「UFCファイトナイト・ジャパン」(9月23日、さいたまスーパーアリーナ)の開催まで1ヵ月半となった8月7日、UFCのプロモーションにフェザー級王者マックス・ホロウェイ(アメリカ)が来日。また、7月にUFC殿堂入りを果たした桜庭和志、同大会でUFCデビューの決まった近藤朱里、阿部大治も登場し、マスコミの囲み取材に応じるメディアイベントが行われた。

 ホロウェイは現地時間6月3日に敵地ブラジルで行われた「UFC 212」においてフェザー級王者ジョゼ・アルド(ブラジル)との王座統一戦に臨み(※ホロウェイは暫定王者)、迎えた3Rにワンツーの右ストレートを決め、そこからパウンドをまとめてTKO勝利。フェザー級に新時代到来を告げる勝利となった。

 日本食を満喫し、日本滞在を楽しんでいる様子のホロウェイは「アルドの地元のブラジルで彼をKOしたことで、これまで自分に批判的だったり懐疑的な目を向けていた人たちに対し実力を証明することができたと思う。やはり自分の強さを証明するには、最強の相手と戦って、その相手に勝たなければならない。蹴りでもヒザでもよかったけど、自分が得意な右ストレートで倒せたのがよかったし気持ちよかった」と、快勝したタイトルマッチを振り返る。

 フロイド・メイウェザーとのビッグマッチ(ボクシングルール)が決まっているコナー・マクレガーとの対戦(13年8月、判定でマクレガーが勝利)以来、11連勝と強さを増すホロウェイは「次はカブ・スワンソン(ランキング4位、アメリカ)とフランキー・エドガー(同2位、アメリカ)のタッグチームとやるのでも構わない。今後は自分のキャリアをより充実させていく。相手は誰でも構わない」と自信をみなぎらせる。

 13年4月に初参戦して以来、UFCで10試合を戦ったマクレガーが仕留めることのできなかった相手がこのホロウェイとネイト・ディアスであり、ホロウェイは4年越しのリベンジにも牙を剥く。

「戦って、コナーのオーラを感じたとかそんなことはなかったし、スゴいと言われている左のパンチだってもっとスゴい相手がたくさんいた。再戦は待つしかないけど、決まったら決まったでまたいろいろ言い訳をするんじゃないか」

 そんな挑発とも取れる言葉を残した。また注目のビッグファイト、メイウェザーとマクレガーの一戦についてはともにアグレッシブに攻めるよりカウンターを得意とするタイプであることを指摘した上で、「どちらが勝つか分からない」と回答。しかし「この試合を組めたことが1番で、勝者はメイウェザーでもマクレガーでもなくUFCだと思う」と、大局に立った独自の見解を示した。

 桜庭は総合格闘技界におけるパイオニアというカテゴリーで日本人初のUFC殿堂入りを実顔。この栄誉を受け、7月6日(現地時間)にアメリカ・ラスベガスで行われた式典に出席しスピーチを行った。

 現地での感想やファンからの反響を問われると、「ファンから話し掛けられて嬉しかったけど、正直英語だから分からなかった(苦笑)」と脱力系の桜庭節。9月に行われる日本大会では桜庭がともに練習を積んだ経験を持つマウリシオ・“ショーグン”・フア(ブラジル)がメインを務めるが、「ショーグンはデカいから圧力がスゴかった。それとずっと動いているからスタミナがスゴいなと思いました。彼の試合はいつ見ても面白いので頑張ってほしい」とエールを送った。

 また、今大会では桜庭と同じくプロレスラーというバックボーンを持つ朱里がUFCデビューを迎えるが、「どれがどうとかじゃなく、試合は全部同じだと思えばいいと思います。全部同じ試合だと思ってやれば、自分の持ち味が出る。あんまり深く試合のことを考えないで、なるべく普段自分が練習している状態を出すよう心掛ければいいんじゃないですかね」と、気負うことなく自然体で試合に臨むことを勧めた。

 その朱里は日本大会で19歳のジョン・チャンミ(韓国)と対戦。チャンミは5勝1敗の戦績でUFCは2戦目となるが、「リーチも背も高く、打撃が強い選手なので気をつけたい。1ラウンド目はしっかり見て、相手の技をかわして、組んだらテイクダウンを狙ってしっかり勝っていきたい」と意気込みをコメント。

