昨年の大みそか『Dynamite!!』にて『DREAM』と全面対抗戦を行った新生『SRC』(=戦極からSENGOKU RAIDEN CHAMPIONSHIPに改名)が2010年初の大会となる、『SRC12』を3月7日(日)東京・両国国技館で開催する。

 今大会には三崎和雄、北岡悟、金原正徳、廣田瑞人、藤田和之、横田一則、泉浩らは出場しないが、他団体のベルトを保持している選手や元チャンピオンが参戦。日本人VS外国人、外国人VS外国人と全試合に外国人選手が絡むマッチメイクとなっている。

【大会概略】
★大会名:『SRC12』
★日時 :3月7日(日)16:00開始
★会場 :両国国技館
★大会詳細とチケット申込はコチラ!


■あのマッハから一本勝ちを奪った郷野聡寛が凱旋出場!

 大みそかにSRC代表として出場したファイターが怪我などで欠場する中、桜井“マッハ”速人から腕ひしぎ十字固めで鮮やかな一本勝ちを奪った郷野聡寛(GRABAKA)が凱旋出場。ディエゴ・ゴンザレス(スウェーデン)と対戦する。ゴンザレスは13勝3敗1無効試合の戦績で、現在UFCで活躍中のダン・ハーディー(UFCで郷野と対戦して判定2-1で勝利)に敗れたのを最後に2006年5月から8連勝をマーク。“スウェーデンの重戦車”の異名をとるアグレッシブな選手だ。

 郷野は今回の試合に備え、MMA(ミックスド・マーシャル・アーツ=総合格闘技)の本場アメリカにてトレーニングを敢行。先日の『UFC』であのアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラを1RでKOしたケイン・ベラスケスなど多くの強豪UFCファイターを輩出している名門AKA(アメリカン・キックボクシング・アカデミー)で修行を積んできた。特訓の成果を発揮し、ゴンザレスの連勝記録をストップすることが出来るか?
 また、郷野と言えば入場パフォーマンス。大みそかでは氣志團を引き連れて『One Night Carnival』を熱唱する入場パフォーマンスを見せたが、今回はどんな趣向を凝らすのかにも注目だ。


■大澤と真騎士はSRCを背負って立つニュースターになれるか?

 SRCが誇る大物ルーキーで戦極育成選手の大澤茂樹と真騎士(ベネズエラ)も揃って出場。大澤はカン・ギョンホ(韓国)と、真騎士はアームバー・キム(韓国)と日韓戦を行う。

 レスリングで2008年世界学生選手権を制した大澤は2009年4月5日にパンクラスでプロデビュー。デビュー戦から4連勝したが、昨年11月7日の『戦極〜第十一陣〜』でロニー・牛若に判定で初黒星を喫した。そのため「前回は両国で負けているんで、今回はいい結果を出したいです。SRCとして初めての大会にもなるし、SRCの選手の一員としてSRCを盛り上げて、SRCの顔になれたらいいなと思います。3月の試合に勝ってステップアップしていきたい」と意気込んでいる。対戦相手のギョンホはレスリングと柔術をバックボーンに持ち、日本では山本篤(KRAZY BEE)とも対戦(山本が判定勝ち)。大澤は「自分のレスリングのスキルを活かしてベストを尽くせば勝ちにつながると思います」と、原点であるレスリングを活かしたスタイルで挑むつもりだ。

 さらに「今年は(タイトルを)狙えるのなら、狙っていきたい。チャンピオンシップやベルトのかかったトーナメントに相応しい選手になりたいし、ガンガン試合をして、勝っていけるように練習します」とベルトを視野に入れ、レスリングでロンドン五輪出場も目指しているという。

 真騎士は2005年全日本大学レスリング選手権で優勝、2008年8月27日にパンクラスでプロデビューした。昨年8月8日には、廣田と引き分けたこともある井上克也をTKOで破り、パンクラスのライト級王座を獲得。大澤より一足早くベルトを巻いた。今回対戦するキムは柔道をバックボーンとし、過去15勝のうち8勝が腕十字による勝利のために“ミスター・アームバー”とのあだ名が付いたという。プロデビュー戦でもアームバーで勝利し、2009年9月のHEATで初来日。昨年末にはカナダのKOTCに出場し、現在6連勝中の強豪。

 関節技が得意な相手に対して、真騎士は「私は関節技が苦手。面倒臭いけど何とかしないといけない。何でもいいから勝ちたいので、思いっきりやるしかないね」と語ったが、「強化しているのはパンチ」と打撃によるKO勝ちを狙うことを匂わせている。
 両選手とも今後、トップ戦線に加わってくることは間違いなく、SRCを背負っていけるエースになれるかどうかが試される試合になるだろう。


