世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEが、いまや恒例となった夏の日本公演を今年も開催。
「WWE Live JAPAN」と銘打たれた東京・両国国技館大会が、6月29日(金)、30日(土)の2日間にわたっておこなわれる。

今回来日するスーパースターのなかでも、アンドラデ“シエン”アルマスは新鮮な存在だ。
アルマスの来日は、NXT時代の2016年12月3日の大阪公演以来。よって、WWEスーパースターとしての東京上陸は初めてとなるのだが、彼の場合はまだ、“元”ラ・ソンブラと言った方が通じやすいのかもしれない。
新日本プロレスとメキシコの老舗団体CMLLで活躍したマスクマンのラ・ソンブラこそが、アルマスの“正体”なのだ。

身長175センチ、体重95キロ。 ルチャドールとしては大型の部類に入るアルマスは、1989年11月3日生まれの28歳。父ブリジャンテのコーチを受けて2003年にデビューした。
CMLLには07年から参戦、“シャドー”を意味するラ・ソンブラに改名した。
同年11月27日に現NOAHの大原はじめを破りNWA世界ウエルター級王座を戴冠。
09年1月にはボラドールJrと組んでCMLL世界タッグ王座を奪取した。翌年5月には新日本の棚橋弘至と対戦、棚橋&タイチ&OKUMURA組からCMLL世界6人タッグ王座をラ・マスカラ&マスカラ・ドラダとのトリオで団体に奪還。
この試合が6月の初来日へと直結し、新日本のベスト・オブ・ザ・スーパージュニアにエントリーされたのである。

11年には1・4東京ドーム大会に参戦し、夏のG1クライマックスにも出場。
8・8横浜では、中邑真輔とG1公式戦で闘っている。
また、この年から始まったCMLLと新日本のコラボレーション興行「ファンタスティカマニア」にCMLL世界6人タッグ王者として来日すると、当時はNO LIMITというタッグチームだった内藤哲也とベルトを賭けて対戦した。
また、「ファンタスティカマニア」でメキシコ人同士によるメインイベントを初めて飾ったのもソンブラである(12年1・22後楽園ホール)。

のちに内藤と結託するロス・インゴベルナブレスが結成されたのは14年4月のことだった。
“制御不可能な野郎ども”を意味するこのユニットは、ラ・ソンブラ、ラ・マスカラ、ルーシュの3人でスタート。
世界最古の歴史を誇る団体にテクニコ(ベビーフェース)でもルード(ヒール)でもないというまったく新しい概念を持ち込み大ブレイクをやってのけた。
内藤がこのムーブメントにインスパイアされたのは15年10月のメキシコ遠征。
10・23アレナ・メヒコでインゴベルナブレスの勝利をアシストし結託すると、即、この概念を日本に持ち込みロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを結成、新日本のトップに立つきっかけとなった。

新日本&CMLLを股にかけて活躍していたソンブラは、15年11月にWWEとの契約を発表。
11・13アレナ・メヒコにおける対ルーシュがCMLLラストマッチで、15日のFULLモンテレイ大会でおこなわれた6人タッグマッチ(ソンブラ&ルーシュ&マルコ・コルレオーネ組vsトラウマT&U&エロデスJr組)がメキシコ最後の試合となった。

WWEでは、まずはNXTに登場。素顔のマニー・アンドラデを名乗り、16年1・8タンパでのハウスショーで白星デビューを果たした。
同年5月21日、サモア・ジョーのNXT王座挑戦を機にリングネームを現在のものに変更。
NXTでは中邑、ヒデオ・イタミ、戸澤陽ら日本人選手ともしのぎを削ってきた。

そんなアルマスがふたたびタイトル戦線に加わったのが昨年夏だ。
ドリュー・マッキンタイアに苦杯をなめさせられてきたアルマスだが、11・18「テイクオーバー」で、念願の王座奪取に成功。
ロデリック・ストロング、アダム・コール、ジョニー・ガルガノらから防衛を重ねていった。
今年の“レッスルマニアウィーク”4・7「テイクオーバー」でベルトを失い、以後も奪回に失敗するも、陥落から10日後のスマックダウン「スーパースターシェイクアップ」でWWE昇格が明らかになった。
スマックダウンでの初試合は5・15英国ロンドン。
マネジャーのゼリーナ・ヴェガ(来日経験もあるティア・トリニダード)を帯同し、秒殺デビューを飾ってみせたのである。
翌週も相手を秒殺すると、5・29ローリーからはシン・カラを挑発。昇格から初となる本格的な抗争を予感させる場面が見られるようになっている。

