ヒデオ・イタミ、戸澤陽、アスカ。日本人スーパースターが凱旋を果たすWWE日本公演「WWE LIVE TOKYO」6月30日(金=18時開場、19時開演)、7月1日(土=17時開場、18時開演)には、日本でプロレスを学んだ日本育ちのスーパースターたちもやってくる。その代表格が、フィン・ベイラーだ。

 アイルランド生まれのベイラーは、英国でレスラーデビュー、プリンス・デヴィットのリングネームで新日本プロレスに留学し頭角を現すと、ジュニアヘビー級戦線で活躍した。IWGPジュニアヘビー級王座を3度獲得し、ジュニアタッグ王座は合計で6度戴冠、ジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」でも2度の優勝経験と、実績もトップクラスと言っていい。

 そのデヴィットが新日本を卒業しWWEと契約をかわしたのは、2014年5月のことだった。リングネームをフィン・ベイラーとすると、同年10月にヒデオ・イタミと結託しNXTデビューを飾った。NXTではネヴィル、イタミを破りシングル王者へのチャンスを得るも、初挑戦での奪取はならず。しかし翌年7月4日の日本公演でケビン・オーエンズを破り、一軍昇格のないまま海外のハウスショーで王座を移動させるという快挙を思い出深い両国国技館のリングで達成してみせた。WWE初戴冠となったここからNXTブランドの王者として君臨、新興ブランドを牽引していくこととなる。同年終盤からはサモア・ジョーとの抗争を展開し、NXTのベルトをかけて何度も闘った。

 今回の日本公演に参戦するジョーもまた、日本のファンになじみあるスーパースターだ。TNAのトップスターとして活躍していたジョーは、ZERO1への初来日以来、日本のスタイルから多くをインスパイアされた大型レスラーである。NOAH参戦時には故・三沢光晴さんとGHCヘビー級王座をかけて闘い、GHCタッグ王座も保持していた。

 ベイラーがWWE昇格を果たしたのは、16年7月におこなわれたドラフトだった。ベイラーはロウの一巡指名によりNXTから移籍。セス・ロリンズ、シャーロット(WWE女子王者=当時)との同時指名からも期待の高さが伺えた。

 注目のルーキーには、新設されたWWEユニバーサル王座への挑戦がいきなり課せられた。まずはロマン・レインズとの王座決定戦出場者決定戦を制し、「サマースラム」でのセス・ロリンズ戦に進出。そしてそのロリンズをクー・デ・グラ(ダイビングフットスタンプ)で破り、いきなり一軍初戴冠という快挙を成し遂げた。ロウの中心人物に躍り出ることは間違いない。そう思わせるに十分な劇的PPVデビュー戦だったのだ。

 ところが、ベイラーはこの試合中に右肩を脱臼していた。手術が必要とのことで、翌日のロウで王座返上が発表された。しかもこの日に手術がおこなわれたことからも緊急を要する事態という事実が明らかになった。以後、ベイラーは長期欠場となる。彼が失ったベルトを獲得し第2代王者となったのは、NXT時代にしのぎを削り合ってきたオーエンズだった。

 懸命のリハビリを経てリングに戻ってきたのは今年3月10日のハウスショー。ロウの4・3オーランド大会でクリス・ジェリコの代打としてサプライズ復帰を果たし、ロリンズとのタッグを結成、因縁のジョー&オーエンズ組を撃破してみせた。

 返上を余儀なくされたベルト奪回をめざすベイラーは、4・24カンザスシティー大会でルーク・ギャローズ&カール・アンダーソン組と対戦。クラブを名乗っていたギャローズ&アンダーソン組とはもともと新日本でバレットクラブを組んでいた仲である。期せずして実現した再会マッチはロリンズ&ビッグキャスとのトリオで相手はジョー&ギャローズ&アンダーソン組。試合はロリンズがアンダーソンからピンフォールを奪い、ベイラー組の勝利となった。4月におこなわれた「シェイクアップ」(再編成)ではベイラー、ギャローズ、アンダーソンともロウ所属が決定。これにより、今後も元バレットクラブ対決が組まれていく可能性がある。