■メインイベントのタイトルマッチは因縁のリベンジマッチ

 メインイベントは、三崎和雄を破ってSRCミドル級チャンピオンになったジョルジ・サンチアゴ(ブラジル)がマメッド・ハリドヴ(ポーランド)を挑戦者に迎えて初防衛戦を行うタイトルマッチ。両者は昨年11月に対戦し、大方の予想を覆して、ハリドヴが鉄槌でサンチアゴをTKOに破っている。強烈な打撃を持つハリドヴを、今度はサンチアゴが得意の寝技で仕留めることが出来るか、リベンジとタイトルが懸かった正念場の一戦となる。

 ヘビー級では中尾“KISS”芳広(TEAM TACKLER)VS戦闘竜(ファイティングドラゴン)というカードが組まれた。中尾が「いい試合にはならないと思います。あっという間に終わる試合になるでしょう」と言えば、戦闘竜は「どういう気持ちで言っているのでしょうか。(発言を聞いて)ムフフと笑ってしまいました。KOされることはない。ファンが見たいのはKOしかない」と両者は舌戦を展開。

 それぞれの勝利に懸ける想いもある。中尾は以前から対戦をアピールしている藤田和之との試合を実現させるためで、「藤田選手と自分は格闘技のセンスが違う。 以前から(藤田に対して)非常にムカついていて、コメントでは『ヘビー級で戦っていけるのはオレしかいない』と言っている。さっさと自分と対戦して後退しろ。自分とやりたくないなら、(格闘家を)辞めてもらいたいと思う」と激しく挑発。この試合に勝って、再度藤田戦をアピールするつもりだ。

 戦闘竜は「会場は両国国技館なので、オーラもあるし自分のパワーになります。間違いなく勝つ。負けるわけにはいきません。必ずいい試合をしてみんなが喜ぶ試合をします。相撲の本当の強さを見せたい」と、大相撲の聖地で相撲の強さをアピールしたいと語っている。

 両者ともヘビー級にふさわしいパワーを持っており、一発で相手を沈める破壊力がある。相撲VSレスリングという図式になるこの一戦、相手に土をつけるのはどっちだ!?


■強豪外国人に挑む日本勢、強いニッポン復活なるか?

 他にはレオ・サントス(ブラジル)VS國奥麒樹真(フリー)、マルロン・サンドロ(ノヴァ・ウニオン)VS鹿又智成(パラエストラ八王子)、星野勇二(和術慧舟會GODS)VSニック・デニス(Ronin MMA)の日本人VS外国人が3試合。この中でも最も注目されるのはサンドロVS鹿又で、次期フェザー級王座への挑戦者決定戦的な意味合いがあるのだ。サンドロは2009年8月2日のフェザー級GP準決勝で小見川道大に敗れたが、2-1のスプリットデシジョンと接戦だった。しかも、これが初黒星でそれまで14連勝。復帰戦となった11月7日の戦極では、星野勇二を1R僅か2分33秒でKOに仕留めている。パンクラスのフェザー級チャンピオンでもあり、いま最もベルトに近い位置にいると言っても過言ではない。

 そのベルトを持つのが鹿又の同門で、大みそか『Dynamite!!』で山本“KID”徳郁を破った金原正徳だ。金原は「大舞台で同門対決というのは今までなかった。ぜひやりたい」と、道場の先輩である鹿又との同門対決でのタイトルマッチを熱望している。

 新たなるスタートを切るSRCの両国国技館大会。波乱を起こしてニュースターの座に躍り出るのは誰か? 日本勢の活躍に期待したいところだ。
若いくせに、こいつの人生は凄い!(後編)
〜折原昌夫デビュー20周年記念興行
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メビウス 第八章 折原昌夫20周年記念興行
2/22(月) 新宿FACE


折原昌夫インタビュー後編はオヤジと慕う天龍源一郎に対する熱い心情と興行のみどころを語ってもらおう。


顔じゃねえ!