「UFCと契約できたのはすごく嬉しい」と待望の初参戦を喜んだが、「やっぱりチャンピオンになるのが目標なので、9月23日のUFCジャパンでしっかり勝って上を目指したい。スターになります」と、UFC出場だけで満足することなく、現UFCストロー級王者であるヨアンナ・イェンジェイチック(ポーランド)との対戦を見据えた。

 朱里と同じく今回がUFCデビューとなる阿部は、柔道でインターハイを制した後キックボクシングへ転向してJ-NETWORKライトヘビー級王者となり、さらにそこからMMA(総合格闘技)に転じた異色の経歴の持ち主。MMAではデビューからわずか5戦でパンクラス王者となり、自身のアピールが実り日本大会でのUFC初出場が決定となった。

「UFCデビューなのでさいたまスーパーアリーナを沸かすような試合をします。たぶんKOで僕が勝ちますから、そこをしっかり見て下さい」と阿部は初参戦初勝利に自信を見せる。

 対戦相手は188pの長身選手イム・ヒョンギュ(韓国)となるが「身長が高くてリーチも長く、打撃で前にガツガツ来る選手」とその印象を語りつつ、「試合の状況次第でパンチだったりキックだったり投げたり、いろいろ変更してやっていこうと思ってます」「試合のスタイルにもこだわっているので、しっかりKOで倒すのを狙いにいきます」と、ただ勝つだけでなくインパクトを残して上位陣との対戦に繋げたい考えを示した。


■大会名:UFC FIGHT NIGHT JAPAN SHOGUN vs SAINT PREUX
■日時:9/23(土・祝)
■会場:さいたまスーパーアリーナ (埼玉県)

チケットの詳細はこちら

2017-08-14 17:05 この記事だけ表示

■大会名:UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2015
■日時:9/27(日) 開場8:00/試合開始9:00(予定)/メインカード開始11:00
■会場:さいたまスーパーアリーナ


いよいよ今週末開催でカウントダウンに入った『UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2015』(9月27日、さいたまスーパーアリーナ)。出場者の変更、試合中止といった事態もあり、大会は全10試合で行われることとなった。大会を前に一足早く盛り上がりを見せる前日26日の公開計量など、大会直前情報をお届けする。

●ゲガール・ムサシvsユライア・ホール
 まず変更があったのはセミファイナルのゲガール・ムサシvsホアン・カルネイロ。打撃のムサシと寝技のカルネイロと見られた一戦だが、カルネイロが負傷により欠場。替わりにジャマイカ出身、身長182pで爆発的打撃を持つユライア・ホールがムサシと対戦することとなった。

 ユライアは選手たちが合宿生活を送りながら戦いを繰り広げ、UFCとの契約を目指す人気番組「The Ultimate Fighter」(TUF)シーズン17(13年1月スタート)に参加。番組内で行われたミドル級トーナメントでは1回戦・2回戦・準決勝といずれもKOで勝ち進み(上段後ろ回し蹴りによるインパクト大なKOもあった)、決勝こそ2-1の僅差判定で敗れたが、コーチとなったチェール・ソネンをして「今すぐアンデウソン・シウバ(※当時のミドル級王者)に挑戦すべき」と言わしめた。

 ホールはTUFでの戦いが評価され、13年8月からUFCに参戦を開始。これまで4勝を上げ、うち3つをTKOで勝利と、威力と破壊力ある打撃を存分に見せつけている。日本でK-1ルール戦に挑み、武蔵・京太郎とヘビー級の雄2人を下しているムサシとは“触れれば切れる”とばかり、開始から凝視が必須の一戦になりそうだ。

●KID欠場で試合が消滅
 マット・ホーバーとの対戦で12年2月以来、3年7ヵ月ぶりの日本大会出場が期待された山本“KID”徳郁だが、両者負傷により試合が中止に。KIDは試合を間近にした練習でミット打ちを行った際左足のふくらはぎに肉離れを起こしたため試合出場不可となり、これにより今大会は午前8時開場で午前9時に第1試合開始、全10試合で行われることとなった。残念ながら欠場となったKIDだが、自身のInstagramでは同門の堀口恭司、練習で交流を持つ石原夜叉坊にエールを送っている。

●感情移入必至のメインイベント:ジョシュvsネルソン
 大会を締めるメインイベントを担うのはジョシュ・バーネットとロイ・ネルソンのヘビー級対決。テレビ番組「Road to UFC JAPAN」はUFCを目指す日本人選手の奮闘・人生模様にスポットを当てた内容であったが、同時にコーチとして彼らを指導するジョシュとネルソンの人柄も浮き彫りとなる形に。

