体調を合わせなくていけないし、彼としても師匠が相手で非常に戦いにくいと思いますが、枠を超えて、プロレスのために物凄い試合をしていきたい。
こんなに走り込みを続けたことがないというぐらい、僕も走り込んでいます。本当に忙しいんですが、それでも夜の2時や3時に時間があれば走り込みをしたりして続けています。12月9日が非常に楽しみです」

■4代目タイガーマスク(初代の話を聞いて)
「今、先生が言われた通りなんですけど、先日、道場で長州さんに会いまして、“かなり絞っているぞ”という話を聞きました。その時に、ああ、本気でこの一戦に向かっているんだなと思いまして。先生が本気になった時の怖さというものを僕が一番知っていると思うんでね。
先生が言ったように、師匠ですから当然萎縮する部分もあるとは思いますけど、本物のプロレスを見せるためにはそういうものを取っ払わなくてはいけないなと思っていますので、もしかしたら初っぱなから先生に張り手をかますかもしれないですし、何をするか分からないです。とにかくプロレス、そしてストロングスタイルというものを実践していくためには、この一戦は絶対に自分自身のためになるし、これからのプロレス界にも残っていくのではないかなと思っています。久々に先生と戦うんですけども、本当に自分自身も楽しみです」


■質疑応答
――タイガーマスク選手は自身の怪我で前回の試合が流れたという経緯もあるが、師匠越えがテーマですか?
4代目「そうですね。本当に怪我というものはこの仕事をやっているからにはつきものであって、怪我の度合いというのはどんなに口で説明しても本人しか分からないこと。ただ、当然先生も当時はそういうものを乗り越えてきているわけですから、僕自身がここで、痛いだの何だのと言ってられないですし。やはり師匠越えというのは、そういう部分を踏まえた上でしたいというのもあります。ただ、何度も言いますけど、先生の凄さというのは僕が誰よりも一番知っていると思ってます。簡単にはいかないというのも分かっています。しかし、それを乗り越えなければいけないなという気持ちは毎日毎日持っているんでね。この日をピークに持っていきたいなと思っています」

――長年見てきた中で、弱点というのは?
4代目「なかなか先生の弱点というのは分からないんですよね。僕が先生のところに弟子入りした時も、ずっと一緒についていたんですけど、その頃、練習を横で見ていて、怪我をしていてもあれだけの蹴りができるって凄いなと思っていたんです。いまだに覚えているんですけど、そういう部分があるので、弱点というものは…。
変な話ですけど、甘い食べ物をバンと出した時ぐらいしか分からないんですよね(苦笑)。格闘技の、戦いの中での弱点というのは、本当にやってみなければ分からないというのがありますよね。それだけ先生は凄い人ですよ。こればっかりはリングに上がってみないと分からないです。一番はやっぱりスタミナなのかなと思うんですけども、先生に“これだけ走り込みをやったことはない”と言われれば、本当にやる人ですから。だから、自分自身も今以上のコンディションに持っていかないと勝つことはできないんじゃないかと思います」

――新日本プロレスでの試合とリアルジャパンでの試合に違いはありますか?
4代目「そんなに変わることはないと思いますけど、一昨年、先生に新日本へ上がってもらった時(2008年8月26日後楽園ホール)、新日本の試合を全体的に見てもらって、   みんな凄いじゃない”と言ってくれたんでね。新日本の選手の意識というものも変わっていますし。僕自身はシューティングで培ってきていますから、そういう方面という言い方はおかしいですけど、ただ闇雲にそっちへ行くわけでもないですが、自分自身がやっているプロレスは先生に何回も見てもらってて分かる通り、僕自身はブレてないと思っていますんで」
――初代タイガーマスク選手は愛弟子の活躍をどう評価していますか?
初代「もちろん弟子でありながらも、超一流選手であることは分かっているつもりですので、中途半端な状態で臨むつもりはありません。プロレスを懸けますので。私は進退の調子も良く、怪我がない状態ですので、ちゃんとした動きをする自信もありますし、進退を懸けるべき試合でもあるのかなと。まあ、弟子に倒されるなんてこんな本望なことはありません。自分がどれぐらいの体調なのかも分かるだろうし、タイガーマスク本人が超一流であるとしても、さらにその上を行く人間なのかどうかも分かるでしょうし。意志を込めて戦うつもりです。それまでにアレクの興行(11/23)、イノキゲノム(12/3)など、いくつか試合があると思うので、その間に体調がまるで変わってくる様を見て欲しいです。まあ、一流である者同士と言われたいですね。プロレスを懸けます」


