日本公演を目前にして、WWE世界ヘビー級王座が移動するというビッグサプライズが発生した。それにともない、WWEが7月1日(金)&2日(土)に東京・両国国技館で開催する「WWE Live Japan」の来日スーパースター、カードなどが一部変更。6月28日(火)、以下の対戦カードが発表された。

7月1日(金)東京・両国国技館
(開場18:00、開演19:00)

▼WWE世界ヘビー級選手権試合トリプルスレットマッチ
<王者>ディーン・アンブローズvs<挑戦者>ケビン・オーエンズ vs<挑戦者>セス・ロリンズ
▼ジョン・シナvsAJスタイルズ
▼WWEタッグ選手権試合フェイタル4ウェイマッチ
<王者>ニュー・デイvs<挑戦者>ウーソズvs<挑戦者>ボードビレインズvs<挑戦者>ルーク・ギャローズ&カール・アンダーソン
▼中邑真輔vsクリス・ジェリコ
▼WWE女子選手権試合
<王者>シャーロットvs<挑戦者>ナタリヤ
▼ドルフ・ジグラーvsカーティス・アクセル
▼タイタス・オニールvsバロン・コービン
▼NXT女子選手権試合
<王者>アスカvs<挑戦者>ベッキー・リンチ

7月2日(土)東京・両国国技館
(開場17:00、開演18:00)

▼WWE世界ヘビー級選手権試合トリプルスレットマッチ
<王者>ディーン・アンブローズvs<挑戦者>クリス・ジェリコvs<挑戦者>セス・ロリンズ
▼ジョン・シナvs AJスタイルズ
▼WWEタッグ王座戦
<王者>ニュー・デイvs<挑戦者>ボードビレインズ
▼中邑真輔vsケビン・オーエンズ
▼ウーソズvsルーク・ギャローズ&カール・アンダーソン
▼WWE女子王座戦
<王者>シャーロットvsベッキー・リンチ
▼ドルフ・ジグラー vsバロン・コービン
▼タイタス・オニールvsカーティス・アクセル
▼<NXT女子選手権試合
<王者>アスカvs<挑戦者>ナタリヤ

※来日予定スーパースター、カードは変更される場合もあります。
※各王者は日本時間6月20日、初回放送「マネー・イン・ザ・バンク」終了時点のものです。

 事の発端は、6・19「マネー・イン・ザ・バンク」だった。メインイベントのWWE世界ヘビー級王座戦は王者ロマン・レインズに元王者のセス・ロリンズが挑む図式。ロリンズは昨年の「レッスルマニア31」で権利を行使し、レインズを破りまさかの新王者となった。当時の王者であるブロック・レスナーは負けずしてベルトを失ったわけだが、ロリンズも同様に王座を手放す結果となってしまう。ヨーロッパツアー中に右ヒザを負傷し王座返上を余儀なくされたのだ。今年の「レッスルマニア32」では、レインズがトリプルHを破り王座返り咲き。賛否両論ありながらも“ロマン帝国”を着々と築かんとする最中だった。

 そのレインズを急襲しカムバックを果たしたのがロリンズである。5・22「エクストリーム・ルールズ」に突然乱入し宣戦布告。そして迎えた「マネー・イン・ザ・バンク」ではブランクを感じさせない闘いぶりでロリンズから文句のない勝利を奪った。ロリンズのスピアをキャッチするとペディグリーを決め、とどめにもう一発ペディグリー。劇的な王座移動の瞬間だった。

 ところが、ロリンズは新王者としての来日とはならなかった。当日おこなわれたマネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチで6人の中から勝ち抜いたディーン・アンブローズが出現。テーマ曲がかかったことに気を取られステージ上に集中していたロリンズの背後から襲いかかると、その日得たばかりのマネー権を行使するとアピール、ゴングが鳴らされ得意技のダーティーティーズ一発でロリンズの王者カムバックを粉砕してみせたのである。まさかまさかの王座移動。マネー権はいつでもどこでも王者への挑戦が認められ有効期限は1年。即日行使はレイ・ミステリオvsジャック・スワガー戦直後に奪取したケイン以来6年ぶりで、マネー権保持者の行使による戴冠は17度中15度と、挑戦者が絶対的有利を誇っている。終わってみれば、元シールドの3人による頂上争い。そのトップに立ったのが、WWE世界ヘビー級王座とは無縁だったアンブローズだった。この出来事はWWEがまた新しい時代を迎えたことの象徴となるのだろう。

