【Hikaru&前村インタビュー後編】 CHICK FIGHTS SUN 「SUN SET」〜Hikaru・前村さきFINAL〜 4月26日(日) 東京・ベルサール六本木 14:00〜[プロレス]
【Hikaru&前村インタビュー後編】

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≪前編はこちら!


2008年12月16日、ZERO1-MAX新宿大会でプロレスリングSUNのHikaru、前村さきが突然の引退を発表。SUN最終興行となる4月26日六本木大会では、2人のシングルが決定している。引退を決意した理由を探った前編に引き続き、後編では全女時代の思い出話から、電撃入籍を発表したHikaruの“恋話(!?)”まで、プロレス&格闘技ライターのささきぃがイープラス独占インタビューを実現した。

ーー2人とも全女時代、フリーとしてユニットを組んでいた時代を経て、今のSUNにたどり着いたわけですけど、全女時代って振り返ってみて、ひとことで言うとどんな時代でしたか。
Hikaru「……地獄」

ーー「ひとこと」というか漢字二文字でした(笑)。
Hikaru「地獄でしたよ。地獄で、怒られるたびに『いま怒られてること、絶対あとで有り難いと思うよ』って言われてたんですよ。地獄でしたけど、先輩とか、上下関係めちゃくちゃ厳しかったですけど、当時は『絶対そんなこと思うかよ』って思ってたんですけど、今になると確かに思うんですよ」
前村「うん。当時は本当に悔しかったけど、振り返れば思い出ですよ」
Hikaru「うん、本当にそうです。いま常識を知っていられるのは先輩たちのおかげだと思います」

ーー当時は本当にきつかったでしょうね。
前村「泣いてばっかりでしたよ。蹴り落とされて」

ーーHikaruさんは一時逃走したりもありましたから、余計に厳しくあたられてたんでしょうし。覚えてる中で、一番きつかった“しごき”って何ですか?
Hikaru「私は、階段から突き落とされたのと、ストーブに叩きつけられたことですかね」

ーーうわぁ……『蒲田行進曲』みたいな(笑)。
Hikaru「そうそうそう(笑)。ひとり蒲田行進曲でしたよ。私も、泣いちゃうんですけど、すぐにカラっと泣きやんじゃうんですよ。それが気にくわなかったらしくて。毎回、怒られるのはささいなことなんですよ。謝っても、次の瞬間笑ってるとか、それが毎回だったから腹立たしかったみたいですね。すぐ忘れちゃうんで」

ーーストーブは、やけどとか大丈夫だったんですか。
Hikaru「あまりのスピードで叩きつけられたので、逆に大丈夫でしたね。気絶するくらいのスピードだったので。ストーブと私が同時に吹っ飛んだんで」

ーークラッシュしたと。前村さんはどうでしたか?
前村「私はそんなにひどいことされたわけじゃないんですけど……なんですかねぇ」
Hikaru「前村さんは、けっこう当たりがうまかったんです。でも、世界一臆病なんです」
前村「いやいや、違う。最初は同期がいっぱいいて、実は私、楽してたんです(笑)。6人同期がいて、3人が先にプロテスト受かってて、その人たちがどんどん雑用やっちゃうんですよ。そうすると私たちには仕事がなくなっちゃって、楽だったんです。でも、その人たちがだんだん辞めていっちゃったんです」

ーー仕事をやってくれた人たちがいなくなっちゃったんですね。
前村「そうなんです。そしたら仕事分かんないのに私1人だけ残っちゃって、どんどんやらかしてて、まぁ自業自得なんですけど、それが辛かったですね」

ーー全女がなくなっちゃって、ユニットになって、女子プロレスどうなるんだろうみたいに、思わなかったですか?
Hikaru「でもあの時は、うちらはすごい強気だったから。うちらが上がれば大丈夫、とか思ってた」
前村「うちら中心だよね、とか思ってましたね。正直(笑)」
Hikaru「ナチュラルヒールですよ、あれは」
前村「ヒールになるの?とか言われてましたもん」

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ーー当時『格闘美』とか出てたとき、けっこうなヒールぶりでしたよね
Hikaru「だってしょうがないじゃん、強いんだもん。
前村「相手が弱かったから」
Hikaru「プロレスの基準っていうか、私たち強いもん。強いものをヒールと言うなら、ヒールだねって」
前村「(笑)調子こいてましたね」

ーーSUNになったらそれを一回つぶされたというか、考えが変わるような状況になったと思うんですけど。
Hikaru「SUNになったら、やっぱり土台を作って行かなきゃいけないじゃないですか。毎日が勉強で、本当にそれこそ勉強会も開いてやったし、意識改革もしないといけないし」

