WWEが、来る7月1日(金)&2日(土)に東京・両国国技館で開催する「WWE Live Japan」には、スポーツエンターテインメント界のスーパースターが大挙来日。

 そのなかには男子スーパースターはもちろん、女子のスーパースターも含まれている。これまで“ディーバ”と呼ばれていたWWEの女子レスラーは、ステファニー・マクマホンが発令したディーバ革命をきっかけに、試合内容重視にシフトチェンジ、4・3「レッスルマニア32」から“スーパースター”と呼ばれるようになっている。

 年間最大の祭典では従来のディーバ王座が封印され、WWE女子王座のベルトがお披露目された。ここで3人が同時に闘うトリプルスレットマッチを制し新王者として認定されたのが、シャーロット。彼女はあのリック・フレアーの娘で、父のフィギュア4レッグロック(足4の字固め)を発展させたフィギュア8レッグロック(足8の字固め)で新調のベルトを奪取した。

 そのシャーロットが今回の日本公演で初来日を果たすのだから、これは大きな見どころのひとつ。そのほかにも、WWEのディーバ革命を担う女子選手たちが参戦する。現在進行形の女子戦線が、まさしく目の前で展開されるのだ。

 実際のところ、「レッスルマニア32」でシャーロットがベルトを奪った試合は、大会のベストマッチという声も多い。この試合でシャーロットに敗れたのが、ベッキー・リンチだった。あまり知られていないようだが、アイルランド出身の彼女は来日経験もある。2005年11月に新間事務所主催「IW♥GP 」で初来日。当時のリングネームはレベッカ・ノックスで、その後、日本の女子プロレス団体NEOにも参戦した。しかし、負傷をきっかけに一度引退。数年のブランクを経てアメリカにわたるとマネジャーとしてプロレス界にカムバックを果たす。その後、WWEと契約をかわし、一度は成し遂げられなかった夢をかなえてみせたのだ。そして今回、思い出深い日本にWWEスーパースターとして帰ってくる。

 ベッキー・リンチ同様、ナタリヤにも日本は大きな意味を持つ場所である。ブレット・ハートとのハートファウンデーションで活躍したジム・ナイドハートの娘であるナタリヤも、日本ではNEOに参戦した。ナッティ・ナイドハートのリングネームで後楽園ホールのリングにも上がっているのだ。

 ハートファミリーの血を受け継ぐ彼女は、ディーバ戦線での“実力担当”だった。レッスルマニア翌日のロウでシャーロットにシャープシューターを仕掛け挑発すると、ここから新たな抗争がスタート、5・1「ペイバック」、5・22「エクストリーム・ルールズ」でPPV2度連続のタイトルマッチを実現させた。しかもこの闘いはまだ決着がついておらず、6・19「マネー・イン・ザ・バンク」ではシャーロット&デイナ・ブルック組vsナタリヤ&ベッキー・リンチ組のタッグマッチに発展。フレアーとハート、二大ファミリー闘争がそのまま日本にも輸入されることになる。

 偉大な遺伝子を引き継ぐ豪華な顔ぶれに加わるのが、日本人スーパースターのアスカ(華名)である。アスカは昨年9月にWWE入団。4・1NXT「テイクオーバー」ではベイリーを破り第5代NXT女子王座を奪取した。WWEで日本人女子レスラーがベルトを巻いたのはブル中野以来、22年ぶりの快挙である。しかもNXT初登場以来、シングルで負けなし。もちろん、防衛戦も連勝中で、ベルトを守り抜いている(6月14日現在)。

 いまやNXT女子のエースとなったアスカの日本凱旋で予定されているのは、NXT女子王座、2日連続の防衛戦だ。初日がベッキー・リンチでNXT女子の基盤を築いてきた先駆者との対戦となる。そして2日目がナタリヤ。この対戦はアスカにとって、ロウ、スマックダウンへの登場を占う大一番になるかもしれない。アスカロックとシャープシューターをめぐるスリリングな攻防が期待される。

