【取材・文 井田英登

 今年前半の格闘技界の話題を独り占めしそうな「PRIDE GP 2006」が、ついに開幕する。今回のトーナメントでは、階級を取っ払った「無差別」がテーマとなり、ウェルター、ミドル、ヘビーの三階級から選抜されたPRIDE最強メンバー14名が、これまで以上に過酷な闘いを繰り広げる事になる。体重枠が消えた事によって、厳密な総合格闘技の「スポーツ」性が後退し、その代わりに浮上して来たのが、かつての「異種格闘技戦」の趣ではないだろうか。

 一回戦の組み合わせのなかで、特にその匂いを感じさせるのが「吉田秀彦vs西島洋介」のカードだ。この、金メダル柔道家とヘビー級ボクサーの対戦の構図からは、往年の格闘技ファンなら誰もが妄想せずには居られなかった “最強格闘技は何か”という、抗し難いエクスキューズが立ちのぼって来る。

 まして、西島は、あの衝撃的であったPRIDEデビュー戦からまだニヶ月少ししか過ごしていない。恐らく、まだ彼の戦闘技術の大半は、「ボクサー」のままのはずだ。果たしてこの世紀の一戦を、西島はボクサーとして闘うのだろうか? 

それとも、一介のPRIDEルーキーとして? 決戦直前の四月末、テレビへのゲスト出演を控えた西島に、その真意を聞いてみた。(前編と後編の2回に渡りお届けします。)

『PRIDE 無差別級グランプリ 2006 開幕戦』

5月5日(金・祝) 大阪ドーム大会

“吉田秀彦(吉田道場) vs 西島洋介(高田道場)”

公演詳細とチケットのお申し込みはコチラから!

【西島洋介 インタビュー前編】

静かな人だな、と思った。

あのアグレッシブな試合ぶりとはあまりにかけ離れた細い声。いくら質問を畳み込んでも、饒舌な答えは返って来ない。じっくり考える“…”の間があって、まるで岩間から沁みだす清水のような言葉が、ぽつり、ぽつりと落ちてくる。

しかし、それは無味乾燥な常套句ではない。

単なる合づちにしか聞こえない言葉であっても、彼の中で一点に焦点を絞られた深い想いがあるのだ。たった三十分のインタビューではあったが、僕はそれを感じた。思いを伝える道具として、彼は言葉を多用しないだけなのだ。

僕の知る格闘家の大半は、饒舌だ。巧い下手の違いはあっても、リングでの不全や不満を言葉で補おうとするし、また補う事を当然と感じる、“普通の人”であった。彼らは本質的な意味では“純アスリート”とは言えないのかもしれない。

だが西島は違った。

宗教的とも言える深い確信を得るために、拳を磨き、肉体を研ぎ澄ましてきたのだ。言葉などその前では、幼稚なおもちゃでしかない。

世の人は言う。

「西島はボクシングではちゃんとした団体の王者になれなかった挫折者だ」

「パフォーマンスだけの人気先行のイロモノだ」

なんと浅はかな決め付けだろう。

なんと見る目のない表面的な分析だろう。

アスリートはその限界を超えるために、己の肉体を道具に変える。もっと確かで、色彩に満ちた瞬間を観るために。どんな恐怖も苦痛も、無言で越えて行く。

言い訳も説明もしない。する必要もない。

そもそも彼の肉体は、誰にも説明をしない。ただ、選ばれしもののみが知る、恍惚の“あの瞬間”に至るためにだけ機能する。

その絶対の高みを、今度こそ我がものとするために、彼はPRIDEのリングを選んだ。今まで話題性も、苦節のストーリーも、無差別のトーナメントも、グローブの違いも、異種格闘技戦も、単なる雑音だ。ただ、それだけのことなのだ。

こんなピュアな男を僕は他に知らない。

ボクシングからPRIDEへ:二年のブランクは、「いい休暇」だった。

前回の初の総合の試合(PRIDE)は、壮絶なKOで終わった訳ですが、その後、怪我とかの具合はどうですか?