 事実、日本公演では初日にベイラーvsアンダーソンの一騎打ちが組まれている。アンダーソンにギャローズが加勢するのは確実。さまざまな駆け引きが繰り広げられるなかで、ベイラーは日本のリングでブラディサンデーを披露するか、また、反則お構いなしに合体攻撃を仕掛けてくるであろうアンダーソン&ギャローズのマジックキラーをどうかいくぐるのかが勝負のポイントになりそうだ。

 また、2日目には6・4「エクストリーム・ルールズ」でディーン・アンブローズからザ・ミスに移動したインターコンチネンタル王座にフェイタル4WAYマッチで挑戦する予定。奪回をめざすユニバーサル王座は現在ブロック・レスナーが保持しており、7・9「グレートボールズ・オブ・ファイヤー」でジョーが挑戦することがすでに決まっている。レスナーが限定出場のため、挑戦権を得るのはなかなか難しい状況だろう。それだけに、現在のインターコンチネンタル王座は事実上のロウナンバーワン王座と言っても差し支えない。ここでベイラーが勝つようならば、日本でふたたびベルトを巻くのと同時に、ユニバーサル王座奪還への足がかりにもなるだろう。2年前のWWE初戴冠が再現されるのか、ベイラーの闘いを見逃すな!

(構成・文:新井 宏)


※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください。
※王座は5月20日、NXT「テイクオーバー:シカゴ」終了時点でのもの。



■大会名:WWE Live Tokyo
■日時:6/30(金)〜7/1(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2017-06-12 17:02 この記事だけ表示

 6月30日(金=18時開場、19時開演)、7月1日(土=17時開場、18時開演)に東京・両国国技館でおこなわれる「WWE LIVE TOKYO」に、NXTブランドの絶対女王がやってくる。5月20日に開催されたNXTのビッグマッチ「テイクオーバー:シカゴ」で女子王座を防衛、無敗街道をばく進しているアスカの日本公演参加が、24日に追加発表されたのだ。

 今回の日本公演は、ロウを中心としたメンバー編成となっている。ここにブランド外から加わるのが、日本人スーパースターのヒデオ・イタミとアスカである。アスカは2016年7月の東京、12月の大阪に次ぐ、3回連続3度目の日本凱旋。“初来日"のときからすでに王者で、NXTデビューからシングル無敗。その状態をキープした状態でやってくる可能性も大きいのではなかろうか。そして、WCW時代にゴールドバーグが樹立した173を超える174の連勝新記録をも樹立。もちろん、女子レスラーではダントツである。なお、彼女がシングルで負けたのは15年7月20日、WAVE後楽園大会でのトーナメント準決勝、桜花由美戦が最後となっている。以来、2年間、無敗を誇っているのだ。

 アスカは、華名のリングネームで2004年6月16日にデビューした。病気のため一度は引退を余儀なくされたものの、カムバック後はおもにフリーとして活動、日本の女子プロレス界に変革を促すような行動を取ってきた。自主興行で世界に羽ばたく決意を表明し、日本を後にしたのが15年9月。翌10月にNXTでWWEデビューを飾ると、16年4月1日にダラスでベイリーを破り最短記録でNXT女子王座を奪取、第5代王者となったのだ。以来、NXTの女王として君臨。初代王者ペイジの持つ308日間という在位記録も軽くオーバー、数々の記録を塗り替えている。

 NXTのライバルたちだけではなく、昨年11月にはWWEに復帰したベテランのミッキー・ジェームスも返り討ちにしてみせた。5月20日におこなわれた「テイクオーバー:シカゴ」では、3人が同時に闘うトリプルスレットでも王座防衛。これは王者以外の2人による勝敗でもベルトが移動するだけに、王者には厄介極まりないルールである。それを乗り越えて勝利しただけに、さらに価値を高めた防衛戦だったと言えるだろう。