 シャーロットが保持するWWE女子王座戦も、王座がそのままなら2日連続のタイトルマッチが実現なるだろう。6月14日 のスマックダウン終了時点でベルトを保持しているのはシャーロット。このままいけば、シャーロットも日本でナタリヤ、ベッキー・リンチを迎えることになる。そうなれば自然とアスカの試合と比較される。これは間接的なWWE女子王座vsNXT女子王座。アスカにはとてつもなく高いモチベーションになるのではないか。そう考えれば、より一層今回の日本公演が楽しみになる。男子スーパースターはもちろん、女子スーパースターの闘い模様も大注目だ。

(構成・文:新井 宏)


■大会名:WWE Live Japan
■開催日:7/1(金)〜7/2(土)
■会場:国技館 (東京都)

2016-06-23 18:49 この記事だけ表示

 世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEが、間もなく、日本公演を開催。7月1日(金)&2日(土)に東京・両国国技館にスーパースターたちが集結する。今回は中邑真輔、ASUKA(華名)、AJスタイルズ、カール・アンダーソン、ルーク・ギャローズといった日本で活躍した選手たちの凱旋が話題になっているが、WWEのスーパースターとして初来日する選手たちの活躍も大きな楽しみのひとつである。

 今回の日本ツアーでは、WWEタッグ王座に挑戦したボードビレインズ(サイモン・ゴッチ&エイダン・イングリッシュ組)と「レッスルマニア32」のアンドレ・ザ・ジャイアント・メモリアル・バトルロイヤルで優勝を飾ったバロン・コービンが、NXTからの昇格組として来日予定だ。

 中邑真輔の入団で日本のWWEユニバースはもちろん、プロレスファンにもなじみ深いものとなったNXT。女子ではASUKAがNXT女子王座のベルトを巻き、フィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)、サモア・ジョーといったこちらもなじみ深い2人がNXT王座をめぐり激しい争いを繰り広げている。いまやNXTはロウ、スマックダウンに次ぐ第三のブランドとして急速に勢力を拡大中。試合内容の濃さがWWEユニバースにも浸透し、本体以上の熱狂的ファンを作り出しているのも事実。ロウ、スマックダウンにニューフェースが現れるときは便宜上「昇格」と表現されることが多いものの、ファーム団体という括りはもはや適切ではないだろう。 そんなNXTを経てWWEでレギュラーの座を獲得、日本公演にもやってくる3人をここでは紹介しておきたい。

 まずはレッスルマニアの20人参加バトルロイヤルで大穴優勝を成し遂げたバロン・コービン。最後にケインをオーバー・ザ・トップロープで下してみせたコービンは、アメリカンフットボールや、ボクシング、ブラジリアン柔術などの格闘技経験をもつアスリート。アメフトではNFLと契約するも、その暴れっぷりから「パウンド・フォー・パウンドの男」として恐れられ、公式戦に出場することなく退団することになってしまったという。

 そんな彼が次に選んだのが、プロレスだった。2012年8月にWWEと契約を交わし、トレーニングを開始。2013年5月にデビューし、NXTで才能を開花させることになる。

 アンドレ杯バトルロイヤル優勝の実績を引っ提げてロウに初登場したのが、「レッスルマニア32」の翌日だった。ドルフ・ジグラーとのシングルマッチで突然のデビュー。試合は両者リングアウトの引き分けとなったものの、試合後も相手を攻撃し、フィニッシャーのエンド・オブ・デイズ(スイング式コンプリートショット)を決めてみせた。ここからはザック・ライダー、ファンダンゴ、ダミアン・サンドゥらを次々と餌食にし、ジグラーとの抗争を繰り広げている。5・1「ペイバック」でのキックオフマッチでは敗れるが、翌週のロウで雪辱に成功。5・22「エクストリーム・ルールズ」でもキックオフマッチで再戦し、反則裁定なしのノーDQマッチでも勝利。その再戦が、日本公演でも2日目に組まれている(初日はタイタス・オニールとのシングル)。コービンは身長203センチ、体重124キロのスーパーヘビー級。この体格からしても、将来の王者候補といっていいだろう。