 このサプライズにより、日本公演のカードも変更となった。新王者のアンブローズがレインズに代わり急きょ来日が決定。2日間とも3人が同時に闘うトリプルスレットでの防衛戦が組まれている。“前王者”のロリンズが両日とも挑戦し、初日にケビン・オーエンズ、2日目にはクリス・ジェリコが挑戦することとなった。この組み合わせがどんな化学反応を起こすのか、新王者包囲網が注目される。

 また、初凱旋となる中邑真輔のカードも変更となった。初日がジェリコで2日目がオーエンズ。2人とも日本でWWE世界ヘビー級王座に挑戦するだけに、ここは近い将来と期待されるWWE昇格をにらんでのマッチメークとも考えられる。ジェリコは日本育ちで日本のスタイルを熟知。中邑のデビュー前から新日本プロレスで実力を上げてきた。世代を超越したストロングスタイルのぶつかり合いとしても注目のカードだろう。また、オーエンズはNXTから昇格しいきなりジョン・シナにケンカを売った恐れ知らず。こちらも日本経由で北米インディーシーンからWWEに進出。ジェリコが技巧派ならオーエンズはパワー系ファイターである。対照的な2人を相手に、中邑の適応能力を遺憾なく発揮できるチャンスでもある。

 さらにはジョン・シナvsAJスタイルズという旬すぎるカードも日本公演で実現する。しかも2連戦! 両者の遺恨は5月30日のロウでスタートした。肩の負傷から欠場していたシナが待望の復帰。これを祝福しようとしたのがAJだった。ところが、AJはルーク・ギャローズ&カール・アンダーソンの横やりからシナと共闘と見せかけ、まさかの裏切り。解散かとも見られていたザ・クラブを復活させ、「マネー・イン・ザ・バンク」での初対決を実現させたのだ。この大一番はPPVのセミファイナルでおこなわれ、ギャローズ&アンダーソンの合体技マジックキラーからAJが覆いかぶさりフォール勝ち、さらなる遺恨を残す結果となった。この闘いが日本にもそのまま上陸。新日本でAJとともに活動してきたギャローズ&アンダーソン組も“凱旋”となるだけに、両陣営の心理戦も大きな見どころとなるだろう。

 このようにギリギリまで荒れたカード編成となったが、旬な闘いや凱旋など見どころはむしろパワーアップ。WWEの日本公演が、今年も日本の夏を熱くする!

(構成・文:新井 宏)


■大会名:WWE Live Japan
■開催日:7/1(金)〜7/2(土)
■会場:国技館 (東京都)


2016-06-29 16:50 この記事だけ表示

 WWEが、来る7月1日(金)&2日(土)に東京・両国国技館で開催する「WWE Live Japan」には、スポーツエンターテインメント界のスーパースターが大挙来日。

 そのなかには男子スーパースターはもちろん、女子のスーパースターも含まれている。これまで“ディーバ”と呼ばれていたWWEの女子レスラーは、ステファニー・マクマホンが発令したディーバ革命をきっかけに、試合内容重視にシフトチェンジ、4・3「レッスルマニア32」から“スーパースター”と呼ばれるようになっている。

 年間最大の祭典では従来のディーバ王座が封印され、WWE女子王座のベルトがお披露目された。ここで3人が同時に闘うトリプルスレットマッチを制し新王者として認定されたのが、シャーロット。彼女はあのリック・フレアーの娘で、父のフィギュア4レッグロック(足4の字固め)を発展させたフィギュア8レッグロック(足8の字固め)で新調のベルトを奪取した。

 そのシャーロットが今回の日本公演で初来日を果たすのだから、これは大きな見どころのひとつ。そのほかにも、WWEのディーバ革命を担う女子選手たちが参戦する。現在進行形の女子戦線が、まさしく目の前で展開されるのだ。

