青木篤志(全日本プロレス)初参戦に、「非常にいい緊張感をいま味わっています」
初代タイガーマスク 黄金伝説『LEGEND OF THE GOLD Z』全カード発表!


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リアルジャパンプロレスが6月14日(水)、掣圏真陰流本部道場・興義館にて記者会見を開き、6・29東京・後楽園ホール大会「初代タイガーマスク 黄金伝説LEGEND OF THE GOLD Z」の全対戦カードを発表した。会見には初代タイガーマスクのほか、6人タッグマッチに出場する青木篤志、小笠原和彦、タカ・クノウ、松本崇寿、倉島信行が出席、試合への意気込みを述べた。

(取材・文:新井宏)




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初代タイガー 「いつもながら自信を持って培うカードです。リアルジャパンは、ストロングスタイルを提唱しており、それに見合うだけの選手がどれだけいるかを探すのがまず第一の使命です。そして、その仕事(使命)をどうこなしてくれるのか、リアルジャパンのリングでどうやってくれるのかというのが、一番のこれからのプロレスの未来にかかってくることだと思います。それを自信を持って行っております。

 ウルティモ・ドラゴン&倉島信行&松本崇寿vsタカ・クノウ&小笠原和彦&青木篤志。青木選手は初参戦です。期待していますので、是非よろしくお願いいたします。なにを言うまでもない、素晴らしい試合が展開されると思います。青木選手の初参戦が非常に注目に値します。スーパー・タイガーが好んで自信を持って勧めてくれました選手ですので、間違いのない選手だと信じます。よろしくお願いします。

 折原昌夫&グレート・タイガー&ブラック・タイガーvs魔世軍五号アレクサンダー大塚&魔世軍七号KENSO&魔世軍二号with青柳総裁。間下隼人&山本SANvs力&LEONA。これらの試合も楽しみにしてます。スーパー・ライダーvs戸井克成。このシングルマッチは興行最初の試合ですので、責任ある試合になると思いますので、これも楽しみにしています。

 自信を持って勧めるカードですので、みなさん、よろしくお願いいたします。単なる試合をおこなうわけではなくストロングスタイルの牙城を守っての試合になると思います。お客様からもリアルジャパンプロレスへの温かい声援が続くわけですけども、選手の方もそれに応える試合を常にやっていただいているという、この両者の相対関係がリアルジャパンをいつも熱く、試合を引っ張ってくれていると思いますので、今回もそうなるとかたく信じておこなっていきたいと思います」


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青木 「全日本プロレス青木篤志です。今回リアルジャパンのリングに初めて参戦をさせていただきます。スーパー・タイガー選手とは全日本プロレスのリングで『EVOLUTION』というチームで一緒に闘っているわけなんですが、今回初めてこのリングに上がるに当たって、非常に気を引き締めて、今まで以上に自分の実力を出せるようにしていきたいと思っております。ここにいるメンバーを見ましても、対戦する相手も、一緒に組む選手も非常に実力のある強い選手の集まりです。この中で自分がどれだけできるか、そしてどういう風にしていくかということを真剣に考えて、いままで以上に真剣にこの試合に挑んでいきたいと思いますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします」

タカ・クノウ 「今回のタッグ、青木選手が参戦するということになりまして、以前、青木選手とは(IGFで)手合わせをしたことがあるんですけども、対戦相手にしたら凄く手強いし、恐い相手ですけども、味方になった時というのは凄く心強いなというチームになったという気持ちがあります。あとはやることは変わらず、気を引き締めて、6人タッグなので、自分がどういう役割でやれるか考えながらやっていきたいと思います」

小笠原和彦 「押忍。青木選手、どれくらい凄いのか、しっかり見つづけたいと思います。そして対戦相手の松本選手、凄い若手でいま注目しています。どんどん伸びてきている選手なので、すごく楽しみです。そしてなによりも、倉島選手をそろそろ潰そうと思っていましたので、いいカードを組んでいただきありがとうございました。押忍」