 タッグチームとして初来日するボードビレインズも、いまが旬のニュースーパースターだ。サイモン・ゴッチとエイダン・イングリッシュからなるこのチームも、NXTからWWEのレギュラーへと上がってきた。結成は2014年6月 。17世紀末にヨーロッパで始まったとされる演劇の形式が、芝居やダンス、手品、コントなどの総合ショービジネスとしてアメリカに上陸。ここでパフォーマンスを見せる芸人がボードビリアンと呼ばれ、それをイメージしたのが、ゴッチ&イングリッシュのボードビレインズなのだ。

 NXTタッグ王座も獲得したボードビレインズのWWE登場は、今年4月のことだった。「レッスルマニア32」後のスマックダウンでルチャドラゴンズを相手にイングリッシュが必殺のワーリングダーヴィッシュで勝利。翌週にはWWEタッグ王座次期挑戦者を決めるトーナメントに早速エントリーされ、1回戦でRトゥルース&ゴールダスト組を破ると、準決勝で元王者のウーソズも突破。決勝は5・1「ペイバック」で、こちらも昇格組のエンツォ・アモーレ&ビッグ・キャス組と対戦した。試合はアモーレの負傷によりノーコンテストになってしまったが、5・22「エクストリーム・ルールズ」では晴れて挑戦が実現。ニューデイのトリプル連係に幻惑され敗れてしまったのだが、今後もタッグ王座への有力コンテンダーとしてベルト争いに絡んでくることは間違いないだろう。王座移動によるカード変更も考えられるとはいえ、日本公演では2日にわたりタッグ王座挑戦が組まれている。

 いずれにしても、初来日組にも注目したい今回の日本公演。未来の王者を先物買いする、絶好の機会かもしれない。

(構成・文:新井 宏)


■大会名:WWE Live Japan
■開催日:7/1(金)〜7/2(土)
■会場:国技館 (東京都)

2016-06-23 18:46 この記事だけ表示

 世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEが、もう間もなく、7月1日(金)&2日(土)に東京・両国国技館で開催する「WWE Live Japan」。このツアーには日本人スーパースターの中邑真輔とASUKA(華名)が参戦、WWEと契約後、初の凱旋ということで大きな話題となっている。さらに今ツアーでは、日本で大活躍したスーパースターがもうひとりやってくることになった。これも凱旋と言っていいのだろう。新日本プロレスのトップ外国人として闘っていたAJスタイルズである。

 AJはかつて、“WWEにいかない大物”として各地でトップを張ってきた。アメリカ・ジョージア州出身で、1998年にデビュー。彼の存在が知られるようになったのは、2002年にTNAへ参戦してからのことだろう。ジャパニーズルチャと海外で言われる日本のスタイルをモチーフにした無差別級の闘い。Xディビジョンと呼ばれるこのカテゴリーに息吹を吹き込んだひとりが、AJだったのだ。従来のようなウェート制ではなく、リングを立体的に、最大限に使うのがXディビジョンの闘い方。その初代王者がAJで、通算で6度ベルトを巻いている。彼なくしてXディビジョンの発展はなかったとしても過言ではないだろう。

 Xディビジョンからは後のビッグネームが次々と輩出された。ロウ・キー、クリストファー・ダニエルズ、クリス・セイビン、アレックス・シェリー、フランキー・カザリアンなど、枚挙にいとまがないほどだ。彼らはアメリカのみならず、しだいに日本にも照準を合わせていく。AJの初来日は、2003年1月のZERO―ONEだった。初めての日本では、ロウ・キーとXディビジョンのなんたるかを披露。帰国後にはあのジェフ・ジャレットを破りNWA世界ヘビー級王座初戴冠となった。一見、Xディビジョンはジュニアのカテゴリーと思われがちだが、無差別級への扉を開いたのがAJ。後にスーパーヘビー級のサモア・ジョーがXディビジョン王者になったことからも、この王座がフレキシブルなタイトルであることがわかるだろう。