メキシコから日本に飛躍し、さらにはWWEへと駆け上がったアルマス。
とはいえ、世界的認知度では、WWE昇格した今年が“元年”となるのだろう。
ラ・ソンブラからアンドラデ“シエン”アルマスへ。
ニックネームの“シエン”とは、スペイン語で“100”の意味。
本格的活躍のスタートが日本公演の時期と重なるだけに、その意味合いは前回の来日とは比較にならない。

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 20:21 この記事だけ表示

6月29日(金)&30日(土)は、両日ともルセフ・デイ!
WWE日本公演、東京・両国国技館大会「WWE LIVE JAPAN」で、WWEの怪物スーパースター、ルセフが東京初上陸を果たすのだ。

当初は2015年7月の日本公演参加が決まっていたルセフだが、ケガにより欠場。昨年9月16日の大阪公演が初来日となった。
大阪では宿敵ランディ・オートンと対戦しラストマンスタンディングマッチで敗れており、今回の東京初上陸で雪辱を期すことになる。

ブルガリア出身のルセフは身長183センチ、体重138キロ。
豪快な風貌からも大型パワーファイターであることは明白だ。
レスラーデビューは2008年11月で、10年にWWEと契約、当時の傘下団体FCWに参戦した。
WWEデビューは14年1月のPPV「ロイヤルランブル」。
30人参加のランブルマッチに突如出現し、強烈なインパクトを残してみせた。
その後も出場をつづけ、正式にWWEスーパースターとなる。
以後、アコレードと呼ばれるキャメルクラッチを武器に連勝街道を驀進。
マネジャーのロシア人美女ラナとともにWWEの中心人物に躍り出た。

ルセフwithラナは親ロシアを主張し強硬な対米路線をアピール、ロシア国家から勲章を与えられるというパフォーマンスまで展開した。
“リアルアメリカン”を名乗るジャック・スワガーとの抗争で連勝を飾ると、ロシア国旗を高々と振りかざし、WWEユニバース(ファン)のヒートを買った。

さらにはアメリカの威信を賭けて挑戦してきたマーク・ヘンリー、ビッグショーら、スーパーヘビー級にも負け知らずの快進撃を展開。
11月にはシェイマスを破りUS(ユナイテッドステイツ)王座を奪取した。アメリカの名称がつくベルトを巻いたのだから、アメリカサイドにとっては穏やかではない。

翌15年、打倒ルセフに名乗りを挙げたのが“WWEの顔”ジョン・シナだった。
過去何度も世界王座を獲得してきたシナが、“アメリカ”を取り戻すために、あえて格落ちと言われても仕方のないタイトル戦に臨んだのだ。

ところが、結果はアコレードで締め上げられて屈辱のレフェリーストップ負け。
シナでさえ、ルセフの勢いは止められなかったのである。

それでも、「レッスルマニア31」でシナがようやく一矢報いた。
必殺のアテチュードアジャストメントを決めてピンフォール勝ち。
WWEデビュー以来、ルセフが3カウントを聞いたのは、この試合が初めてだった。
その後も両者の抗争は激化、これがかえってラナとの関係に亀裂が生じるきっかけにもなった。
敗れるたびにルセフが、「ラナのせいで負けた」と言うようになったのである。
そしてラナはあろうことかドルフ・ジグラーに寝返り、仕返しとばかりにルセフはサマー・レイと手を組んでしまう。
それでも、10月にルセフとラナの実生活における婚約が発覚。
両者はリング上でもよりを戻した。
元の鞘に収まったルセフはその後もWWEで闘っていく。
ケガで欠場したり退団の噂が出たこともあるが、現在もスマックダウンの中心人物のひとりであることに異論はないだろう。
というのも、現在のルセフは新しいビジョンで以前とは異なる人気を獲得している。
ブーイングのヒール人気ではなく、エイデン・イングリッシュとの“ルセフ・デイ”でWWEのトレンドを生み出したのだ。
ルセフ・デイとは、そのままズバリ、“ルセフの日”。
グッズは飛ぶように売れ、現在のWWEで売れ筋ナンバーワンということだ。