 実際のところ、「レッスルマニア32」でシャーロットがベルトを奪った試合は、大会のベストマッチという声も多い。この試合でシャーロットに敗れたのが、ベッキー・リンチだった。あまり知られていないようだが、アイルランド出身の彼女は来日経験もある。2005年11月に新間事務所主催「IW♥GP 」で初来日。当時のリングネームはレベッカ・ノックスで、その後、日本の女子プロレス団体NEOにも参戦した。しかし、負傷をきっかけに一度引退。数年のブランクを経てアメリカにわたるとマネジャーとしてプロレス界にカムバックを果たす。その後、WWEと契約をかわし、一度は成し遂げられなかった夢をかなえてみせたのだ。そして今回、思い出深い日本にWWEスーパースターとして帰ってくる。

 ベッキー・リンチ同様、ナタリヤにも日本は大きな意味を持つ場所である。ブレット・ハートとのハートファウンデーションで活躍したジム・ナイドハートの娘であるナタリヤも、日本ではNEOに参戦した。ナッティ・ナイドハートのリングネームで後楽園ホールのリングにも上がっているのだ。

 ハートファミリーの血を受け継ぐ彼女は、ディーバ戦線での“実力担当”だった。レッスルマニア翌日のロウでシャーロットにシャープシューターを仕掛け挑発すると、ここから新たな抗争がスタート、5・1「ペイバック」、5・22「エクストリーム・ルールズ」でPPV2度連続のタイトルマッチを実現させた。しかもこの闘いはまだ決着がついておらず、6・19「マネー・イン・ザ・バンク」ではシャーロット&デイナ・ブルック組vsナタリヤ&ベッキー・リンチ組のタッグマッチに発展。フレアーとハート、二大ファミリー闘争がそのまま日本にも輸入されることになる。

 偉大な遺伝子を引き継ぐ豪華な顔ぶれに加わるのが、日本人スーパースターのアスカ(華名)である。アスカは昨年9月にWWE入団。4・1NXT「テイクオーバー」ではベイリーを破り第5代NXT女子王座を奪取した。WWEで日本人女子レスラーがベルトを巻いたのはブル中野以来、22年ぶりの快挙である。しかもNXT初登場以来、シングルで負けなし。もちろん、防衛戦も連勝中で、ベルトを守り抜いている(6月14日現在)。

 いまやNXT女子のエースとなったアスカの日本凱旋で予定されているのは、NXT女子王座、2日連続の防衛戦だ。初日がベッキー・リンチでNXT女子の基盤を築いてきた先駆者との対戦となる。そして2日目がナタリヤ。この対戦はアスカにとって、ロウ、スマックダウンへの登場を占う大一番になるかもしれない。アスカロックとシャープシューターをめぐるスリリングな攻防が期待される。

 シャーロットが保持するWWE女子王座戦も、王座がそのままなら2日連続のタイトルマッチが実現なるだろう。6月14日 のスマックダウン終了時点でベルトを保持しているのはシャーロット。このままいけば、シャーロットも日本でナタリヤ、ベッキー・リンチを迎えることになる。そうなれば自然とアスカの試合と比較される。これは間接的なWWE女子王座vsNXT女子王座。アスカにはとてつもなく高いモチベーションになるのではないか。そう考えれば、より一層今回の日本公演が楽しみになる。男子スーパースターはもちろん、女子スーパースターの闘い模様も大注目だ。

(構成・文:新井 宏)


■大会名:WWE Live Japan
■開催日:7/1(金)〜7/2(土)
■会場:国技館 (東京都)

2016-06-23 18:49 この記事だけ表示

 世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEが、間もなく、日本公演を開催。7月1日(金)&2日(土)に東京・両国国技館にスーパースターたちが集結する。今回は中邑真輔、ASUKA(華名)、AJスタイルズ、カール・アンダーソン、ルーク・ギャローズといった日本で活躍した選手たちの凱旋が話題になっているが、WWEのスーパースターとして初来日する選手たちの活躍も大きな楽しみのひとつである。

 今回の日本ツアーでは、WWEタッグ王座に挑戦したボードビレインズ(サイモン・ゴッチ&エイダン・イングリッシュ組)と「レッスルマニア32」のアンドレ・ザ・ジャイアント・メモリアル・バトルロイヤルで優勝を飾ったバロン・コービンが、NXTからの昇格組として来日予定だ。