■ 4代目タイガーマスク(カコミ)
――師匠である初代タイガーマスクの
「僕は入門して2年半付き人をやりながら先生のところにいたんですけど、必ず人が休む時に練習をする人なんですね。例えば、大晦日に“実家に帰りな”と言われて、“俺も”と言いながら、翌日道場に来ると、練習した後があるんですよ。あとは夜中。2時や3時から練習するとか、人と同じことは絶対にしない人なんですよ。先生が一度流れてまでも“もう一度お前とやる”と言ってくれたということは、それなりに先生自身もこの一戦で何か残さなければと、そして自分自身にも残してやりたいというものがあるはずなんですね。そういうことを考えた時に、先生も本気になっているのかなと思いますし。そうなった時の先生は本当に怖いですよ。本当に怖い。今でもリングに対峙しているのが頭に浮かぶんですけど、それは経験しないと分からないことですよね。ただ、やっぱり僕は年間130〜140試合ぐらいやっていますし、年も若いですから、スタミナは僕の方が当然あると思います。でも、先生の場合はこの1試合に集中できるんでね。僕はこの試合の前に新日本のシリーズもあるし、僕の方がコンディションを作るのは難しいですよね」

――やはり、初代タイガーマスク選手がキッチリと絞り込んでこないと簡単には負けないぞという気持ちもありますか?
「それは当然、気持ちの中にはありますよね。先生だって減量宣言がお約束にはなってますけど、ファンは本当に細くなった先生を見たいだろうし。本当にその時の先生は物凄いと思いますよ。ちなみに、あれぐらいの身体でもバク転をしますからね。僕は何度もそういうのを見てきてますから。長州さんも言ってましたよ。“一瞬一瞬の動きは物凄い”と。そして、“今の選手でも敵うかどうか分からないぐらいの的確さはある”と。“ただな…”というそこですよね」

――そういうベストコンディションの初代タイガーマスク選手とやってみたいと?
「それはそうですよ。6月の時に怪我をしなければ、本当にベストでしたからね。それは楽しみでしたし。今でも怪我というのはどうしても完治しないんでね。それを隠しながら、かばいながらやっているわけではないんですけど、シリーズも出ているし、今はベルトも持っているわけであって、それは言い訳にはならないんでね。当日は恥ずかしくない…弟子としてもそうですし、ファンに対しても恥ずかしくない試合をしたいですね。それがまず一番です。
でも、長州さんがああいう風に言うのは珍しいなと思うんですよ。いつも先生のことは“よくあれだけ太るよ。よく食うもんな”とかっていう話は巡業で聞いたりはしてたんですけど、道場に行ったら、“痩せて細くなったよな”って言うんで、珍しいなと思って。逆に僕よりも長州さんの方が先生については詳しいんじゃないですか? 一緒にいる時間が長いだろうし」

――デビューした時から、どうしても初代のイメージが重圧になっているのではないかと思うんですが、いかがですか?
「デビューした時からずっと言われているんですけど、何にもないんですよ。先生からずっと言われていたことで、“お前に俺と同じことは絶対にできない”と。それは変な意味じゃなくて、“お前に俺の動きは絶対にできない。俺じゃないんだから”というのと、“俺と同じことをしたって比べられるだけだよ。お前はシューティングをやってきて、違うタイガーマスクというものができるんだから、お前が自分自身で違うタイガーマスクだと思ってやれば、気が楽にできるよ”と言われたんで。僕はずっとそれが頭にあったから、先生と比べようなんて思ったことがないんですよね。周りからは“似てるね”とか言われることは当然あるんですけど、それだけですよね。ただ、この時代になって先生の動きというのは、多分みんなできると思うんですよ。技にしろ、たぶん僕よりもできる人間はいっぱいいますから。でも、先生があの人たちにもし言うことがあるんだとしたら、“それは本当に見せるだけじゃなく、実戦的なものなのか?”ということ。僕が明らかに違うと思うのは1つ1つのキレですよね。あれはまったく真似できないですよね。それは亡くなってしまいましたけど、山本小鉄さんもそうですし、それをみんな言います。それこそ先生と一緒にシリーズを回っていた人たち、平田さんにしろ、小林邦昭さんにしろ、“あれは絶対に誰でもできることじゃない”って。当時の先生の練習というのを聞いたら、これは誰も真似できないなって。やってもやれないんじゃないかというくらい凄い練習だったって聞いてますから。だって、合同練習が終わった後、道場から渋谷駅まで走って、往復2時間で帰ってくるんですよ。考えられます? 赤信号で止まったら次の信号までダッシュするっていうんですから。当時の先生が培ってきたものを、今は誰でもできると言われている部分では、先生の方が逆に“違うんじゃないの?”と思っているんじゃないですか。うわべだけじゃないよと。ああいう風にやるためには、その下にこういうものがあるんだよって。僕はそういうことがストロングスタイルということなんじゃないかなと思うんですよ。
みんなリングの上で戦っているのは一緒。どの団体にせよ、みんな戦っているのは一緒であって。だけど、“それをやるためにはベースというものがあるでしょ?”ということを先生が言いたいんじゃないかなって思うんですよね。基本です。基本がなければ何もできないよという。だから、さっきも質問であったと思うんですけど、今、新日本プロレスもスタイル的に変わってきていると思うし。彼らが見せるプロレスもそうですけど、あまりおちゃらけっぽいのってないじゃないですか。そう僕は思うんですよ。みんな“戦い”というのをテーマにしてますから。だから、僕自身はいつも通りの試合をするつもりですし、先生が飛ぼうとしたところをもしかしたら潰すかもしれないですし。この試合の中で、チャンスがあったら飛ぶということはあんまり必要ないんじゃないかと僕は思っているくらいなんで。先生はどう思っているか知らないですけど」