ルセフ・デイは、ランディ・オートンとの抗争中に誕生した。
昨年8・20「サマースラム」で両者は一騎打ち。
入場時に背後からルセフがオートンを急襲すると場外で圧倒した。
リングに戻り、ようやくゴングが鳴らされると、オートンがRKO一発で勝利。
ゴングから10秒後の出来事で、記録上はオートンの秒殺勝利となったのである。
その後のスマックダウンでルセフとエイデン・イングリッシュが合体したのだが、オートンが襲撃。
このころからルセフは「ルセフ・デイ」を口にするようになる。
「エブリデイ・イズ・ルセフ・デイ(毎日がルセフの日)」となり、各会場でルセフ・デイのチャントが大盛り上がりとなっているのだ。

今年の「レッスルマニア34」(4・8)ではUS王座戦フェイタル4ウェイマッチに出場。
中邑真輔と闘っていたルセフだが、中邑のヒール転向により祭典後は組むケースも増えた。
4月27日に中東サウジアラビアで初開催された「グレイテスト・ロイヤルランブル」にはジ・アンダーテイカーとキャスケット(棺桶)マッチで対戦。
現在のテイカーと闘うのは、それだけでも非常に大きな価値を持つ。
5・8スマックダウンではダニエル・ブライアンを破り、6・17「マネー・イン・ザ・バンク」マネー戦への出場権を獲得した。
1年間いつでもどこでも王座に挑戦できるマネー権保持者として来日する可能性もあるだろう。

その日本公演には、“愛妻”ラナと“パートナー”エイデン・イングリッシュもやってくる。
イングリッシュは元パートナーのサイモン・ゴッチが退団したことからルセフと組む機会を得た。
16年7月にボードビリアンズで初来日、解散後の昨年の大阪公演にはシングルプレーヤーとして来日したが今回はルセフとのタッグが組まれているだけに、「ルセフ・デイ!」チャントの大合唱が期待できそうだ。
ダニエル・ブライアンの「イエス!」とルセフ&イングリッシュの「ルセフ・デイ!」。
WWEユニバースよるチャント対決にも注目したい。

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 20:15 この記事だけ表示

6月29日(金)&6月30日(土)、東京・両国国技館が「YES!」の大合唱に包まれる!
東京・両国国技館で開催されるWWE日本公演「WWE LIVE JAPAN」に、日本育ちでもあるスーパースター、ダニエル・ブライアンが参戦するのだ。

ブライアンの来日は、2012年8月の日本公演以来、6年ぶり。
14年にもメンバーに入っていたが中止になっていた。
しかも16年2月に負傷から引退。同年7月からスマックダウンGMとして登場していたが、選手としての姿はもう見られないと思われていただけに、おもわず「YES!」と叫びたくなるような再来日の決定である。

プロレスキャリアのスタートは、1998年、ショーン・マイケルズ主宰のTWAだった。
マスクマンのアメリカン・ドラゴンに変身し、インディーマットをサーキットした。
当時からインディーシーンでは注目の存在で、ヨーロッパにも足を伸ばした。
イギリスではウィリアム・リーガルからキャッチ・アズ・キャッチ・キャンスタイルの手ほどきも受け、オールスタープロモーションズという現地の老舗団体で試合をしていた。

初来日は99年末のFMWだった。
素顔となり、ブライアン・ダニエルソンのリングネームで新日本やNOAHでも活躍。
IWGPタッグ王者、GHCジュニアヘビー級王座を戴冠し、アメリカに戻るとROH世界王者にも君臨した。

WWE入りは10年のNXT。
当時のNXTは現在のような第3ブランド的位置づけではなく、若手育成をテーマとする新シリーズが始まったばかり。
ブライアン・ダニエルソンからダニエル・ブライアンにリングネームを“逆転”させ、メジャーシーンへのチャンスを掴んだのである。

しかし、試合内容では評価されながらも結果では黒星がつづく。
NXT一期生の同期が反乱を起こしネクサスが結成されると、場外乱闘での大暴れが問題視され解雇されてしまう。
そしてブライアンはふたたびインディーサーキットに戻る。メジャー昇格は夢のまま終わったかのように思われた。