 その試合の挑戦者は、ニッキー・クロスとルビー・ライオット。ニッキーはスコットランド人でサニティーと呼ばれるユニットの一員、昨年末あたりから王者を付け狙っている。日本へはニッキー・ストームのリングネームでJWP、スターダムに来日しており、“女子プロ界のエース"“天空の逸女"紫雷イオとはベルトをかけて好勝負を連発した。ルビー・ライオットもスターダムに参戦経験があり、そのときのリングネームはヘイディ・ラブラス。6人タッグ王座に挑戦したことがある。ともに今回の挑戦者を決めるバトルロイヤルで残っていた選手。アスカの乱入により最終的な勝者が決まらず、王者が2人まとめて挑戦を受けることになったのだ。その試合で、アスカは最後も2人まとめてフォールを奪う結果に。不敗神話はまだまだ揺るがなかったのである。

 そして迎える6・30&7・1日本公演。ここでアスカは6人タッグマッチに出場する。初日がベイリー&サーシャ・バンクス&アスカ組vsアレクサ・ブリス&ナイア・ジャックス&エマ組で、2日目も同一カードが組まれている。昨年7月の両国ではナタリア、ベッキー・リンチというメインロースターを相手に、昨年12月の大阪ではナイア・ジャックスを破り王座を守った。今回はベルトこそかけられていないものの、NXTの歴史と現在を集大成するようなオールスター仕様である。

 ここでアスカがターゲットにされるのは必至だろう。パートナーのベイリーはアスカとベルトを争った前王者で、サーシャはベイリーの前の第3代王者、しかもロウ女子王座を3度獲得しているNXTから飛び出した出世頭のひとりである。相手のアレクサ・ブリスは現ロウ女子王者、今年のレッスルマニア33ではスマックダウン女子王者として祭典のリングにも立った。ナイア・ジャックスは昨年の大阪公演でアスカと対戦した大型選手。オーストラリアからやってきたエマは負傷欠場から復帰。毎週、カミングスーンの告知をしながらもなかなか出てこなかったことでかえって話題を振りまいた。まだWWEでのタイトル経験こそないものの、NXTではアスカとも闘っており、今後に期待がかかる選手である。

 連勝記録を樹立したアスカは無敗のまま日本にやってくるのか。絶対女王包囲網をどうかいくぐってみせるのか。日本公演のたびに妖艶なる存在感が大きくなっていくアスカ。今年夏に初開催となる女子トーナメント実現も、彼女の活躍があってこそ。今回も、アスカの動向から目が離せない!

(構成・文:新井 宏)


※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください。
※王座は5月20日、NXT「テイクオーバー:シカゴ」終了時点でのもの。



■大会名:WWE Live Tokyo
■日時:6/30(金)〜7/1(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2017-06-12 16:59 この記事だけ表示

 ハルク・ホーガン立ち会いのもとおこなわれた公開契約から3年、ついに、そしてようやく、ヒデオ・イタミがWWE日本公演のリングにコスチューム姿で立つことになる。世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEが今年も両国国技館で開催する日本公演「WWE LIVE TOKYO」6月30日(金=18時開場、19時開演)、7月1日(土=17時開場、18時開演)。来日スーパースターのなかには、2度の長期欠場から復活したヒデオもメンバーに名を連ねている。  NOAHのKENTAからWWEのヒデオ・イタミへと変身を遂げたのは2014年9月のことだった。鳴り物入りで世界最大の舞台に登場し、新鋭ブランドNXTのスーパースターとなった。15年4月には年間最大のビッグイベント「レッスルマニア31」に参戦。アンドレ・ザ・ジャイアント杯バトルロイヤルに出場し順調な歩みを見せていた。封印されていた得意技go2sleepを解禁したのも、この頃のNXTだった。

 ところが、5月に左肩を負傷、長期欠場をしいられることになる。ヒデオの参戦も予定されていた7月の日本公演は無念の欠場。それに先立つプロモーション来日では左腕を吊り、痛々しい姿で会見やインタビューをこなした。スーツ姿での凱旋となった両国国技館では殿堂入りセレモニーで藤波辰爾を紹介、リングに呼び込み役割を全うした。大会のメインでは日本育ちのフィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)がNXT王座を初戴冠、海外のハウスショーでタイトルが移動という快挙をやってのけただけに、“順調ならばここにヒデオも…”という思いが脳裏をよぎったものである。  復帰にかかった時間は1年2カ月。カムバック戦は16年6月30日だった。この時期、ヒデオのあとからWWE入りした中邑真輔やアスカは日本公演のため故郷に向かっていた。ヒデオは、元TMDKのニック・ミラー&シェイン・ソーンと元NOAHトリオを結成し、サモア・ジョー組から勝利。フィニッシュをとったのもヒデオだった。