倉島信行 「ドラディションの倉島です。毎回素晴らしいカードを組んでいただいてありがとうございます。とりあえず今、小笠原先生がボクを潰すと言ってますけども、逆にボクが潰しにかかります。こないだタッグを組んだタカ選手、彼ともいい試合をしたいと。特に今回は全日本プロレスから初参戦の青木選手。全日本の選手と試合をするのは初めてなので、どんなものか身体を通じて肌を感じて闘ってみたいと思います。よろしくお願いします」

松本崇寿 「十代の頃から、此処興義館で格闘技の練習をさせていただいて、そんな縁もあって、今回またリアルジャパンプロレスに呼んでいただいたので、この道場で培ってきた自分なりのものを、味方も相手も大先輩ですので、全部をぶつけていきたいと思います」

初代タイガー 「松本選手も倉島選手もタカ選手もウチで練習をされてウチがどんな姿勢でこのリアルジャパンプロレスに挑んでいるかをよーく、理解してくれている人たちです。この人たちが自分の実力をリングに出してくれるだけで十分です。この試合が本当にメインになってくれるくらいの気持ちの中で、プロレスが盛んになってくれたらいいな、この精神を持った人たちが上になってくれたらいいなと心から思うばかりです」

――(青木に)これまでのリアルジャパンへの印象は?

青木 「何度か試合は後楽園ホールに行って見たことはありまして、ふだん自分たちがやっている試合とはちょっと違った雰囲気を持っているリングなので、そこにいかに自分が入っていけるか、そしてふだんの試合とは違う部分を自分が出していけるか、そこをすごく楽しみにしているのと同時に、恐いと言ったらヘンですけども、非常にいい緊張感をいまも味わっていますので、それをそのままリング上に出していけたらと思っています」

――これを見せたい、ここをアピールしたいというのは?

青木 「一番は自分の気持ちですね。技はそのときによってどうなるかわかりません。なにを出すか、なにをどう対処するかというのもそのときにならないとわからないので、いまそこについて考えることはないです。とにかくいまこのメンバーを見て自分に足りないものはなにか、そして、自分が求めていくものはなにかというものをしっかりともう一回考え直して、試合に挑みたいと思います」

――リアルジャパンでいつ誰の試合を見たかおぼえている?

青木 「去年ですね、観に行ったのは。とにかく全部の試合が殺伐としていたので、こういうリングというのは強さを求めている自分としては非常に重要であって、そのときに一度上がってみたいなというのがありましたので、スーパー・タイガーの縁もあって上がれたことは本当に光栄に思ってます。ただそれをただ光栄に思うだけじゃなくて、ここでなにをするか、自分は本当になにをしていきたいのかということをしっかりと表現して、対戦相手にぶつけていきたいと思ってます」

――小笠原選手から倉島選手に対する「潰す」というのは過去になにかあった?

小笠原 「試合前のスパーリングでガンガン、ボクを潰しにきたので、そのときに逆襲しましたけど、それはやっぱりしっかりと試合場で完全に決着をつけて、KOという形でボクはここで決着をつけたいと思ってます。押忍」


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――試合をしたわけではない?

小笠原 「試合はまだしたことがないので、この試合で、まあ潰す。潰そうと考えています。押忍」

倉島 「そうですね、とりあえず来る者はやるしかないので、いつもどんなに仲のいい仲間あろうが、試合になればそれはもう関係ない。タカ選手もそう、スーパー・タイガーもそう、試合するときは関係ない。ボクら出来ることをリング上で出す。相手に勝つ。その思いで常に闘ってます。今回、向こうが潰しにくるというなら、逆にボクが潰す」

――松本選手はどういう活動をしている?興義館との関わりは?

松本 「ウチのジムの先輩たちがこちらのジムで打撃をふだん教わっていて、それにボクも連れてきていただいて、こちら(興義館)で練習するようになりました。ちょうどパンクラスでデビューしてネオブラッドトーナメント、そういったものに出ている最中。まだ新人の19歳、20歳くらいの頃、こちらで毎日のように練習をさせていただき、23歳のときにヒザの靱帯をケガしてしまい、一度長いリハビリをして復帰するに当たって、なにもオファーがない中で佐藤光留選手のハードヒット、そこからプロレスの世界に入ってきました。今は「リバーサルジム立川」の格闘技ジムで柔術を教えながらプロレスと平行して活動しています」

――直近の試合は? 