が、同年8月のPPV「サマースラム」で電撃復帰。
カラダは小さいが、緻密なテクニックでどんどん評価を上げていった。
と同時に、その個性が上層部との軋轢というドラマを創りあげていくことにもつながった。

12年の「レッスルマニア28」では、わずか18秒で世界ヘビー級王座から陥落という不名誉な記録を作る。
トリプルHや上層部からのブライアン潰しも露骨になっていった。
そんななか、生まれたのが「YES!」のチャントだった。
この世界共通で、世界一ポジティブな言葉がWWEユニバース(ファン)を一体化させ、ブライアンを後押ししていったのだ。
それは“イエス・ムーブメント”と呼ばれるほど巨大化し世界中に波及。
ブライアンが窮地に陥れば陥るほど、「YES!」の大合唱が大きくなっていく。
一時の流行どころか、それはまったく衰える気配がなかったのだ。

12年8・9&10両国には、この大ブームをひっさげて“凱旋”した。
ケイン、コフィ・キングストンとのシングルマッチは、明らかに日本を意識した試合運びだった。
サブミッションや切り返しの攻防など、通常の試合以上にテクニックを重視。世界中で学んだレスリングを存分に披露してくれた。

その後も一大ムーブメントは衰えることなく、彼自身もWWEのメインストリームに居座りつづけた。
スーパースター中のスーパースターに上り詰めたのだ。

ところが、現実には積年のダメージがブライアンを追い詰めていた。
16年2月、自身のツイッターで引退を表明。
度重なる脳震盪が原因で現役続行が不可能となったのだ。
2・8シアトル大会のオープニングで流れたのは引退決定の映像。
同大会には本人も登場し、劇的な引退セレモニーへ。
大観衆がこれ以上ないほど大きな「YES!」チャントで別れを惜しんだのだった。

その後は前述したようにスマックダウンGMに就任、リング上の登場人物として活動していたのだが、今年3月、医師からの許可が下りたとし、現役復帰を宣言した。
もちろん、WWEユニバースは「YES!」の大チャントで大歓迎の意思を表した。
2年ぶりの試合は、年間最大の舞台である、4・8「レッスルマニア34」。
ブライアンはコミッショナーのシェイン・マクマホンとの上層部タッグを結成し、ケビン・オーエンズ&サミ・ゼイン組の成敗に成功した。
見事な復活を遂げたブライアンは試合後、妻のブリー・ベラとキス&ハグ。
もちろん、現役レスラーとして試合出場を継続、シェインは負傷からの引退を余儀なくされたばかりのペイジを新GMに任命し、ブライアン完全復帰のお膳立てをしてみせた。

「レッスルマニア34」直後のスマックダウンでは、メインでWWE王者のAJスタイルズと一騎打ち。
期待の高さがうかがえるマッチメークである。
しかし、「レッスルマニア34」でまさかの行動を起こした中邑真輔が乱入し、ブライアンにキンシャサを見舞った。
試合が反則裁定になると、中邑は祭典で食らわしたまさかのローブローをふたたびAJにお見舞い。
ブライアンはAJと中邑の抗争に巻き込まれた形だが、ある意味、第一戦に戻ってきたことを如実に示すかのようなシーンでもあったのではないか。
その証拠に翌週(4・17)のブライアンはAJとタッグを結成、ルセフ&エイデン・イングリッシュとメインで対戦した(この試合も中邑の乱入にあっているが)。

その後も6・17PPV「マネー・イン・ザ・バンク」のマネー戦への出場権を巡る闘いに参入(ブライアンは11年のマネー戦覇者)。
敗者復活戦からの最終予選に臨んだが、出場権利はサモア・ジョーにもっていかれた。
それでも、ブライアンが奇跡の復活を遂げた事実は変わらない。そして、「YES!」とともにブライアンが日本に帰ってくる。

日本公演でも必至の「YES!」チャントは、“復帰おめでとう”の大合唱にもなるだろう。
6・29&30両国は、ダニエル・ブライアン復活祭inジャパン。
両手をおもいっきり天に突き上げ、こう叫ぼう。「YES!」「YES!」「YES!」