西島「試合後、すぐ病院にいって検査してもらったんですけど、何も異常もなかったんで。大きな怪我はないですね」

その後、また一ヶ月少しで次の試合ということになりますが、ボクシング時代もこんなハードなスケジュールで試合した事っていうのはなかったんじゃないですか?

西島「そうですね。何回かは…ありましたけど。コンスタントに試合をすれば、試合勘も戻るんで、いいかなと思いますけど」

まあ試合勘と言う事で言えば、今回PRIDEでリング復帰するまでに二年近いブランクがあったわけですが

西島「いい休養が出来たと思ってますね…」

やっぱりファイターは試合をしてナンボって言う部分もあるので、特に西島選手の場合、日本でのボクシングライセンス剥奪という状況もあって、その間モチベーションを維持するのは並大抵の事ではなかったと思うんですが

西島「試合は、早くしたかったですねぇ…練習はしてたんで」

その二年間の間にPRIDEを次の舞台に、っていう切り替えをしたのはいつごろのことでしょう?

西島「だんだんと気持ちが変わって行ったんで、どこがきっかけとかはわかんないですね…自然と、ですかね。ずっと興味はあったですから。…PRIDEの始まった前半の頃から試合はちょこちょこ観てて。いろんな競技の人が競い合ってるんで、いつかはやりたいなって、思ってました」

観客時代、これは凄いなって感じた試合は何かありますか

西島「結構ありますね。それぞれインパクトがあるんで、どれとは決められないですね」

僕らはやっぱり観るだけの人間なので判らないんですが、やっぱりファイターとしては、コイツと俺が闘ったらどうなるだろう? みたいなことを考えながら観るもんですか?

西島「そうすねえ。それはちょっとは考えちゃいますね…」

実際そう言う状態で居た時に、PRIDEからオファーがあった?

「いや、それは自分からですね。やらせて欲しいって言ったのは。自分から挑戦させて欲しいって言って、入ったんですね。…去年の五月、六月ですかね。」

それから丁度一年になるんですね

西島「はい」

以上、前編。

→【西島洋介インタビュー後編はコチラからご覧下さい!】

堀田、阿部への刺客はV3!手へ爆弾投下!

(資料提供:T-1)

『リアルプロフェッショナルレスリングT−1スペシャル〜ワンマッチ興行』

★日時:2006年5月3日(祝) 

 開場:18:00  開始:18:39 ※イッパイ・サンキュー 

★会場:埼玉・バトルスフィア

公演の詳細とチケットのお申込みはコチラ!

 5・3[T-1スペシャル バトルスフィア大会]の対戦カード発表会見が行なわれ、T−1二見社長が冒頭から「前回予告した通り、堀田、阿部も対戦したことがない未知の選手を連れてきた」とスタートからハイスパートで飛ばす。二見劇場が始り、暫くして、腹に溜まっているのを吐き出し落ち着いたのか、

「今日はニューヒロインになれる可能性を秘めたT−1マスクを、堀田、阿部の刺客として用意しました」と冷静に語り、堀田&阿部のAtoZコンビを迎え撃つ。「この子を抜擢した理由ですが、オファーして断れなかったからです。それ以上もそれ以下もないです。」

と、さすが女子レスラーの9割以上嫌われている二見らしい説明。

「○○シリーズでは技の1号、力の2号でしたが、T−1マスク1号、2号は力の1号、技の2号と逆ではあるが、それをミックスしたV3!その名も“T−1マスクV3”とさせていただきます。このV3に託したい。“T−1のTは託しのT”でもあるから。」

V3に最高の言葉を贈り、

「今まで、たくさんの女子レスラーに裏切られてきたが、V3を信じたいし、賭けたい。」というV3に、T−1の命運を全てV3に委ねる決意を固めた。

現時点ではT−1軍が1対2という状況で、気になるV3のパートナーに関しては、「他は当日発表。1vs2になるかもしれないし、1vs3、1vs4。もしくは2vs2、3vs2、4vs2になる可能性やX、アマゾン…」

