【WWE Live Japan 2018 見所特集コラムC】「YES!」「YES!」の大合唱ふたたび 奇跡の復活を遂げたダニエル・ブライアンが、6年ぶりの来日![WWE]

6月29日(金)&6月30日(土)、東京・両国国技館が「YES!」の大合唱に包まれる!
東京・両国国技館で開催されるWWE日本公演「WWE LIVE JAPAN」に、日本育ちでもあるスーパースター、ダニエル・ブライアンが参戦するのだ。

ブライアンの来日は、2012年8月の日本公演以来、6年ぶり。
14年にもメンバーに入っていたが中止になっていた。
しかも16年2月に負傷から引退。同年7月からスマックダウンGMとして登場していたが、選手としての姿はもう見られないと思われていただけに、おもわず「YES!」と叫びたくなるような再来日の決定である。

プロレスキャリアのスタートは、1998年、ショーン・マイケルズ主宰のTWAだった。
マスクマンのアメリカン・ドラゴンに変身し、インディーマットをサーキットした。
当時からインディーシーンでは注目の存在で、ヨーロッパにも足を伸ばした。
イギリスではウィリアム・リーガルからキャッチ・アズ・キャッチ・キャンスタイルの手ほどきも受け、オールスタープロモーションズという現地の老舗団体で試合をしていた。

初来日は99年末のFMWだった。
素顔となり、ブライアン・ダニエルソンのリングネームで新日本やNOAHでも活躍。
IWGPタッグ王者、GHCジュニアヘビー級王座を戴冠し、アメリカに戻るとROH世界王者にも君臨した。

WWE入りは10年のNXT。
当時のNXTは現在のような第3ブランド的位置づけではなく、若手育成をテーマとする新シリーズが始まったばかり。
ブライアン・ダニエルソンからダニエル・ブライアンにリングネームを“逆転”させ、メジャーシーンへのチャンスを掴んだのである。

しかし、試合内容では評価されながらも結果では黒星がつづく。
NXT一期生の同期が反乱を起こしネクサスが結成されると、場外乱闘での大暴れが問題視され解雇されてしまう。
そしてブライアンはふたたびインディーサーキットに戻る。メジャー昇格は夢のまま終わったかのように思われた。

が、同年8月のPPV「サマースラム」で電撃復帰。
カラダは小さいが、緻密なテクニックでどんどん評価を上げていった。
と同時に、その個性が上層部との軋轢というドラマを創りあげていくことにもつながった。

12年の「レッスルマニア28」では、わずか18秒で世界ヘビー級王座から陥落という不名誉な記録を作る。
トリプルHや上層部からのブライアン潰しも露骨になっていった。
そんななか、生まれたのが「YES!」のチャントだった。
この世界共通で、世界一ポジティブな言葉がWWEユニバース(ファン)を一体化させ、ブライアンを後押ししていったのだ。
それは“イエス・ムーブメント”と呼ばれるほど巨大化し世界中に波及。
ブライアンが窮地に陥れば陥るほど、「YES!」の大合唱が大きくなっていく。
一時の流行どころか、それはまったく衰える気配がなかったのだ。

12年8・9&10両国には、この大ブームをひっさげて“凱旋”した。
ケイン、コフィ・キングストンとのシングルマッチは、明らかに日本を意識した試合運びだった。
サブミッションや切り返しの攻防など、通常の試合以上にテクニックを重視。世界中で学んだレスリングを存分に披露してくれた。

その後も一大ムーブメントは衰えることなく、彼自身もWWEのメインストリームに居座りつづけた。
スーパースター中のスーパースターに上り詰めたのだ。

ところが、現実には積年のダメージがブライアンを追い詰めていた。
16年2月、自身のツイッターで引退を表明。
度重なる脳震盪が原因で現役続行が不可能となったのだ。
2・8シアトル大会のオープニングで流れたのは引退決定の映像。
同大会には本人も登場し、劇的な引退セレモニーへ。
大観衆がこれ以上ないほど大きな「YES!」チャントで別れを惜しんだのだった。

その後は前述したようにスマックダウンGMに就任、リング上の登場人物として活動していたのだが、今年3月、医師からの許可が下りたとし、現役復帰を宣言した。
もちろん、WWEユニバースは「YES!」の大チャントで大歓迎の意思を表した。
2年ぶりの試合は、年間最大の舞台である、4・8「レッスルマニア34」。
ブライアンはコミッショナーのシェイン・マクマホンとの上層部タッグを結成し、ケビン・オーエンズ&サミ・ゼイン組の成敗に成功した。
見事な復活を遂げたブライアンは試合後、妻のブリー・ベラとキス&ハグ。
もちろん、現役レスラーとして試合出場を継続、シェインは負傷からの引退を余儀なくされたばかりのペイジを新GMに任命し、ブライアン完全復帰のお膳立てをしてみせた。

「レッスルマニア34」直後のスマックダウンでは、メインでWWE王者のAJスタイルズと一騎打ち。
期待の高さがうかがえるマッチメークである。
しかし、「レッスルマニア34」でまさかの行動を起こした中邑真輔が乱入し、ブライアンにキンシャサを見舞った。
試合が反則裁定になると、中邑は祭典で食らわしたまさかのローブローをふたたびAJにお見舞い。
ブライアンはAJと中邑の抗争に巻き込まれた形だが、ある意味、第一戦に戻ってきたことを如実に示すかのようなシーンでもあったのではないか。
その証拠に翌週(4・17)のブライアンはAJとタッグを結成、ルセフ&エイデン・イングリッシュとメインで対戦した(この試合も中邑の乱入にあっているが)。

その後も6・17PPV「マネー・イン・ザ・バンク」のマネー戦への出場権を巡る闘いに参入(ブライアンは11年のマネー戦覇者)。
敗者復活戦からの最終予選に臨んだが、出場権利はサモア・ジョーにもっていかれた。
それでも、ブライアンが奇跡の復活を遂げた事実は変わらない。そして、「YES!」とともにブライアンが日本に帰ってくる。

日本公演でも必至の「YES!」チャントは、“復帰おめでとう”の大合唱にもなるだろう。
6・29&30両国は、ダニエル・ブライアン復活祭inジャパン。
両手をおもいっきり天に突き上げ、こう叫ぼう。「YES!」「YES!」「YES!」

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 20:05 この記事だけ表示