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 20:05 この記事だけ表示

記憶に新しい4・8「レッスルマニア34」は、中邑真輔とアスカの日本人スーパースターがある意味、祭典の主役でもあった。
この2人が揃って凱旋を果たすWWE日本公演「WWE LIVE JAPAN」が、6月29日(金)&30日(土)、東京・両国国技館にて開催される。
今回の日本公演は、スマックダウンブランドでの大挙来日。
もちろん、ブランドトップの存在と言えるAJスタイルズもやってくる。

AJは本来、“WWE以外”のところで自身を高めてきたスーパースターである。
たとえ生涯WWEに参戦しなかったとしても、プロレス界に名を残すトップレスラーであることは間違いない。
実際、AJはアメリカのROH、TNA(現インパクトレスリング)など、数あるインディーのなかではメジャー寄りの団体で歴史を創りあげてきた。
とくにTNAでは、Xディビジョンというカテゴリーを一大ムーブメントに押し上げた立役者のひとり。
Xディビジョンは選手権試合化され、現在も稼働中だ。
これは従来のような体重による区分けではなく、ジュニアヘビー級に日本のジャパニーズルチャをミックスさせたようなスピーディーな革新的スタイル。
その最先端で闘っていたのがAJだったのだ。
必殺のフェノメナル・フォアアームは、Xディビジョン時代から磨き上げてきたフェイバリットムーブである。

日本には2003年に初来日。 以来、ゼロワンやWRESTLE−1、新日本プロレスなどのリングに上がってきた。
なかでも14年の新日本再上陸では外国人ユニットのバレットクラブに合流し、オカダ・カズチカのIWGPヘビー級王座に挑戦。
初挑戦では敗れるも、IWGPヘビー級のベルトは2度獲得した。
棚橋弘至、内藤哲也ら新日本のトップと激闘を展開し、従来のジュニアから完全に脱却、ヘビー級外国人のトップに君臨したのである。

現在のライバルである中邑真輔とは16年1月4日の東京ドームで初対戦。
AJが中邑のIWGPインターコンチネンタル王座に挑戦する図式だった。
この試合はボマイェ(現キンシャサ)で中邑が防衛。
翌日の後楽園大会でAJはバレットクラブから追放されてしまったのだが、同月24日にはアメリカ・オーランドでおこなわれたWWEのPPV「ロイヤルランブル」に突如出現、30人時間差バトルロイヤル“ロイヤルランブルマッチ”にサプライズ参戦した。
翌日のロウでクリス・ジェリコに勝利すると、ジェリコとの抗争がスタートしWWEに定着。
ちょうどこの頃、中邑も新日本を退団、2月にWWEと契約を交わし、まずはNXTでのキャリアをスタートさせることになる。

これまで接点がなかったのがウソのように、AJはWWEでのキャリアを順調に重ねていった。
4・3「レッスルマニア32」にジェリコとの一騎打ちで祭典初出場。
バレットクラブ時代の盟友、カール・アンダーソン&ルーク・ギャロ−ズとも再会し、ザ・クラブを発足させた。
世界ヘビー級王座をめぐりローマン・レインズとの抗争も展開。
この年の日本公演には、WWEの顔であるジョン・シナとの闘いを直輸入し、シナから賛辞の声を引き出している。
9・11「バックラッシュ」ではディーン・アンブローズを破りWWE王座初戴冠を成し遂げた。
17年1・29「ロイヤルランブル」でシナに明け渡したWWE王座は、11・7英国マンチェスターでのジンダー・マハル戦で奪回。
中邑がどうしても勝てなかったマハルを撃破し、2度目のWWE王座獲得を成し遂げた。
同月のPPV「サバイバー・シリーズ」では、ノンタイトルながらWWEユニバーサル王者ブロック・レスナーとの“王者対決”も実現させている。

以来、AJはずっとWWE王座を守ってきた(5月23日現在)。
そして今年の「レッスルマニア34」では、ロイヤルランブルで史上初の初出場初優勝を遂げた中邑からの指名を受けるかたちで、WWE王座を賭け東京ドーム以来の一騎打ち。
それは、日本のビッグカードが世界のビッグカードに昇華した瞬間だった。
試合はAJが防衛するも、その後にまさかの展開が待っていた。
中邑がローブロー攻撃で、ヒール転向。
「レッスルマニア34」はゴールではなく、新たなる展開のスタートだったのである。