松本 「直近の試合はシアタープロレス花鳥風月という団体に出させていただいて、あとはハードヒットだったり、茅ヶ崎プロレス。インディーの団体をまわっています」

初代タイガー 「こういう選手を探し出すのがリアルジャパンの務めです。凄い素質を持ってますので、過去の試合とかも大切でしょうけども、リアルジャパンがこれだけの素質を認めてこの試合に組んだのが実情です。期待してください」

初代タイガー 「これからの選手、或はタカ・クノウ選手等、極めている選手、これからメインにのし上がっていく選手たち。小笠原選手のベテランのものを伝えていく仕事。倉島選手のこれから這い上がるんだという気持ち。松本選手をボクたちが引っ張り上げていく姿。それは、全てなにかというと、すべてストロングスタイルのプロレスの未来を象徴するものであります。学芸会でもないし、格闘技でもないし、「プロレスなんだ」というところをリアルジャパンとはなんだというところを引き上げていく基準にしてます。それによっていつも凄い試合が展開されていくわけですけども、リアルジャパンの評判がそれを証明していると思いますので、是非この試合も期待いただき、私も期待して見ています。是非、期待に添えるようなものをお届けしたいと思います。これからも、いろんな選手を引き上げていきたいと思います。よろしくお願いします」


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【対戦カード】

<メインイベント レジェンド選手権試合 60分1本勝負>
[第11代王者]大谷晋二郎(ZERO1)
vs
[挑戦者] 船木誠勝(フリー)

<セミファイナル シングルマッチ 60分1本勝負>
スーパー・タイガー(リアルジャパン)
vs
ロッキー川村(パンクラスイズム横浜)

<第4試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
折原昌夫(メビウス)
グレート・タイガー(国籍不明)
ブラック・タイガー(国籍不明)
vs
魔世軍五号アレクサンダー大塚
魔世軍七号KENSO
魔世軍二号

<第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)
倉島信行(ドラディション)
松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
vs
タカ・クノウ(チーム太田章)
小笠原和彦(PRO-KARATE 押忍闘夢)
青木篤志(初参戦/全日本プロレス)

<第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
間下隼人(リアルジャパン)&山本SAN(COMBO)
vs
力(リキ・エンタープライズ)&LEONA(ドラディション)

<第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
スーパー・ライダー(リアルジャパン)
vs
戸井克成(フリー)

※対戦出場選手は諸事情により変更となる場合もあります。



■大会名:佐山サトルプロデュース初代タイガーマスク黄金伝説2017『LEGEND OF THE GOLD VII』
■日時:6/29(木)
■会場:後楽園ホール (東京都)

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2017-06-16 14:44 この記事だけ表示

 6月30日(金=18時開場、19時開演)&7月1日(土=17時開場、18時開演)の2連戦、東京・両国国技館で開催される東京WWE日本公演「WWE LIVE TOKYO」でのインターコンチネンタル王座(以下IC王座)戦は、現在のロウブランドで最高峰に位置するタイトルマッチと言っていいだろう。現在、WWEユニバーサル王座を保持しているのが限定出場のブロック・レスナーであることから、タイトル戦の機会がどうしても少なくなってしまう(次回タイトル戦は7・9「グレートボールズ・オブ・ファイヤー」でのレスナーvsケビン・オーエンズ)。そのため、日常的におこなわれているロウでのナンバーワンをめざすには、インターコンチネンタル王者となるのが手っ取り早い。そのタイトル争いが、今回の日本公演でもおこなわれる予定になっている。

 6・4「エクストリーム・ルールズ」ではディーン・アンブローズとザ・ミズの間でIC王座が争われ、ミズが勝利、新王者となった。この試合では前哨戦の段階からミズが心理戦でリード。タイトル戦で王者アンブローズが反則負けでもベルトが移動するという条件をゴリ押しし、優位な状況で大一番を迎えられることとなっていたのだ。通常ルールなら反則で王座が移動することはない。反則絡みで守り抜くというのも王者としての闘い方である。が、それを真っ向から否定したのが元王者のミズだった。「エクストリーム・ルールズ」ではほとんどのカードが特殊ルール。IC戦も例外ではなく、“チャンピオンの反則でも王座が移動"というエクストリーム(過激)な条件を、ミズがあらかじめ勝ち取っていたのである。