 中邑真輔の入団で日本のWWEユニバースはもちろん、プロレスファンにもなじみ深いものとなったNXT。女子ではASUKAがNXT女子王座のベルトを巻き、フィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)、サモア・ジョーといったこちらもなじみ深い2人がNXT王座をめぐり激しい争いを繰り広げている。いまやNXTはロウ、スマックダウンに次ぐ第三のブランドとして急速に勢力を拡大中。試合内容の濃さがWWEユニバースにも浸透し、本体以上の熱狂的ファンを作り出しているのも事実。ロウ、スマックダウンにニューフェースが現れるときは便宜上「昇格」と表現されることが多いものの、ファーム団体という括りはもはや適切ではないだろう。 そんなNXTを経てWWEでレギュラーの座を獲得、日本公演にもやってくる3人をここでは紹介しておきたい。

 まずはレッスルマニアの20人参加バトルロイヤルで大穴優勝を成し遂げたバロン・コービン。最後にケインをオーバー・ザ・トップロープで下してみせたコービンは、アメリカンフットボールや、ボクシング、ブラジリアン柔術などの格闘技経験をもつアスリート。アメフトではNFLと契約するも、その暴れっぷりから「パウンド・フォー・パウンドの男」として恐れられ、公式戦に出場することなく退団することになってしまったという。

 そんな彼が次に選んだのが、プロレスだった。2012年8月にWWEと契約を交わし、トレーニングを開始。2013年5月にデビューし、NXTで才能を開花させることになる。

 アンドレ杯バトルロイヤル優勝の実績を引っ提げてロウに初登場したのが、「レッスルマニア32」の翌日だった。ドルフ・ジグラーとのシングルマッチで突然のデビュー。試合は両者リングアウトの引き分けとなったものの、試合後も相手を攻撃し、フィニッシャーのエンド・オブ・デイズ(スイング式コンプリートショット)を決めてみせた。ここからはザック・ライダー、ファンダンゴ、ダミアン・サンドゥらを次々と餌食にし、ジグラーとの抗争を繰り広げている。5・1「ペイバック」でのキックオフマッチでは敗れるが、翌週のロウで雪辱に成功。5・22「エクストリーム・ルールズ」でもキックオフマッチで再戦し、反則裁定なしのノーDQマッチでも勝利。その再戦が、日本公演でも2日目に組まれている(初日はタイタス・オニールとのシングル)。コービンは身長203センチ、体重124キロのスーパーヘビー級。この体格からしても、将来の王者候補といっていいだろう。

 タッグチームとして初来日するボードビレインズも、いまが旬のニュースーパースターだ。サイモン・ゴッチとエイダン・イングリッシュからなるこのチームも、NXTからWWEのレギュラーへと上がってきた。結成は2014年6月 。17世紀末にヨーロッパで始まったとされる演劇の形式が、芝居やダンス、手品、コントなどの総合ショービジネスとしてアメリカに上陸。ここでパフォーマンスを見せる芸人がボードビリアンと呼ばれ、それをイメージしたのが、ゴッチ&イングリッシュのボードビレインズなのだ。

 NXTタッグ王座も獲得したボードビレインズのWWE登場は、今年4月のことだった。「レッスルマニア32」後のスマックダウンでルチャドラゴンズを相手にイングリッシュが必殺のワーリングダーヴィッシュで勝利。翌週にはWWEタッグ王座次期挑戦者を決めるトーナメントに早速エントリーされ、1回戦でRトゥルース&ゴールダスト組を破ると、準決勝で元王者のウーソズも突破。決勝は5・1「ペイバック」で、こちらも昇格組のエンツォ・アモーレ&ビッグ・キャス組と対戦した。試合はアモーレの負傷によりノーコンテストになってしまったが、5・22「エクストリーム・ルールズ」では晴れて挑戦が実現。ニューデイのトリプル連係に幻惑され敗れてしまったのだが、今後もタッグ王座への有力コンテンダーとしてベルト争いに絡んでくることは間違いないだろう。王座移動によるカード変更も考えられるとはいえ、日本公演では2日にわたりタッグ王座挑戦が組まれている。

 いずれにしても、初来日組にも注目したい今回の日本公演。未来の王者を先物買いする、絶好の機会かもしれない。

(構成・文:新井 宏)


■大会名:WWE Live Japan
■開催日:7/1(金)〜7/2(土)
■会場:国技館 (東京都)

2016-06-23 18:46 この記事だけ表示