その後も中邑のローブローはAJを襲いつづけた。 決着つかずの状態が繰り返されたなかでおこなわれた5・15英国ロンドンでのノンタイトル戦。
この試合で勝った方が6・17「マネー・イン・ザ・バンク」での試合形式を決められるという条件がついていた。
この試合では、レフェリーをうまく利用した中邑がキンシャサから勝利、ルール決定権を獲得した。
5・22ウースターで場外乱闘から中邑が口にしたのは、“ラストマンスタンディングマッチ”だった。
最後に立っていた者が勝者。要は、相手を完全KOしなければ勝ちにならない完全決着ルールである。

5月25日、6・29両国での中邑vsAJのWWE王座戦と、6・30両国でこの2人にダニエル・ブライアン、サモア・ジョーを加えた4WAYによるWWE王座戦が発表された。
どちらが王者としてやってきたとしても、中邑とAJのタイトル争いはそのまま日本でも実現することになる。
6月29日、WWE王座のベルトを巻いてリングに上がるのは、AJか、中邑か。
そして翌30日の試合後、ベルトを巻いているのは、いったい誰だ!?

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 19:56 この記事だけ表示

6月29日(金)&30日(土)に東京・両国国技館でおこなわれる「WWE LIVE JAPAN」に、WWEの歴史を次々と塗り替えたエンプレス(女帝)がやってくる。
当初は今回の日本公演にラインナップされていなかったアスカだが、4・8「レッスルマニア34」の後におこなわれた“スーパースターシェイクアップ”でロウからスマックダウンに移籍。
これにともない、アスカの参戦も追加実現の運びとなったのである。

アスカの“来日”は、2016年7月の東京、12月の大阪、昨年6月&7月の東京、9月の大阪に次ぎ、今回が5度目(昨年9月の大阪公演はセコンドでの来日)。
しかも日本のリングに上がるたびに妖艶さとスケール感を進化させているからものすごい。
初凱旋からして彼女はNXT女子王者として登場した。
16年におこなった日本での試合はすべてがNXT女子王座防衛戦。
ナタリア、ベッキー・リンチという“一軍選手”を相手にベルトを守ると、12月にはNXTのライバルである大型のナイア・ジャックスを地元大阪で撃破した。
昨年の両国2DAYSではベルトこそかからなかったものの、6人タッグ2連戦で当時のロウ女子王者アレクサ・ブリスとお互いのベルトを掲げ視察戦を展開。
近い将来、ロウあるいはスマックダウンでのタイトルマッチ実現を予感させている。
あれから1年、アスカは正真正銘のWWEスーパースターとして祖国の地を踏むことになるのである。

昨年の両国公演ではまだNXT所属だったアスカ。
だが、このときすでにゴールドバーグが保持していた連勝記録173を更新、文字通りの凱旋だった。
アメリカに戻ってからも勢いは衰えず、ベルトを守ると同時にどんな試合でも負けることはなかった。
誰を相手にしても、どんなタイプと闘っても必ず最後には勝っている。
これぞ、アスカの強烈すぎる個性だった。
強さというわかりやすい、かつ実現させるには難しい個性こそが、どんなスーパースターたちにも引けを取らない、絶対的な武器だったのだ。

ところが、8月19日の試合後、右鎖骨骨折が判明、戦線離脱を余儀なくされる。
黒星ではなく、欠場でストップがかかってしまったのである。
しかしながら、不測の事態がかえってアスカをWWE昇格へと導くこととなる。
NXT女子王座の返上とともにブランドからの卒業が決定。
9月に入るとロウの番組内で映像が流され、「ASUKA COMING SOON」の告知がされた。
昇格デビュー戦が10・22「TLC」のビッグマッチでおこなわれたのは大きな期待感の表れでもある。
エマをアスカロックで破ると、その後も快進撃は継続した。
強さを誇示する彼女のスタイルは一軍でも説得力バツグンだったのだ。
関節技やキックなど、日本で磨いた技術がWWEでもしっかり活かされている。

1・28「ロイヤルランブル」では、史上初の女子によるロイヤルランブルマッチで初出場&初優勝を成し遂げた。
同大会の男子ロイヤルランブルマッチでは中邑真輔も初出場&初優勝を達成、日本人はもちろん、WWEにも歴史的一日になったのである。