 当然、試合は挑戦者有利の展開で進んでいった。王者が反則できない状況をミズが巧みに利用、妻のマリースも使いこなし、闘いを優位に運んでいった。介入するマリースを注意するレフェリー。その背後にアンブローズを投げつけ、レフェリーに激突させたミズ。アンブローズのレフェリー暴行、反則を取るべきかレフェリーが迷う。そして、アンブローズの隙を突いたミズが必殺のスカルクラッシングフィナーレを決めた。これで3カウントが入り、王座が移動。まんまと新王者となったミズは、12年7月の初奪取から数え、実にこれが7度目のIC王座戴冠だった。クリス・ジェリコが2009年6月の「エクストリーム・ルールズ」でスコアした9度に次ぐ、歴代2位の記録である。

 ミズが獲得したのはIC王座だけではない。若手発掘のリアリティー番組「タフ・イナフ」出身のミズは、下部組織OVWを経て06年にスマックダウン昇格。同年11月16日にジョン・モリソンとのコンビでWWEタッグ王者となりWWE初戴冠を果たした。世界タッグ王座と合わせ、チームでのベルトはここまで4人のパートナーと合計6回巻いている。シングル初戴冠は09年10月のUS王座だった。また、WWE最高峰のベルトも手にしており、10年11月21日にはミスター・マネー・イン・ザ・バンクの地位を活用し、ランディ・オートンからWWE王座を奪取した。こちらもルールを巧みに利用しての結果だった。

 WWEであらゆるタイトルを獲得してきたミズとは、プロレスに必要な要素すべてを備えたスーパースターと言えるだろう。もう10年以上、常に第一線で活躍している。現在はヒールのポジションだが、ベビーフェースもこなしてみせる。表情も豊かで、「ミズTV」のコーナーに象徴されるようにしゃべりもできるのだ。また、映画出演もこなすのがWWEスーパースターの証明。ハリウッドキャラは伊達ではない。ジョン・シナからスタートした「ザ・マリーン(原題)」シリーズには5作中3本で主演しており、最新作は「ザ・マリーン5:バトルグラウンド(原題)」。声優も含めすでに10本近い映画に出演しているのだ。それだけにプロレス、いやプロレスを含めWWEスーパースターに必要な要素すべて備えていると断言できるのだ。決めゼリフ「AWESOME(イカしてる)!」理由がここにある。

 そのミズが、IC王者のまま日本公演にやってくる可能性は極めて高いとみていいだろう。たとえ失ったとしてもタイトル戦線に絡むのは必至。ミズのもとには夫人のマリースもついている。元WWEディーバズ王者でもあるマリースとは14年3月に結婚した。昨年の「レッスルマニア32」翌日のロウではザック・ライダーvsミズのIC王座戦に姿を現し、ザックの父親に張り手を見舞う暴挙に出た。これに気を取られたザックは、祭典での歓喜からわずか一日で転落…。久しぶりにWWEに登場したマリースが、夫の5度目となるIC王座戴冠を手助けする形になったのだ。以来、リングでも行動を共にしている。「エクストリーム・ルールズ」でアンブローズを引きずり下ろしたのも、内助の功があってこそ。その仲睦まじい姿を見られるのも、日本公演の楽しみのひとつである。

 そしてもうひとつ、あくまでも私見であるが、なんでもこなすミズだけにヒデオ・イタミが近い将来昇格した際には抗争相手になってもらいたいと思うのだ。スマックダウンでは、中邑真輔の相手にドルフ・ジグラーが選ばれた。ジグラーもまたミズと同様、常にWWEの第一線で活躍しているスーパースター。パフォーマンスも含め、受けっぷりや試合運びには定評があり、中邑のWWEデビューには絶好の相手だった。NXTでの大ブレイクをスマックダウンで継続、さらに昇華できたのも、ジグラーという相手あってこそ。その再現をイタミvsミズに期待するのは先走りすぎるか。とはいえ、今回の日本公演では両者とも同じリングに上がる。将来の日本公演、その夢を描くのも悪くない。

(構成・文:新井 宏)