――初代タイガーマスク選手は“弟子に倒されるなら本望”と言ってましたが、数少ないチャンスですし、ここで超えたいという気持ちはありますか?
「僕も決して5〜6年選手じゃないですし。タイガーマスクになって15年ですから。ただ、そんなに若いわけでもないし、佐山先生も現役選手ですけど、常に試合に出ているわけでもないですし。ここで僕自身が師匠超えというものを果たさなければいけないんでしょうしね。かと言っても、先生の凄さというものは知っているんでね。まだまだお前には負けないという部分もあるだろうし。だから、もし超えることができたら淋しいですけど、超えられなかったら悔しいだろうし…。僕にとっては物凄いテーマがある試合ですよね。
あとはさっきも言われた通り、今後、先生とやる機会は少ないと思うんですけど、いつになるかわかりませんが、引退試合の相手は僕が務めたいと。それぐらいだと思うんですよ、これからやる機会があるとしたら。先生があと何年やるか分からないですし、僕の方が早く引退しちゃうかもしれないですしね(苦笑)」


“初代タイガーマスクvsタイガーマスク(新日本プロレス)”
究極の師弟対決で、《プロレスの復興を賭けた試合》をする!


初代タイガーマスク リアルジャパンプロレス
『EXTREME』12月9日(木)後楽園ホール大会

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 11月16日(火)、興義館でリアルジャパンプロレスが記者会見を開催。12・9(木)後楽園ホール大会で行われる初代タイガーマスクvs4代目タイガーマスクの一騎打ちを向け、両者が会見に出席し、現在の心境を語った。

 6月に開催された『リアルジャパンプロレス5周年記念興行』で一度は決まっていた“猛虎対決”。しかし、4代目が頸椎を痛め試合を欠場し、待望の師弟対決は流れてしまった。
 ただ、初代はあくまでも弟子との対戦にこだわり、今回改めてオファー。4代目もその気持ちに応えて、仕切り直しの一戦が正式に決まった。

 もちろん2人の心にあるのは「プロレスの復興」と「ストロングスタイルへの情熱」だ。「“タイガーマスクとは何か?”を本当に出せる試合にしたい。派手なものだけを見て、それを凄いと言われている部分があるかもしれませんが、そんなことはない。“演じるのではなく、戦いの中で行われている”のがタイガーマスクの真実であります」

 会見の冒頭でそう宣言した初代の口からはさらに熱い言葉が続く。
「ポップコーンを食べ、ジュースを飲みながら、その場で喜ぶような試合ではなく、それらを置いて見入ってしまうような試合にこそプロレスの復活があり、本当の価値があるということを分かってもらいたい。そういう戦いを私の弟子であるタイガーマスクとしてみたい。これが私の切なる願いです。この試合に“今後のリアルジャパンが懸かっている”とは言いません。“プロレスが懸かっている”と思っています」

 自分の団体のためだけでなく、プロレス界全体のために、決戦に臨もうとしている初代は、肉体改造に着手。これまでは怪我などもあり、なかなか思うようなコンディションが作れないでいたが、今回は多忙の中でも時間を作って走り込みを続け、早くも3kgのダイエットに成功。試合までには10kg近く落とし、完璧なコンディションで弟子の前に立つつもりのようだ。

 対する4代目はまだ万全の体調とは言えないようだが、試合に対する思い入れは強く、そして深い。
「怪我はこの仕事につきものですけど、当然先生もそういうものを乗り越えてきているわけですから、僕が“ここが痛い”などと言ってられない。先日、道場で長州さんに会いましたら、“(初代は)かなり絞れているぞ”と話していました。本気でこの一戦に向かってきているんだなと感じています。先生が本気になった時の怖さは僕が一番知っていますし、萎縮する部分があるとは思いますけど、本物のプロレスを見せるためにはそれを取っ払わなくていけないと思っています」