ーーきつかったですか?
Hikaru「ある意味、全女の新人のときよりしんどかったですね」

ーーレポートとかもやってましたよね。
前村「やってた、やってた」
Hikaru「新人のときって、敷いてあるレールを全力で走れって言われてるようなもんじゃないですか。でもSUN旗揚げのときって、バッて白い紙を渡されて『はい、どうする』って。『書いてもいいよ、折ってもいいよ、破いてもいいよ。どうする』って」

ーーそれは……きついですね。
Hikaru「課題なくして白い紙を渡されたみたいな。真っ黒に塗ってもいいよ、白いままでもいいよって。だから、あの1年はある意味、人生最大の勉強の年だったかな」

ーー前村さんはどうでしたか?
前村「私ですか。私は、SUNになってから毎日毎日葛藤ばっかりで、新しいこととか、新しい世界を見させてもらって、いろんなことを勉強させていただいたんですけど、それに自分が全く追いつかなくて、空回り、空回りでしたね。どうしていいか分かんないんですよ。試合が楽しくできなくなっちゃって」

ーー悩んじゃったんですね。
前村「すっごい悩んで、全然思い通りにできなくて、ずっと辛かったんですよ。いろんなこと教えてもらって、これは合ってるよとか言われて、そうなんだってその通りにやってたんですけど、自分のしたいようにとか、そういうのは無かったんですよ、全く。だから言われたことやって、みたいな。勉強で言うなら点取り虫で」

ーーあぁ、テストのために勉強する……って感じで。
前村「フリーのときまでは、自分勝手に自己中にやってたんですよ。でもSUNのときは、教わったことを真面目に真面目にやってたって感じ」
Hikaru「うん、超真面目でしたよ。私は逆で、すぐに合わないって、逆に戻った、私は」

ーー逆に戻るって、どういう感じですか?
Hikaru「ドロップキックとか、ミサイルキックとか、どこぞの新人でもやるような技を一流にやりたいって思ったんです」
前村「でも一番自分に合ってるものを見つけたんだよねぇ。なんか、合わないことはやらないって決めるHikaruと、教えてもらったことを全部やらなきゃって思う自分で、違いが出た」
Hikaru「正反対でしたね」

ーーそうだったんですね(笑)。
Hikaru「振り返るとそうですね。でも、その当時私は『もっと耳を傾けろ』って怒られてたし。もっと学べって。前村さんは、器用にやるんですけど、全部できちゃうから困ったりして」
前村「飛び抜けたものがないっていうか。平均点で、普通って感じです」

ーーSUNの4人が2人抜けて、2人残って、その先って考えたとき、あの頃どういうふうに思っていましたか?
Hikaru「……ただ、頑張ろうって。だって、SUNがなくなったわけじゃ、ないじゃないですか。2人になっても、SUNだし。旗揚げしたとき、私はSUNで引退するって決めてたし。2人が抜けたとき、私、中村さんに聞いたんですよ。『SUNどうなりますか』って。なくなるならここでやめますって」

ーーそんな気持ちだったんですね。
Hikaru「だって、腹決めて旗揚げしたんだもん。みんな腹決めてやってたから、そう言いました。前村さんも同じ気持ちだったから、2人で考えましたよね、あのときも引退を」

ーーSUNが続かないならあそこで辞める、と。
Hikaru「そしたら、中村さん(※ファースト・オン・ステージ代表)は『SUNはうちのものだから、やればいい』って言われて。その一言で続行できたし、中村さんのおかげで引退ロード迎えられたと思う。下手したら引退ロードなしで、終わりだったかもしれない」
前村「あの時、突如引退だったかもしれないですね」

ーー昨年末に引退を発表した後、Hikaruさんは電撃結婚というニュースで驚かせてくださいましたが、前村さんはそれを最初に聞いたとき、どう思いました?
前村「結婚するってことですか?」

ーーどうでしょう。付き合ってる、が先ですか?
前村「あ〜(笑)。最初ね、バスの中で聞いたんですよ」

ーー女子トークっぽいですねぇ。
Hikaru「そうそう、よく、バスの中でやってるんですよ、女子トーク(笑)。移動が長いでしょ、男の人たちはみんな寝てるから」
前村「あの時はごはん食べた後で、私は音楽聞いたりしながら寝てなかったんで、Hikaruから『ちょっとちょっと』みたいな感じで呼ばれて話をして、そのときに教えてもらって。名前じゃなくて、最初は年齢から聞いたんだっけ?」
Hikaru「そうそう」

ーー修学旅行の夜みたいですねぇ(笑)。「何、好きな人って、同じクラスの男子?」って聞き出すような。
前村「アハハハハ! でも、本当にそのノリでしたよ」
Hikaru「出席番号何番、みたいな(笑)」
前村「なんかね、Hikaruから『手を握ってください』って言われて、手を握って打ち明けられたんですよ。最初に年を聞いて『えーーーっ!?』って。みんな寝てるのに、超大きい声で(笑)」
Hikaru「でも、名前言ったら『あぁ、なら』って言われましたね」
前村「年齢差が開いてたからビックリしたんですけど、あぁ、そうなんだって。嬉しかったですね。結婚っていうのも、自然な流れだなって」

