【WWE Live Japan 2018 見所特集コラムA】スマックダウン女子王座をターゲットにするアスカ WWEの歴史を塗り替える女帝が4度目の日本凱旋![WWE]

6月29日(金)&30日(土)に東京・両国国技館でおこなわれる「WWE LIVE JAPAN」に、WWEの歴史を次々と塗り替えたエンプレス(女帝)がやってくる。
当初は今回の日本公演にラインナップされていなかったアスカだが、4・8「レッスルマニア34」の後におこなわれた“スーパースターシェイクアップ”でロウからスマックダウンに移籍。
これにともない、アスカの参戦も追加実現の運びとなったのである。

アスカの“来日”は、2016年7月の東京、12月の大阪、昨年6月&7月の東京、9月の大阪に次ぎ、今回が5度目(昨年9月の大阪公演はセコンドでの来日)。
しかも日本のリングに上がるたびに妖艶さとスケール感を進化させているからものすごい。
初凱旋からして彼女はNXT女子王者として登場した。
16年におこなった日本での試合はすべてがNXT女子王座防衛戦。
ナタリア、ベッキー・リンチという“一軍選手”を相手にベルトを守ると、12月にはNXTのライバルである大型のナイア・ジャックスを地元大阪で撃破した。
昨年の両国2DAYSではベルトこそかからなかったものの、6人タッグ2連戦で当時のロウ女子王者アレクサ・ブリスとお互いのベルトを掲げ視察戦を展開。
近い将来、ロウあるいはスマックダウンでのタイトルマッチ実現を予感させている。
あれから1年、アスカは正真正銘のWWEスーパースターとして祖国の地を踏むことになるのである。

昨年の両国公演ではまだNXT所属だったアスカ。
だが、このときすでにゴールドバーグが保持していた連勝記録173を更新、文字通りの凱旋だった。
アメリカに戻ってからも勢いは衰えず、ベルトを守ると同時にどんな試合でも負けることはなかった。
誰を相手にしても、どんなタイプと闘っても必ず最後には勝っている。
これぞ、アスカの強烈すぎる個性だった。
強さというわかりやすい、かつ実現させるには難しい個性こそが、どんなスーパースターたちにも引けを取らない、絶対的な武器だったのだ。

ところが、8月19日の試合後、右鎖骨骨折が判明、戦線離脱を余儀なくされる。
黒星ではなく、欠場でストップがかかってしまったのである。
しかしながら、不測の事態がかえってアスカをWWE昇格へと導くこととなる。
NXT女子王座の返上とともにブランドからの卒業が決定。
9月に入るとロウの番組内で映像が流され、「ASUKA COMING SOON」の告知がされた。
昇格デビュー戦が10・22「TLC」のビッグマッチでおこなわれたのは大きな期待感の表れでもある。
エマをアスカロックで破ると、その後も快進撃は継続した。
強さを誇示する彼女のスタイルは一軍でも説得力バツグンだったのだ。
関節技やキックなど、日本で磨いた技術がWWEでもしっかり活かされている。

1・28「ロイヤルランブル」では、史上初の女子によるロイヤルランブルマッチで初出場&初優勝を成し遂げた。
同大会の男子ロイヤルランブルマッチでは中邑真輔も初出場&初優勝を達成、日本人はもちろん、WWEにも歴史的一日になったのである。

ランブル戦優勝者には「レッスルマニア」でのタイトル挑戦権が与えられる。
中邑がAJスタイルズのWWE王座をターゲットにすれば、アスカの前にはロウ女子王者アレクサ・ブリスとスマックダウン王者シャーロット・フレアーが立ちはだかった。
アスカの選択はどちらか…しかしここは、北京五輪柔道銅メダリスト&元UFC女子バンタム級王者ロンダ・ラウジーの出現により答えは出ず。
結局アスカは、「レッスルマニア34」でシャーロットのベルトに挑戦する道を選んだ。
日本人選手、しかも2人(中邑とアスカ)がWWE最大の祭典レッスルマニアでタイトルマッチをおこなうと、一体誰が予想できたか。
想像以上のことが、現実世界で実際に起きているのだ。

結果的には、世界最大の晴れ舞台でアスカはシャーロットに敗れてしまった。
これにより、WWE連勝記録も267でついにストップ。
シングルマッチでの黒星は、15年7月20日、WAVE後楽園大会でのトーナメント準決勝、桜花由美戦以来、約2年8カ月ぶりのことだった。
とはいえ、ここは彼女の勇気を賞賛すべきだろう。
シャーロットと言えば、唯一2度のWWE殿堂入りを果たしたリック・フレアーの娘だ。
女子部門をディーバ路線から実力派路線に切り替えた立役者の一人でもある。
血筋はもちろん、大舞台での経験値もアスカを上回るだろう。
そんなシャーロットを前にすれば萎縮してもおかしくない。
しかしアスカは堂々闘い抜いた。本人も納得のフィニッシュ(フィギュア8)だったのではなかろうか。
この敗戦により、アスカは連勝記録の呪縛から逃れたとも考えられる。
だからこそ、今後のアスカにはさらなる期待がかかるのだ。

そして、アスカは4・16&17“スーパースターシェイクアップ”でロウからシャーロットが所属するスマックダウンに移籍した。
「レッスルマニア34」での激闘によるダメージが残っていたのか、シャーロットは祭典直後の4・10スマックダウンでマネー・イン・ザ・バンク保持者のカーメラに敗れており、女子王座から転落していたのだ。
カーメラに襲われたシャーロットを救出したことで、アスカは正式に移籍、スマックダウン所属となった。

そしていま、アスカの新たなるターゲットがベルトになった。
シャーロットとは共闘態勢。
連勝を伸ばしたりロイヤルランブル優勝などさまざまな記録を作ってきたが、WWE昇格後はまだベルトを手にしていない。
だからこそ、次はベルトということになるのだろう。
シャーロットも返り討ちにしているカーメラは昨年6・18「マネー・イン・ザ・バンク」でおこなわれた女子初のマネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチで4人の相手を退け勝利。
パートナーの力を借りた完全なズル勝ちではあったが、権利行使を焦らしながらもついにベルトを巻いてみせた。

スタートしたアスカとの抗争は、“あれから1年”の6・17 「マネー・イン・ザ・バンク」でベルトをかけての決着戦が行われた。
実力的にアスカの圧勝と予想された中、ジェームズ・エルズワースの登場という、昨年の「マネー・イン・ザ・バンク」同様の秘策でカーメラが防衛に成功したが、凱旋のたび進化する姿を見せているアスカだけに、今回の日本公演も期待大、だ。

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 19:49 この記事だけ表示