※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください。
※王座は5月20日、NXT「テイクオーバー:シカゴ」終了時点でのもの。



■大会名:WWE Live Tokyo
■日時:6/30(金)〜7/1(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2017-06-12 17:04 この記事だけ表示

 ヒデオ・イタミ、戸澤陽、アスカ。日本人スーパースターが凱旋を果たすWWE日本公演「WWE LIVE TOKYO」6月30日(金=18時開場、19時開演)、7月1日(土=17時開場、18時開演)には、日本でプロレスを学んだ日本育ちのスーパースターたちもやってくる。その代表格が、フィン・ベイラーだ。

 アイルランド生まれのベイラーは、英国でレスラーデビュー、プリンス・デヴィットのリングネームで新日本プロレスに留学し頭角を現すと、ジュニアヘビー級戦線で活躍した。IWGPジュニアヘビー級王座を3度獲得し、ジュニアタッグ王座は合計で6度戴冠、ジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」でも2度の優勝経験と、実績もトップクラスと言っていい。

 そのデヴィットが新日本を卒業しWWEと契約をかわしたのは、2014年5月のことだった。リングネームをフィン・ベイラーとすると、同年10月にヒデオ・イタミと結託しNXTデビューを飾った。NXTではネヴィル、イタミを破りシングル王者へのチャンスを得るも、初挑戦での奪取はならず。しかし翌年7月4日の日本公演でケビン・オーエンズを破り、一軍昇格のないまま海外のハウスショーで王座を移動させるという快挙を思い出深い両国国技館のリングで達成してみせた。WWE初戴冠となったここからNXTブランドの王者として君臨、新興ブランドを牽引していくこととなる。同年終盤からはサモア・ジョーとの抗争を展開し、NXTのベルトをかけて何度も闘った。

 今回の日本公演に参戦するジョーもまた、日本のファンになじみあるスーパースターだ。TNAのトップスターとして活躍していたジョーは、ZERO1への初来日以来、日本のスタイルから多くをインスパイアされた大型レスラーである。NOAH参戦時には故・三沢光晴さんとGHCヘビー級王座をかけて闘い、GHCタッグ王座も保持していた。

 ベイラーがWWE昇格を果たしたのは、16年7月におこなわれたドラフトだった。ベイラーはロウの一巡指名によりNXTから移籍。セス・ロリンズ、シャーロット(WWE女子王者=当時)との同時指名からも期待の高さが伺えた。

 注目のルーキーには、新設されたWWEユニバーサル王座への挑戦がいきなり課せられた。まずはロマン・レインズとの王座決定戦出場者決定戦を制し、「サマースラム」でのセス・ロリンズ戦に進出。そしてそのロリンズをクー・デ・グラ(ダイビングフットスタンプ)で破り、いきなり一軍初戴冠という快挙を成し遂げた。ロウの中心人物に躍り出ることは間違いない。そう思わせるに十分な劇的PPVデビュー戦だったのだ。

 ところが、ベイラーはこの試合中に右肩を脱臼していた。手術が必要とのことで、翌日のロウで王座返上が発表された。しかもこの日に手術がおこなわれたことからも緊急を要する事態という事実が明らかになった。以後、ベイラーは長期欠場となる。彼が失ったベルトを獲得し第2代王者となったのは、NXT時代にしのぎを削り合ってきたオーエンズだった。

 懸命のリハビリを経てリングに戻ってきたのは今年3月10日のハウスショー。ロウの4・3オーランド大会でクリス・ジェリコの代打としてサプライズ復帰を果たし、ロリンズとのタッグを結成、因縁のジョー&オーエンズ組を撃破してみせた。

 返上を余儀なくされたベルト奪回をめざすベイラーは、4・24カンザスシティー大会でルーク・ギャローズ&カール・アンダーソン組と対戦。クラブを名乗っていたギャローズ&アンダーソン組とはもともと新日本でバレットクラブを組んでいた仲である。期せずして実現した再会マッチはロリンズ&ビッグキャスとのトリオで相手はジョー&ギャローズ&アンダーソン組。試合はロリンズがアンダーソンからピンフォールを奪い、ベイラー組の勝利となった。4月におこなわれた「シェイクアップ」(再編成)ではベイラー、ギャローズ、アンダーソンともロウ所属が決定。これにより、今後も元バレットクラブ対決が組まれていく可能性がある。