ランブル戦優勝者には「レッスルマニア」でのタイトル挑戦権が与えられる。
中邑がAJスタイルズのWWE王座をターゲットにすれば、アスカの前にはロウ女子王者アレクサ・ブリスとスマックダウン王者シャーロット・フレアーが立ちはだかった。
アスカの選択はどちらか…しかしここは、北京五輪柔道銅メダリスト&元UFC女子バンタム級王者ロンダ・ラウジーの出現により答えは出ず。
結局アスカは、「レッスルマニア34」でシャーロットのベルトに挑戦する道を選んだ。
日本人選手、しかも2人(中邑とアスカ)がWWE最大の祭典レッスルマニアでタイトルマッチをおこなうと、一体誰が予想できたか。
想像以上のことが、現実世界で実際に起きているのだ。

結果的には、世界最大の晴れ舞台でアスカはシャーロットに敗れてしまった。
これにより、WWE連勝記録も267でついにストップ。
シングルマッチでの黒星は、15年7月20日、WAVE後楽園大会でのトーナメント準決勝、桜花由美戦以来、約2年8カ月ぶりのことだった。
とはいえ、ここは彼女の勇気を賞賛すべきだろう。
シャーロットと言えば、唯一2度のWWE殿堂入りを果たしたリック・フレアーの娘だ。
女子部門をディーバ路線から実力派路線に切り替えた立役者の一人でもある。
血筋はもちろん、大舞台での経験値もアスカを上回るだろう。
そんなシャーロットを前にすれば萎縮してもおかしくない。
しかしアスカは堂々闘い抜いた。本人も納得のフィニッシュ(フィギュア8)だったのではなかろうか。
この敗戦により、アスカは連勝記録の呪縛から逃れたとも考えられる。
だからこそ、今後のアスカにはさらなる期待がかかるのだ。

そして、アスカは4・16&17“スーパースターシェイクアップ”でロウからシャーロットが所属するスマックダウンに移籍した。
「レッスルマニア34」での激闘によるダメージが残っていたのか、シャーロットは祭典直後の4・10スマックダウンでマネー・イン・ザ・バンク保持者のカーメラに敗れており、女子王座から転落していたのだ。
カーメラに襲われたシャーロットを救出したことで、アスカは正式に移籍、スマックダウン所属となった。

そしていま、アスカの新たなるターゲットがベルトになった。
シャーロットとは共闘態勢。
連勝を伸ばしたりロイヤルランブル優勝などさまざまな記録を作ってきたが、WWE昇格後はまだベルトを手にしていない。
だからこそ、次はベルトということになるのだろう。
シャーロットも返り討ちにしているカーメラは昨年6・18「マネー・イン・ザ・バンク」でおこなわれた女子初のマネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチで4人の相手を退け勝利。
パートナーの力を借りた完全なズル勝ちではあったが、権利行使を焦らしながらもついにベルトを巻いてみせた。

スタートしたアスカとの抗争は、“あれから1年”の6・17 「マネー・イン・ザ・バンク」でベルトをかけての決着戦が行われた。
実力的にアスカの圧勝と予想された中、ジェームズ・エルズワースの登場という、昨年の「マネー・イン・ザ・バンク」同様の秘策でカーメラが防衛に成功したが、凱旋のたび進化する姿を見せているアスカだけに、今回の日本公演も期待大、だ。

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 19:49 この記事だけ表示

地球規模のプロレス団体WWEが今年も多数のスーパースターとともに日本上陸!
「WWE LIVE JAPAN」が6月29日(金)&30日(土)、東京・両国国技館にて開催される。
この時期の両国2DAYSは6年連続、WWEユニバース(ファン)にとって風物詩になった感さえある。
さらには8月31日(金)のエディオンアリーナ大阪公演も追加決定されている。

今回の6月日本公演は、スマックダウン・ブランドでの上陸だ(8月大阪公演はロウブランド)。
年間最大イベント「レッスルマニア34」後にはメンバー入れ替えの“スーパースター・シェイクアップ”がおこなわれ、ロウ、スマックダウンとも新体制となった。
そのため、今回の日本公演は新生スマックダウンのお披露目ともいえるだろう。
現在進行形のスマックダウンが、両国のリングで展開されるのだ。