と、T−1マスクの増殖計画の可能性を示唆し、同日昼におこなわれるONLY ONE後楽園大会ではT−1の刺客が、AtoZの、ど新人、水沼&中島と対戦するが、堀田!夜に中島と水沼は連れてくるな。悪いが昼で病院送りにするので。ナメたら、オマエら潰されるぞ!」

新人2人をこきおろし

「堀田も阿部も昼の大会で怪我をしないように。夜の大会に穴を空けられると困るんで。しかし堀田も賢いよな。T−1選抜が怖いんだろ?阿部も1日4試合で大丈夫なのか?」

と小馬鹿にすると、

「申し訳ないが、T-1マスクV3が出て来たので堀田とはこれで決着をつけます!」

と、自信満々に抗争に終止符を打つことを宣言。

「ハッキリ言ってプロレスラーもどきの選手は相手にしてないんで。このV3を学芸会レベルのその辺の選手と一緒にしてもらいたくない。」

と、全幅の信頼を寄せる一方、

「ガチならアメコンと藪下以外の女子レスラーには負けないと常々言っているが、誰も噛み付かないし、電話すらない。もうアスリートではない。だからといって、エンターテイナーでもない。ダメ出しを許さない発表会を、いつも決まった人を対象に、ちまちまやって下さい。それでこのV3が今回援軍に入ったが、味方になったからと言って、V3には勝てないとは言わない。だが、今回妨害がありながら参戦していただけるという事で、相当ハートが強いと思っている。これを聞いて悔しかったら俺をギャフンと言わせるような試合してみろ!

と、V3へ独特のエールを送った。

さらに、「いつも言うように俺は本気でキレてないですから。それに“二見劇場”とかよく書かれるけど、他の大会の会見とはジャンルもカテゴリーも違う。俺の発言はアングルじゃなくて全部ガチなんで。爆弾でもなんでもない普通の興行に爆弾投下と書いて、T−1も爆弾では、一緒と思われる。同列扱いは困るので、これからは、過激の“激”に情熱の“情”で“二見激情”にしてください。」

と、報道陣に逆要求。

質疑応答に入り、肝心のV3のコメントが一切ないので早速記者から質問が及ぶと、V3は二見社長に耳打ちをし、

「堀田、阿部の23倍練習しています。」

と二見社長の口を通して伝えられた。

引き続きV3へ必殺技を聞かれると、耳打ちで二見社長を通して

「あらかじめ言うと研究されるので、得意技は試合で」

と、二見社長が代弁し、依然謎のベールに包まれたままだ。

それなら角度を変え、二見社長の印象を尋ねると、またもや二見社長に耳打ちし

「デビュー前に1階の看板前まで来た事があったが、怖い噂があったので7階まで上がる勇気がなかった。でも実際お会いして優しい方でしたので、今日は7階まで上がって来れました。」

と、二見社長が代弁すると、すかさず報道陣から笑いが起こり、「本当に優しいですか?」と、突っ込みを入れると、V3は笑顔で大きくうなずき、緊張感漂う会見場が和やかな雰囲気に変わった。その後、「残りの選抜選手はアメコンと藪下か?」、との質問に対して、

「当日、アメコンはゼロワン、藪下はスマックがあるんでどうなんでしょうか?ムフフフ…。」

と、ヨロイ元帥ばりに不敵な笑みを洩らし、再び、いつもの空気に戻り

「昼にV3は出しません。」

と、V3を「T-1SP」の切り札と考えているようだ。この日、二見社長が着用していた、“俺が最強”Tシャツに関して、 これは伝説の興行『LEGEND』の「小川直也vsマット・ガファリ」戦の際に出した非売品のTシャツです。店の方針で客がすべて正しいとは言わないし、金を出す方が偉いとも言わない。実際、金を出すから言う事を聞け、と命令をしていないだろう!下手に出て裏切ってな。それで今回感じたのは、やっぱりお金を払う側の人間が偉いですし、最強ですよ!」