 Xディビジョンの開拓者として活躍していたAJながら、残念なことに彼のよさが日本では十分に伝わらなかった。来日したとしても、いずれも単発だったからだ。売れっ子だからこその多忙スケジュールと言ってしまえばそれまでだが、日本のファンには不運であった。

 しかしながら、TNAを退団後、主戦場を日本に定めてからは状況が一変した。14年6月、オカダ・カズチカを襲撃しBULLET CLUB(バレットクラブ)への加入を表明。過去にも新日本への登場はあったが、外国人ユニットへの加入により、継続参戦が可能になった。ここから一気に評価が上昇、ものすごい勢いで新日本のトップ外国人レスラーに躍り出た。なんと、初登場から1カ月でIWGPヘビー級王座を奪取。外国人レスラーの戴冠は、ブロック・レスナー以来9年ぶりという快挙だった。

 AJはその後、棚橋弘至からもIWGPヘビー級王座を奪取してみせた。どんな相手とも好勝負を連発するのは、「90年代のジャパニーズスタイルに大きな影響を受けた」から。日本のプロレスからインスパイアされたXディビジョンでの経験が大きく活かされたのだ。
今年1月、新日本の東京ドームでは中邑真輔との初対決が実現。試合には敗れたものの、ここでも激闘を展開した。そしてこの初対決が、その後の両者に大きな意味を持つこととなる。中邑が新日本を退団しWWEと契約。AJもBULLET CLUBから追放される形で日本から離れた。そして、1・24「ロイヤルランブル」でWWEに登場。中邑と同様、AJもAJのままでWWE のリングに立った。こちらも破格の待遇と言っていい。
しかも、AJの場合はNXTを通過せずいきなりWWEのメインクラスに割り込んできたから驚きだ。「ロイヤルランブル」翌日のロウにも引き続き登場し、クリス・ジェリコと対戦。これに勝つと、ジェリコとの遺恨が勃発した。「ファストレーン」での一騎打ちでもAJが勝利すると、ジェリコは「認めたくはないがヤツの実力は認めざるを得ない」と3度のシングルマッチを経てタッグを結成。タッグ王座奪取をめざし“Y2AJ”がスタートしたのである。

 ところが、ニューデーの王座に挑んだ試合後、ジェリコがAJを襲撃し、絶縁宣言。再発した遺恨は4・3「レッスルマニア32」へと持ちこまれた。

 ここで勝ったのは、ジェリコだった。日本育ちのジェリコもまた、当時のジュニアスタイルから大きくインスパイアされたレスラーだった。先輩の意地、ということなのだろう。 それでも、AJの“祭典”出場は画期的出来事だった。しかもこれがクライマックスではなく、さらなる展開が待っていたのだ。それは、WWE世界ヘビー級王座挑戦という最上級のチャンス。WWEデビュー戦が同王座戦だったとはいえ、こちらはあくまでも30人参加の時間差バトルロイヤルだった。祭典翌日のロウにおける4WAYマッチでジェリコを破り次期挑戦者に決定。5・1「ペイバック」にて、「レッスルマニア32」のメインを飾ったロマン・レインズのベルトにチャレンジした。もちろん試合はメインイベント。敗れたとはいえ、初登場から3カ月強での王座挑戦&PPVメイン。これはすごいことなのだ。

 そしてこの試合後には、ビンス・マクマホン会長が即、シェイン&ステファニー・マクマホンとともに5・22「エクストリーム・ルールズ」での再戦を決定した。5・2ロウでは元BULLET CLUBのアンダーソン&ギャローズとも再会のWWE初合体を果たしてみせた。それだけに、WWEの中心人物として凱旋するAJに期待せずにはいられない。対戦相手が誰になるかも含め、7・1&2両国は必見である。

(構成・文:新井 宏)


■大会名:WWE Live Japan
■開催日:7/1(金)〜7/2(土)
■会場:国技館 (東京都)

2016-06-23 18:42 この記事だけ表示