今年の日本公演で最大の注目、それはなんといってもスマックダウンの中心人物、中邑真輔の凱旋である。
新日本プロレスからWWEのスーパースターとなった中邑がWWEの一員として日本にやってくるのはこれが4度目。
しかも16年の初登場以来、WWE日本公演は東京&大阪で年2回おこなわれるようになった。
中邑のすごいところは決して“日本公演要員”でないところにある。
むしろ現地での活躍ありきで日本にやってくるようになっているのだ。
初凱旋(16年7月1日&2日)はWWEスーパースターとしてのお披露目で、日本育ちのクリス・ジェリコと対戦した。
2度目(16年12月3日)はNXT所属の中邑がサモア・ジョーを破りNXT王者となる快挙。
WWE昇格後、初の凱旋となった3度目の昨年9月16日には、WWE王者のジンダー・マハルに挑戦した。
両タイトルマッチとも日本仕様の特別待遇ではなく、現地の流れから生まれたマッチメークである。
しかも、来日のたびに異なるシチュエーションが彼の進化と飛躍を象徴していると言っていい。
そして今回も、また別の姿で母国に帰ってくる。
それは、“ヒール”としての顔である。
アメリカでは外国人にもかかわらず、中邑のWWE昇格は熱狂的に迎えられた。
昨年の「レッスルマニア33」直後のスマックダウンでWWE昇格が明らかになり、期待感が膨張。
1軍ブランド・デビューがPPV(17年5・21「バックラッシュ」)だったことからも期待の高さが伺える。
その通り、中邑はWWEで一大現象を巻き起こした。
8月20日の「サマースラム」で最高峰のWWE王座に挑戦。
タイトル奪取こそならなかったが、マハル、ランディ・オートン、バロン・コービン、ケビン・オーエンズら主力スーパースターとの抗争を展開した。
そして今年の1・28「ロイヤルランブル」では30人のランブル戦を初出場&初制覇という日本人初の大記録を打ち立てた。
ここで中邑は最大の祭典「レッスルマニア34」での対戦相手に新日本の東京ドーム大会でも闘ったAJスタイルズを指名。
AJが保持するWWE王座に照準を定めたのである。

過去、「レッスルマニア」に出場した日本人レスラーは11人(のべ18回)。
しかし、ヘビー級のタイトルに挑戦した者はまだいなかった。
その壁をぶち破ったのが中邑なのだ。
惜しくもベルト奪取には至らなかったが、AJとの好勝負は「レッスルマニア」の歴史に新たなる1ページを刻んでみせた。
試合後、AJが中邑をハグし健闘を称えると、7万8133人の大観衆が拍手を送った。
WWEネットワークの視聴者を入れれば、その数はとてつもなく膨大だ。
それだけに、感動のシーンで終わることもできただろう。
しかし中邑は、「レッスルマニア」を到達点とはしなかったのだ。
なんとまさかのローブロー。
いわゆる急所攻撃である。さらに顔面も蹴り上げてAJをリング下に落とすと、場外でも蹴りを入れてキンシャサを見舞ってみせた。
誰もが予想できなかったサプライズ。その答えが、ヒール転向だった。

以来、中邑はAJの急所をことあるごとに攻撃する。
試合が組まれていなくても乱入し、ローブローをぶち込んでいったのだ。
さいわい(?)、両者ともスマックダウンに残留とあって、絶対に決着をつけなければならないシチュエーションにある。
その後も急所殴打が繰り返され、サウジアラビアでの4・27「グレーテスト・ロイヤルランブル」、5・6「バックラッシュ」でタイトルを賭けて両者は激突した。
後者では反則裁定なしのノーDQマッチに発展したのだが、2試合とも引き分けとなり、AJが辛くも防衛に成功した。
中邑のヘビー級王座奪取はお預けの状態にある。

そして迎える今回の日本公演。
ヒールとしてやってくることが確実な中邑に対し、日本のWWEユニバースはどんな反応を見せるのだろうか。
29日はシングル戦で、30日はダニエル・ブライアン、サモア・ジョーを加えた「フェイタル4ウェイ戦」でAJスタイルズと対戦。
王者AJスタイルズに対抗するスマックダウンの中心人物として参戦する。
6・29&30両国で、2018年6月の中邑真輔を体感せよ!

(構成・文:新井 宏)



■大会名:WWE Live Japan
■日時6.29(金)、6.30(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2018-06-18 19:38 この記事だけ表示