とおもむろに“俺が最強”というTシャツを誇示。

「批判があれば受け入れるが、リスクを背負わない奴にガタガタ言われたくない。俺は店の看板を背負っているし、ここで逃げも隠れもしない。今の時代、文句だけは一丁前の奴が多いから。」

と、一瞬謙虚さも見せたが、いつもの毒舌は変わらなかった。

配布資料に記載されている、女子プロ破壊へ協力してくれる助っ人募集の件を質問すると、上機嫌に「1人来ました。東城並みの爆弾投下になる。昼になるか、夜になるか、それとも4回目になるか、秘密です。」

と爆弾予告をした。

民主党の小沢一郎先生も負けると言われていた選挙で勝った。だから俺も今回は勝ちに行く!」V3と共に怪気炎を上げて

「7月に参議院選挙並みのSP大会を開いて、忘れもしない昨年1月の全女で言ったムーブメントを起こすために、いずれ行われるだろう解散総選挙級のT−1グランプリを必ず復活する。」とブチ上げた。

いよいよ来週に迫った「T−1SP」。“T−1マスクV3”投入をして、遺恨深まる堀田祐美子抹殺を宣言した、二見社長。

堀田危うし!を印象付けた会見であったが、ともあれ5月3日は、昼の「ONLY ONE」、そして夜の「T-1SP」と両大会とも見逃せないのは間違いなし!

そして、“二見激情”から目を離すな!!

★対戦カード:T−1マスクV3、(他の選手は当日発表)vs堀田祐美子、阿部幸江 

★参戦要請選手:T−1マスク1号、T−1マスク2号

※ ほか、二見社長の毒舌トークショー&第1回と第2回大会の上映会。堀田に壊されたサングラスのオークションを行い、堀田のサインを強行で入れさせる予定。

リングアナ:パンチ田原(リングスタッフ)

レフェリー:松井幸則(DDTプロレス)

『HERO’S 2006』
5/3(水・祝)15:00 国立代々木競技場 第一体育館

ミドル級世界王者の“神の子”山本“KID”徳郁の参戦で超話題の
『HERO’S 2006』代々木大会がいよいよ開催まで1週間となった。
宇野薫、所英男、上山龍紀、宮田和幸、永田克彦、秋山成勲など、
カリスマ格闘家多数参戦の本大会対戦カードをお届けします!
あらためて下記決定カードを見て、行きたくなる方、多そうだな〜!
※曙もスーパーファイトで出場!

公演詳細とチケットのお申し込みはコチラから![

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【決定対戦カード】

<ミドル級世界最強王者決定トーナメント HERO'Sルール/5分2R延長1R>
★宇野薫(日本/和術慧舟會東京本部)
  vs オーレ・ローセン(デンマーク/Untamed)

<ミドル級世界最強王者決定トーナメント HERO'Sルール/5分2R延長1R>
★所英男(日本/リバーサルジム)
  vs ブラックマンバ(インド/フリー)

<ミドル級世界最強王者決定トーナメント HERO'Sルール/5分2R延長1R>
★上山龍紀(日本/TEAM Kings)
   vs ギルバート・メレンデスUSA/シーザー・グレイシー柔術)

<ミドル級世界最強王者決定トーナメント HERO'Sルール/5分2R延長1R>
★門馬秀貴(日本/A-3)
   vs J.Z.カルバンブラジル/アメリカントップチーム)

<ミドル級世界最強王者決定トーナメント HERO'Sルール/5分2R延長1R>
★中原太陽(日本/GODS)×アイヴァン・メンジバー(カナダ/トリスタージム)

<スーパーファイト  HERO'Sルール/5分2R延長1R>
★山本“KID”徳郁(日本/KILLER BEE)  vs 宮田和幸(日本/フリー)

<スーパーファイト  HERO'Sルール/5分2R延長1R>
★秋山成勲(日本/フリー)  vs 永田克彦(日本/TEAM Kings・新日本プロレス)
 
<スーパーファイト出場選手>
★曙(チーム ヨコヅナ)

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