 師匠を目の前にしても堂々と自分の思いを語った4代目からは挑発的なコメントも飛び出した。
「もしかしたら、初っ端から張り手をかますかもしれないし、何をするか自分でも分からない。この一戦は自分自身のためにもなるし、これからのプロレス界にも残っていく試合だと思っています。久々に戦うんですけど、自分自身でも楽しみです」

 負傷明けとはいえ、すでに新日本プロレスのシリーズにも出場し、GHCジュニアタッグ王者(パートナーは金本浩二)としてタイトルマッチも乗り越えてきており、心配はなさそうだ。
 その言葉から弟子の成長を感じ、目を細めた初代も決意を新たにした様子。
「彼は私の弟子だから、私の考えは全部分かっていると思う。これでプロレスを盛り上げることができるのならば、トコトン勝負にこだわって、物凄い試合をしたい。彼が超一流であることは分かっているので、中途半端な状態で臨むつもりはありません。ちゃんとした動きをする自信もありますし、進退を懸けるべき試合でもあるのかなと。まあ、弟子に倒されるなんてこんな本望なことはありません。戦えば自分の体調も分かるでしょうし、彼が超一流のさらに上を行く人間なのかも分かるでしょうし、意志を込めて戦うつもりです」
 もちろん4代目もそんな師匠の気持ちを受け止めた上で勝利を目指す。
「タイガーマスクとして、当時先生が培ってきた技術を、今は誰でもできると思われている部分では、逆に先生自身が“それは違うんじゃないの?”と思っているんじゃないですか。うわべだけじゃないよと。あれをやるためにはその下にちゃんとしたものがあるんだよって。僕はそれがストロングスタイルだと思うんです。基本がなければ何もできないよという。今、新日本プロレスもスタイル的にも変わってきていて、あまり、おちゃらけた試合ってないと思うんですよ。みんな“戦い”をテーマにしていますから。僕自身はいつも通りの試合をするつもりですし、反対に先生が飛ぼうとしたら潰しにいくかもしれない。この試合に“チャンスがあったら飛ぶ”なんてことは必要ないと思っているんで」
 さらに、会見終了後の囲み取材ではこんなことも語っていた。
「僕もタイガーマスクになって15年経ちましたから。そんなに若いわけでもないし、先生もまだ現役ですけど常に試合に出ているわけでもないですし。ここで師匠超えを果たさなければいけないんでしょうね。先生にはまだまだ負けないという気持ちもあるでしょうし。だから、超えたら淋しいんですけど、超えられなかったら悔しいでしょう…。僕にとっては物凄いテーマがある試合ですよね」

 複雑な心境を垣間見せた4代目だが、同時に「師弟対決をやる機会はもうほとんどないだろう」ということを自覚している。「先生の引退試合では僕が相手を務めたい」「リアルジャパンの若い選手にも期待しているし、戦ってみたい」という発言は、ある意味、“師匠越え”が自信の中でリアルになっている証拠でもあるだろう。

 表面だけを捉えると、「タイガーマスクvsタイガーマスク」という華やかな部分だけに目がいってしまいがちだが、この試合には「世代交代」や「ストロングスタイルの復興」という意味もしっかりと込められている。どんな結末になるにせよ、ひとつの区切りとなるであろうこの試合には、果たしてどんなが結末がまちかまえているのだろうか?

 なお、折原昌夫のアピールを受けて、折原&ブラックタイガーvsタイガー・シャーク&ブラック・シャドー戦も正式に決定した。折原はこの試合を新設のタッグタイトル戦にしたいと宣言しているが、初代は「とにかくプロレスの復興が第一。ストロングスタイルの試合をやってくれるんであれば認めますけど、学芸会のような試合であったら認めない」と条件を提示した。これを受けて、折原たちがどんな反応を見せるのかにも注目したい。

初代タイガーマスク リアルジャパンプロレス
『EXTREME』
12月9日(木)東京・後楽園ホール開場17:30開始18:30
■決定対戦カード
▼タッグマッチ
折原昌夫、ブラックタイガー
vs
タイガー・シャーク、ブラック・シャドー
■既報対戦カード
▼スペシャルシングルマッチ
初代タイガーマスク
vs
タイガーマスク
■出場予定選手 太陽ケア(初参戦)、藤波辰爾、長州力、天龍源一郎、鈴木みのる、長井満也、ウルティモ・ドラゴン、スーパー・ライダー、スーパー・タイガー、ザ・グレート・サスケ、グラン浜田、石川雄規、アレクサンダー大塚、ケンドー・ナカザキ、間下隼人、齋藤彰文
■チケット VIP席12,000円(特典付)、RS席8000円、A席6000円、B席4000円
※来場者全員に初代タイガーマスク本大会特製ポートレートをプレゼント