 事実、日本公演では初日にベイラーvsアンダーソンの一騎打ちが組まれている。アンダーソンにギャローズが加勢するのは確実。さまざまな駆け引きが繰り広げられるなかで、ベイラーは日本のリングでブラディサンデーを披露するか、また、反則お構いなしに合体攻撃を仕掛けてくるであろうアンダーソン&ギャローズのマジックキラーをどうかいくぐるのかが勝負のポイントになりそうだ。

 また、2日目には6・4「エクストリーム・ルールズ」でディーン・アンブローズからザ・ミスに移動したインターコンチネンタル王座にフェイタル4WAYマッチで挑戦する予定。奪回をめざすユニバーサル王座は現在ブロック・レスナーが保持しており、7・9「グレートボールズ・オブ・ファイヤー」でジョーが挑戦することがすでに決まっている。レスナーが限定出場のため、挑戦権を得るのはなかなか難しい状況だろう。それだけに、現在のインターコンチネンタル王座は事実上のロウナンバーワン王座と言っても差し支えない。ここでベイラーが勝つようならば、日本でふたたびベルトを巻くのと同時に、ユニバーサル王座奪還への足がかりにもなるだろう。2年前のWWE初戴冠が再現されるのか、ベイラーの闘いを見逃すな!

(構成・文:新井 宏)


※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください。
※王座は5月20日、NXT「テイクオーバー:シカゴ」終了時点でのもの。



■大会名:WWE Live Tokyo
■日時:6/30(金)〜7/1(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2017-06-12 17:02 この記事だけ表示

 6月30日(金=18時開場、19時開演)、7月1日(土=17時開場、18時開演)に東京・両国国技館でおこなわれる「WWE LIVE TOKYO」に、NXTブランドの絶対女王がやってくる。5月20日に開催されたNXTのビッグマッチ「テイクオーバー:シカゴ」で女子王座を防衛、無敗街道をばく進しているアスカの日本公演参加が、24日に追加発表されたのだ。

 今回の日本公演は、ロウを中心としたメンバー編成となっている。ここにブランド外から加わるのが、日本人スーパースターのヒデオ・イタミとアスカである。アスカは2016年7月の東京、12月の大阪に次ぐ、3回連続3度目の日本凱旋。“初来日"のときからすでに王者で、NXTデビューからシングル無敗。その状態をキープした状態でやってくる可能性も大きいのではなかろうか。そして、WCW時代にゴールドバーグが樹立した173を超える174の連勝新記録をも樹立。もちろん、女子レスラーではダントツである。なお、彼女がシングルで負けたのは15年7月20日、WAVE後楽園大会でのトーナメント準決勝、桜花由美戦が最後となっている。以来、2年間、無敗を誇っているのだ。

 アスカは、華名のリングネームで2004年6月16日にデビューした。病気のため一度は引退を余儀なくされたものの、カムバック後はおもにフリーとして活動、日本の女子プロレス界に変革を促すような行動を取ってきた。自主興行で世界に羽ばたく決意を表明し、日本を後にしたのが15年9月。翌10月にNXTでWWEデビューを飾ると、16年4月1日にダラスでベイリーを破り最短記録でNXT女子王座を奪取、第5代王者となったのだ。以来、NXTの女王として君臨。初代王者ペイジの持つ308日間という在位記録も軽くオーバー、数々の記録を塗り替えている。

 NXTのライバルたちだけではなく、昨年11月にはWWEに復帰したベテランのミッキー・ジェームスも返り討ちにしてみせた。5月20日におこなわれた「テイクオーバー:シカゴ」では、3人が同時に闘うトリプルスレットでも王座防衛。これは王者以外の2人による勝敗でもベルトが移動するだけに、王者には厄介極まりないルールである。それを乗り越えて勝利しただけに、さらに価値を高めた防衛戦だったと言えるだろう。