「武術の基本は生涯生徒であること、武術の心とは人生を楽しみ感謝して、自分が接してもらいたいよう人に接すること」

「格闘家なら思うだけじゃなく行動するんだ」

「俺達はスーパーヒーローを演じるという人生を選んだんだ」

 と、ネルソンが名言を連発すれば、ジョシュもDJ.taikiとお揃いのハッピに身を包み、訪れた夜叉坊の実家では亡きお父さんの話を聞いて涙を拭いと、選手に寄り添う名コーチぶりを発揮。これまでも親日ぶりが知られた2人だが、番組を通じてよりその人となりに触れたことで、応援・観戦にも一層力が入るだろう。PRIDE3強のうちミルコとノゲイラを降しているKOパンチャー・ネルソンか、世界一とも思われるグラウンドでの極めを持つジョシュか。

●直前イベントも大会同様アツい!
 大会に合わせては出場選手だけでなく、フライ級で7度の防衛を成し遂げ“絶対王者”ぶりを見せつけるデメトリアス・ジョンソンをはじめとしたゲストファイターも来日。大会を前にした会見などでサイン・写真撮影会が予定されている。

 また、大会前日の26日には全選手参加による公開計量もさいたまスーパーアリーナにて実施。会場の空気をいち早く体感することができるのはもちろん、こちらの鼓動を高める大音量のBGMに乗り、選手が続々計量を行っていく様は、大会当日とはまた違った高揚感があり大会と合わせての参加をお勧めしたい。

 ともによきコーチぶりを見せたジョシュとネルソン、対決の行方は? 廣田と夜叉坊、UFC本契約を勝ち取るのは? そして日本選手は7試合で勝ち越しなるか。――決戦は27日・日曜、さいたまスーパーアリーナで午前9時開戦となる。

(取材・文:長谷川亮)




【対戦カード】

■メインカード
<ヘビー級>
ジョシュ・バーネット vs ロイ・ネルソン
<ミドル級>
ゲガール・ムサシ vs ユライア・ホール
<フライ級>
堀口恭司 vs チコ・ケイミュス
<バンタム級>
水垣偉弥 vs ジョージ・ループ
<フェザー級>
菊野克紀 vs ディエゴ・ブランダオン
<フェザー級>
廣田瑞人 vs 石原輝仁

■UFC FIGHT PASS
<ウェルター級>
中村圭太 vs リー・ジンリャン
<ライト級>
ニック・ハイン vs 粕谷優介
<ライト級>
小谷直之 vs ケイジャン・ジョンソン
<ウェルター級>
安西信昌 vs ロジャー・ザパタタ
※対戦カードは変更される場合がございます。予めご了承下さい。


2015-09-25 13:08 この記事だけ表示

■大会名:UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2015
■日時:9/27(日) 開場8:00/試合開始9:00(予定)/メインカード開始11:00
■会場:さいたまスーパーアリーナ


全11試合で行われる『UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2015』(9月27日、さいたまスーパーアリーナ)。未定であったメインカードの1試合=「Road to UFC JAPAN」決勝も廣田瑞人vs石原夜叉坊の顔合わせとなり、遂に全11カードが出揃った。UFCへのリベンジを掲げトーナメントに臨んだ廣田と、トーナメントで一躍注目を集めた新鋭・夜叉坊。勝つのはどちらか?

●優勝候補・廣田が前評判通り決勝進出
 8選手が参加し日本大会出場、そしてその先に待つUFCとの契約を懸け戦った今回のトーナメント。戦前、優勝候補と見られたのが廣田だった。CAGE FORCE、戦極、DEEPと日本の3団体でベルトを獲得。ライアン・シュルツ(元IFL世界ライト級王者)、石田光洋(元修斗環太平洋ウェルター級王者)、北岡悟(現DEEPライト級王者)、菊野克紀(元DEEPライト級王者)、中村大介(元DEEPライト級王者)、今成正和(元DEEPフェザー&バンタム2階級王者)と、これまで降してきた相手も錚々たる名前が並ぶ。文句なしに参加選手中ナンバー1の実績を持っていた。

 2009年大晦日の大会では青木真也と対戦しアームロックで右上腕を骨折に追い込まれるも、1年8ヵ月後に復活。いきなり菊野克紀が持つDEEPライト級王座に挑むタイトルマッチ(2011年8月)で、ブランクの影響が懸念されたが判定勝ち。第6代DEEPライト級王者となり、同王座を1度防衛した後、米団体ストライクフォースを経て2013年3月からUFC参戦を開始。2年前に行われた日本大会が廣田のUFC初戦となった。