 しかし、ここからというところでまたもや負傷してしまう。10月1日のハウスショーでリディック・モスのパワースラムを食らった際、首を痛めてしまったのだ。ヒデオの欠場中、アスカはNXT女子王座として負け知らず、記録を次々と塗り替えNXT女子を牽引していった。中邑はNXTで世界的大旋風を巻き起こし、メインロースター昇格への道を切り開いていた。ヒデオが戻ってきたのは今年3月23日。振り返ってみればWWEを取り巻く状況も入団当時とは大きく変わっている。日本人が増えたことはもちろん、番組、ブランドも増えた。所属するNXTの趣旨も、発足当初とは大きく変貌を遂げている。ある意味、その先駆けとなったのがヒデオの入団だっただけに、このままで終わるわけにはいかないのだ。

 「レッスルマニア33」直後の大会(4・4リッチモンド)で中邑がスマックダウンに登場、メインロースター昇格を果たすと、こんどはヒデオにもチャンスがやってきた。中邑が価値を上げたNXT王座。そのベルトへの挑戦権が巡ってきたのだ。初挑戦の舞台はビッグマッチ、5・20「テイクオーバー:シカゴ」のセミファイナル。来日経験もあるボビー・ルードがチャンピオンで、ヒデオがチャレンジャーという図式である。過去にレッスルマニアもおこなわれたオールステートアリーナで、ヒデオはこれまでの鬱憤を晴らすかのように躍動した。しかし、最後はルードのグロリアスDDTを食らい、3カウントを聞いてしまう。go2sleepも決めたのだが、読まれていた回数の方が遙かに多かったのだ。試合後のヒデオはバックステージで大荒れ。それだけ、この試合にかける思いが大きかったということか。

とはいうものの、この挑戦は本格参入へのスタート地点にすぎない。これをホンモノにするためにも、今回の日本公演、初凱旋は、弾みをつける絶好のチャンスになるのだろう。しかも、初日の対戦相手は日本で育ち、日本のプロレスを知り尽くしたクリス・ジェリコである。日本公演では、日本で得た、日本仕様のファイトをWWEスタイルにミックスさせて仕掛けてくるのが恒例。昨年の同時期には中邑vsジェリコがおこなわれている。それだけに、ヒデオvsジェリコは見逃せないカードなのだ。 2日目のヒデオは、日本人スーパースター戸澤陽と組んで、新日本で活躍した元バレットクラブのルーク・ギャローズ&カール・アンダーソン組と対戦する。日本人チームと、日本を主戦場としていた大型外国人チーム。こちらも大注目のカードとなった。

ヒデオとタッグを結成する戸澤は、昨年6月から開催された「クルーザー級クラシック」トーナメントにエントリー。3戦をおこないベスト8に残る快進撃をみせた。これが認められると昨年11月にDRAGON GATEを退団しWWEと正式契約。さらにはわずか1カ月でNXT初の日本公演に凱旋し、NXTタッグ王座に挑戦した。現在はクルーザー級中心の「205LIVE」で活躍しロウにも登場。新ブランドとメインブランドを往来する、新しいタイプのスーパースターと言えるだろう。クルーザー級戦線をかきまわす貴重な存在となっているのだ。 それだけに、初日、2日目ともヒデオ絡みのカードが大きな楽しみになってくる。日本公演「WWE LIVE TOKYO」は6月30日と7月1日、両国国技館での2DAYS開催だ。

(構成・文:新井 宏)


※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください。
※王座は5月20日、NXT「テイクオーバー:シカゴ」終了時点でのもの。



■大会名:WWE Live Tokyo
■日時:6/30(金)〜7/1(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2017-06-12 15:28 この記事だけ表示