 その試合の挑戦者は、ニッキー・クロスとルビー・ライオット。ニッキーはスコットランド人でサニティーと呼ばれるユニットの一員、昨年末あたりから王者を付け狙っている。日本へはニッキー・ストームのリングネームでJWP、スターダムに来日しており、“女子プロ界のエース"“天空の逸女"紫雷イオとはベルトをかけて好勝負を連発した。ルビー・ライオットもスターダムに参戦経験があり、そのときのリングネームはヘイディ・ラブラス。6人タッグ王座に挑戦したことがある。ともに今回の挑戦者を決めるバトルロイヤルで残っていた選手。アスカの乱入により最終的な勝者が決まらず、王者が2人まとめて挑戦を受けることになったのだ。その試合で、アスカは最後も2人まとめてフォールを奪う結果に。不敗神話はまだまだ揺るがなかったのである。

 そして迎える6・30&7・1日本公演。ここでアスカは6人タッグマッチに出場する。初日がベイリー&サーシャ・バンクス&アスカ組vsアレクサ・ブリス&ナイア・ジャックス&エマ組で、2日目も同一カードが組まれている。昨年7月の両国ではナタリア、ベッキー・リンチというメインロースターを相手に、昨年12月の大阪ではナイア・ジャックスを破り王座を守った。今回はベルトこそかけられていないものの、NXTの歴史と現在を集大成するようなオールスター仕様である。

 ここでアスカがターゲットにされるのは必至だろう。パートナーのベイリーはアスカとベルトを争った前王者で、サーシャはベイリーの前の第3代王者、しかもロウ女子王座を3度獲得しているNXTから飛び出した出世頭のひとりである。相手のアレクサ・ブリスは現ロウ女子王者、今年のレッスルマニア33ではスマックダウン女子王者として祭典のリングにも立った。ナイア・ジャックスは昨年の大阪公演でアスカと対戦した大型選手。オーストラリアからやってきたエマは負傷欠場から復帰。毎週、カミングスーンの告知をしながらもなかなか出てこなかったことでかえって話題を振りまいた。まだWWEでのタイトル経験こそないものの、NXTではアスカとも闘っており、今後に期待がかかる選手である。

 連勝記録を樹立したアスカは無敗のまま日本にやってくるのか。絶対女王包囲網をどうかいくぐってみせるのか。日本公演のたびに妖艶なる存在感が大きくなっていくアスカ。今年夏に初開催となる女子トーナメント実現も、彼女の活躍があってこそ。今回も、アスカの動向から目が離せない!

(構成・文:新井 宏)


※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください。
※王座は5月20日、NXT「テイクオーバー:シカゴ」終了時点でのもの。



■大会名:WWE Live Tokyo
■日時:6/30(金)〜7/1(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2017-06-12 16:59 この記事だけ表示

 ハルク・ホーガン立ち会いのもとおこなわれた公開契約から3年、ついに、そしてようやく、ヒデオ・イタミがWWE日本公演のリングにコスチューム姿で立つことになる。世界最大のスポーツエンターテインメント団体WWEが今年も両国国技館で開催する日本公演「WWE LIVE TOKYO」6月30日(金=18時開場、19時開演)、7月1日(土=17時開場、18時開演)。来日スーパースターのなかには、2度の長期欠場から復活したヒデオもメンバーに名を連ねている。  NOAHのKENTAからWWEのヒデオ・イタミへと変身を遂げたのは2014年9月のことだった。鳴り物入りで世界最大の舞台に登場し、新鋭ブランドNXTのスーパースターとなった。15年4月には年間最大のビッグイベント「レッスルマニア31」に参戦。アンドレ・ザ・ジャイアント杯バトルロイヤルに出場し順調な歩みを見せていた。封印されていた得意技go2sleepを解禁したのも、この頃のNXTだった。

 ところが、5月に左肩を負傷、長期欠場をしいられることになる。ヒデオの参戦も予定されていた7月の日本公演は無念の欠場。それに先立つプロモーション来日では左腕を吊り、痛々しい姿で会見やインタビューをこなした。スーツ姿での凱旋となった両国国技館では殿堂入りセレモニーで藤波辰爾を紹介、リングに呼び込み役割を全うした。大会のメインでは日本育ちのフィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)がNXT王座を初戴冠、海外のハウスショーでタイトルが移動という快挙をやってのけただけに、“順調ならばここにヒデオも…”という思いが脳裏をよぎったものである。  復帰にかかった時間は1年2カ月。カムバック戦は16年6月30日だった。この時期、ヒデオのあとからWWE入りした中邑真輔やアスカは日本公演のため故郷に向かっていた。ヒデオは、元TMDKのニック・ミラー&シェイン・ソーンと元NOAHトリオを結成し、サモア・ジョー組から勝利。フィニッシュをとったのもヒデオだった。