●契約解除もUFC再挑戦へ
 この13年日本大会でそれまでのライト級(70.3s以下)からフェザー級(65.8s以下)に階級転向した廣田は、UFCでの頂点を目指すが2連敗を喫して契約解除に。しかしそこからUFCへの再挑戦を目指してDEEPへ戻って戦いを続け、待ち望んだ「Road to UFC JAPAN」トーナメントのチャンスがやってきた。

 長崎出身で相撲の経験を持つ廣田は、そこに由来する腰の強さで相手のテイクダウンを防ぎ、KOパワーを持つパンチ(ボクシングでインターハイ出場経験もある)とパウンドで相手をノックアウトに行く戦闘的スタイル。トーナメントでもその実力で多くの選手から対戦を警戒される存在であったが、1回戦で大尊伸光(元修斗環太平洋ウェルター級王者)、準決勝でDJ.taiki(元DEEPバンタム級王者)をともに判定で破り、実績通りの強さを発揮。試合前には対戦相手を出身地までぶっ飛ばすというのが決めゼリフとなっている廣田だが、9月11日に行われた大会会見でも夜叉坊を「大阪までぶっ飛ばします」とKO宣言が聞かれた。

●大阪の“やんちゃ坊主”夜叉坊
 一方、出身地である鹿児島県徳之島の方言で「暴れん坊」「やんちゃ坊主」といった意味を持つ“夜叉坊”をリングネームとする石原は、廣田とは逆にバンタム級(61.2s以下)からフェザー級に階級を上げてトーナメントに参戦。ともに日本総合格闘技の明日を担う安藤達也との戦いを制し(1回戦)、西浦“ウィッキー”聡生との一戦も競り勝ち(準決勝)、決勝戦進出を果たした。

 格闘技を始めたのは「女の子にモテるため」と公言し、トーナメントの模様を追ったテレビ番組でもお調子者的キャラクターが目立った夜叉坊だが、その印象を一変させたのがコーチのジョシュ・バーネットが来日して夜叉坊を訪ねる第8回の放送(8月24日)。ジョシュを大阪の実家に招き入れた夜叉坊は母親と妹を紹介し、入場曲『ライオンの子』は亡くなった父が生前探しながら聴くことが叶わなかった曲であり、それを天国の父に聴かせるつもりで入場曲に使っていると思いを明かす。これには話を聞いたジョシュ、そしてスタジオ収録のゲストであった山本“KID”徳郁も涙を禁じえず、夜叉坊はさらにトラックの運転手として仕事を続けている母を「早くカフェとかやらせてゆっくりさせたい」と思いやるなど(9月7日、第10回放送)、家族思いでチャラさとはギャップのある一面を見せ、視聴者の心をガッチリ掴んだ。

●大会最注目の一番、勝者は!?
 決勝であいまみえる両者は、大会を前に9月11日の会見で一足早く対峙。「前回まで勝ちが優先だったので、今回は魅せれる試合ができたら。最後はKOしようと思ってます」(廣田)、「1回戦、準決勝とも自分にフラストレーションが溜まる試合をやってしまったので、今回はモテる試合をしたい。どうやったらモテるかは分かっているので、カッコええ試合をします。楽しみにしてください」(夜叉坊)と、どちらも激闘を予感させた。

 UFCへのリベンジを胸にあと一歩のところまで迫った廣田、父と語らうごとく『ライオンの子』を響かせる夜叉坊――日本のファンにとっては今大会最注目の一番となる。

(取材・文:長谷川亮)




【対戦カード】

■メインカード
<ヘビー級>
ジョシュ・バーネット vs ロイ・ネルソン
<ミドル級>
ゲガール・ムサシ vs ユライア・ホール
<フライ級>
堀口恭司 vs チコ・ケイミュス
<バンタム級>
水垣偉弥 vs ジョージ・ループ
<フェザー級>
菊野克紀 vs ディエゴ・ブランダオン
<フェザー級>
廣田瑞人 vs 石原輝仁

■UFC FIGHT PASS
<ウェルター級>
中村圭太 vs リー・ジンリャン
<ライト級>
ニック・ハイン vs 粕谷優介
<ライト級>
小谷直之 vs ケイジャン・ジョンソン
<ウェルター級>
安西信昌 vs ロジャー・ザパタタ
※対戦カードは変更される場合がございます。予めご了承下さい。


2015-09-25 13:07 この記事だけ表示