ーー前村さん、Hikaruさんが結婚、ってなったから、前村さんはどうなんですかって聞かれると思うんですけど……
前村「はい。めちゃめちゃ聞かれるんですけど、ないですから!」
Hikaru「でも、ファンの人から結婚してあげるって手紙が来てましたよ」
前村「いやいやいや、いいからいいから(笑)。私は私で、自然な流れで、なるようになる、です」

ーーZERO1と一緒に地方巡業を回ったりもしていますし、男子と試合をする機会も多かったですよね。
Hikaru「あの、私たちが最強なところって、女子の試合もできるし、ミックスも出来るし、男とも戦えるんですよ。多分それが出来る選手って少ないですよ」

ーー男子で、戦って『この人はすごいな』と思った人はいますか?
Hikaru「いっぱいいますし、すごいとは思わないけど、すごくなって欲しいと思うのはナミ(※ZERO1の浪口修)ですね」
前村「そこかぁ(笑)」
Hikaru「ナミにはすごくなってほしいです。運命だから」
前村「運命の人だよね」
Hikaru「出会うべくして出会って、タッグを組んだと思っているんで。最後のパートナーですもん」

ーーあ、そうですね。おふたりは、WDBタッグ王者ですしね。
前村「似合ってるんですよ、すごい」
Hikaru「“ジュニアのカリスマ”になってほしいです」

ーーそのキャッチフレーズを出しますか(笑)。
Hikaru「ここで出しますよ(笑)」

ーージュニアのカリスマ、浪口さんでいいんですか?
Hikaru「なっていいです」

ーー分かりました(笑)。もう1人いますけど、その人じゃなくていいんですか?(※ジュニアのカリスマは……言わずと知れた金本浩二選手のキャッチフレーズです)
Hikaru「その人はもうなってるから、新しく候補として」
前村「希望ですね」

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ーー引退を発表してから2ヶ月たちますけど、あらためて「引退する」ってことを考えて、さみしい気持ちになったりしないですか?
Hikaru「決めたときは無かったですけど、いま、寂しいです。最近。ここ最近」
前村「寂しさ……ないかもしれない。全然変わらないです。普通に練習して、試合に臨んでっていう感じで、引退を決めたからって特別になにも変わらないですね」
Hikaru「私もそうですね。ただ、地方へ行くたびに『あぁ、ここも最後なんだな』っていう寂しさは、なきにしもあらず、ですね。この会場も、この人に会うのも最後かなって」

ーー地方地方で、ああここに来るのも最後か、って。
前村「そう。なかなか……っていうか、会えるの?って感じじゃないですか」
Hikaru「レスラーじゃなかったら会えないから、そういうところで寂しくなったりはしますね」

ーー最後に、ファンの皆さんに対してメッセージをお願いします。
前村「今までありがとうございました。でもまだ、2月、3月、4月とありますんで、最後までしっかり応援してください」
Hikaru「引退の日まで、1試合1試合、ほんとうに『ありがとう』って気持ちをこめて戦って、リングの上で、たくさんの『ありがとう』をみんなに返したいなって思ってるんですよ。応援してきてくれたみんなの声援ひとつひとつに『ありがとう』を返したいんで。ぜひ会場に足を運んでいただいて、私の『ありがとう』を、心からの叫びを、受け取ってもらえたら嬉しいです」

ーーきれいなシメですね。
前村「締めた、締めた。バッチリ」
Hikaru「言ってる最中、私の中で音楽流れてましたもん。さて、何の曲でしょう」
前村「分かんないよ!」
Hikaru「えー!? なんで、なんで分かんないの!」

ーーせ、せっかくきれいにまとまったのに……。前村さんHikaruさん、今日はありがとうございました!

※ちなみにHikaru選手の中で流れていた曲は宇多田ヒカルの「Flavor Of Life」だったそうです


090426_sun_01.jpgCHICK FIGHTS SUN 「SUN SET」
〜Hikaru・前村さきFINAL〜
4月26日(日) 東京・ベルサール六本木
開場 13:15 / 開始 14:00


【決定カード】
Hikaru vs 前村さき


S席:¥6,000-
A席:¥4,000-


>>チケット申込みはコチラ


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コメント

自分はこの時、西尾の欠場で女子プロから離れてて二人の引退は寝耳に水だったので今こうして当時の思いが読めたことはすごく嬉しいです。ありがとうございます。
晃太朗
(2011-02-10 06:17)

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