 しかし、ここからというところでまたもや負傷してしまう。10月1日のハウスショーでリディック・モスのパワースラムを食らった際、首を痛めてしまったのだ。ヒデオの欠場中、アスカはNXT女子王座として負け知らず、記録を次々と塗り替えNXT女子を牽引していった。中邑はNXTで世界的大旋風を巻き起こし、メインロースター昇格への道を切り開いていた。ヒデオが戻ってきたのは今年3月23日。振り返ってみればWWEを取り巻く状況も入団当時とは大きく変わっている。日本人が増えたことはもちろん、番組、ブランドも増えた。所属するNXTの趣旨も、発足当初とは大きく変貌を遂げている。ある意味、その先駆けとなったのがヒデオの入団だっただけに、このままで終わるわけにはいかないのだ。

 「レッスルマニア33」直後の大会(4・4リッチモンド)で中邑がスマックダウンに登場、メインロースター昇格を果たすと、こんどはヒデオにもチャンスがやってきた。中邑が価値を上げたNXT王座。そのベルトへの挑戦権が巡ってきたのだ。初挑戦の舞台はビッグマッチ、5・20「テイクオーバー:シカゴ」のセミファイナル。来日経験もあるボビー・ルードがチャンピオンで、ヒデオがチャレンジャーという図式である。過去にレッスルマニアもおこなわれたオールステートアリーナで、ヒデオはこれまでの鬱憤を晴らすかのように躍動した。しかし、最後はルードのグロリアスDDTを食らい、3カウントを聞いてしまう。go2sleepも決めたのだが、読まれていた回数の方が遙かに多かったのだ。試合後のヒデオはバックステージで大荒れ。それだけ、この試合にかける思いが大きかったということか。

とはいうものの、この挑戦は本格参入へのスタート地点にすぎない。これをホンモノにするためにも、今回の日本公演、初凱旋は、弾みをつける絶好のチャンスになるのだろう。しかも、初日の対戦相手は日本で育ち、日本のプロレスを知り尽くしたクリス・ジェリコである。日本公演では、日本で得た、日本仕様のファイトをWWEスタイルにミックスさせて仕掛けてくるのが恒例。昨年の同時期には中邑vsジェリコがおこなわれている。それだけに、ヒデオvsジェリコは見逃せないカードなのだ。 2日目のヒデオは、日本人スーパースター戸澤陽と組んで、新日本で活躍した元バレットクラブのルーク・ギャローズ&カール・アンダーソン組と対戦する。日本人チームと、日本を主戦場としていた大型外国人チーム。こちらも大注目のカードとなった。

ヒデオとタッグを結成する戸澤は、昨年6月から開催された「クルーザー級クラシック」トーナメントにエントリー。3戦をおこないベスト8に残る快進撃をみせた。これが認められると昨年11月にDRAGON GATEを退団しWWEと正式契約。さらにはわずか1カ月でNXT初の日本公演に凱旋し、NXTタッグ王座に挑戦した。現在はクルーザー級中心の「205LIVE」で活躍しロウにも登場。新ブランドとメインブランドを往来する、新しいタイプのスーパースターと言えるだろう。クルーザー級戦線をかきまわす貴重な存在となっているのだ。 それだけに、初日、2日目ともヒデオ絡みのカードが大きな楽しみになってくる。日本公演「WWE LIVE TOKYO」は6月30日と7月1日、両国国技館での2DAYS開催だ。

(構成・文:新井 宏)


※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください。
※王座は5月20日、NXT「テイクオーバー:シカゴ」終了時点でのもの。



■大会名:WWE Live Tokyo
■日時:6/30(金)〜7/1(土)
■会場:国技館 (東京都)

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2017-06-12 15:28 この記事だけ表示