★DEP6079.jpg折原 天龍さんの付け人をやらせてもらうようになったんですが、僕は米のとぎかたもしらないくらいの世間知らずでした。天龍さんにはよくゴツッと殴られました。付け人はかばん持ち。ですから天龍さんと一緒にタクシーに乗るんですが、いちいち「どこに行かれるんですか?」と聞いてしまうんですね。僕としては、着いたらああしてこうしてとイメージを描いておきたいので事前に知りたい。しかし、そういう質問が天龍さんにしてみればナンセンスなんです。聞いた瞬間にゴツッと殴られる。「お前は黙ってついてこればいいんだ」と。顔じゃねえ、ってことです。上の人に対して質問をするという立場ではないってことなんです。
―なるほど“顔じゃねえ”ですか。天龍さんの口癖でもありますね。ところで天龍さんには胸を借りる稽古はした?
折原 一度もなかったです。僕は早く会場について練習をしてるんですけど、そういうのも見てくれたことって、あるのかなと思うくらい。言葉でも教わったことはなかったですね。ただ、僕は天龍さんの試合をセコンドについて食らいついて見ていました。そうして「こうするんだ、ああするんだ」と一人で考えていました。天龍さんの放出しているパワーというのが明らかに他のレスラーと違うなと思いました。これまでタイガーマスクしか好きじゃなかった折原昌夫は、それからというものクルクルパーマが大好きになりました(笑)。とにかく、かっこいいんです。派手なことはしないんですけどね。
―天龍さんのプロレスを見て盗む。まるで職人のようですね。殴られて恨んだことなどはありましたか?
折原 そんな気持ちは一度もなかったです。天龍源一郎が黒といえば黒。白といえば白なんです。けど、恨むようなことなんて一度もなかった。というのは全面的な信頼感を持っていましたからね。当時の全日本プロレスが「天龍さんに合わせて動いている」ということが僕にもわかったくらいですから。全日本(の顔)はジャイアント馬場と天龍源一郎だと僕は思っていましたから。とにかく、天龍さんの付け人をやって、急に生活が楽になったなというのは感じていました。金に関しても先輩方の接し方に対しても。僕は天龍源一郎という鎧をまとって守られているような気分でしたね。

佐山サトルに助けられて

―折原選手は数年前に失踪事件を起こしましたね。
折原 原因はわからないんですが精神的にプロレスが出来なくなってしまった。そんな状況があった時に、佐山さんが僕を誘ってくれたんです。なんで僕に電話をくれたのか、いまだにわからないんですが、佐山さんは僕がプロレスラーとして駄目になったのを記事で見て知っていたようで「リングを去るのは早い。もう一回戻ってこい」と連絡をくれたんです。「恐怖を感じるようになったから」と言ったら「じゃあ、うちで練習をしなさい」と。だからとことんまでリアルジャパンで練習をしました。昼まで新宿二丁目で酒を飲んでいても、絶対に道場行きました。実を言うと酒も飲めないほどだったんですけどリアルジャパンで練習をやりはじめてから酒も復活したんですよ。
―誘ってくれた佐山さんの期待に応えるためにも恐怖を克服しなきゃいけなかった?
折原 いえ、そうではなかった。練習していても、なぜ自分がここで練習をしているのかさえわからなかった。ただ、またプロレスの世界に戻れるかもしれないという希望があったので、とにかくやるしかないと思っていただけなんです。
―どんな練習をしたんですか?
折原 佐山サトルという人は「強いものがプロレスラーになるんだ」という思想の練習ですから、本当に強くなるためのガチガチの練習が始まりました。僕の中では新しく、また厳しかったですね。これまでのプロレスの練習に比べて、痛みは何倍もありました。でも、そういう練習の中でプロレスラー折原昌夫が復活した。

小利口なヤツから夢は生まれない

★DEP5824.jpg―これまで話を聞いてきますと、折原選手の20年は実に濃いですね。
折原 そう言われれば濃いですねえ。激しすぎますね(笑)。プロレスは夢を売る商売というけど、馬鹿なプロレスラーじゃないと夢は売れないような気がしますね。
―そうなんですよ。小利口じゃダメなんですよね。
折原 天龍源一郎も佐山サトルも、いい意味で馬鹿だから夢が売れるんですよ。僕、馬場さんにも笑いながら「馬鹿だなあ」と言われましたよ。
―「馬鹿だなあ」というのはレスラーにとって勲章のような言葉なんですよね。その馬鹿な折原昌夫が20周年記念で天龍さんとのタッグ対決をする。もちろん、天龍さんに対する励ましなんだろうけど、私はそれ以上の何かを感じるんですね。天龍さんが「ハッスル」に出ていた。これに対して折原選手はあまりいい感情を持っていなかったでしょ。
折原 それについては言わなきゃいけない。天龍さんは、そこから逃れることは出来ないでしょうね。逆にそれについて聞かれないとあの人の性格では嫌だと思う。
―男・天龍源一郎だから、そこから逃げたくはないんですよ。
折原 僕は天龍源一郎のレボリューションの一員でした。革命をやろうとしていたんですよ。天龍さんがハッスルに出た時、「ああ、いままでやってきたレボリューションの革命って何だったんだ」と思いました。僕の頭には龍が彫ってあるんですよ。いままで誰にも言っていませんでしたけど、これは天龍の龍ですから。僕は天龍のオヤジが何らかの事情があったんだと思いますがハッスルでやった。僕は「昔のかっこよかった天龍源一郎はどこにいってしまったんだ!」と喪失感がありました。ハッスルのリングで天龍さんが女に踏みつけられていたんですよ。「何をやってるんだ!」と雑誌を見て怒ったこともあった。
―そんなこともありましたね。
折原 ただ、いまの天龍源一郎はそれを深く悔やんでいます。くれぐれも誤解されると困るけどハッスルのことを悔しく思っているんじゃない。天龍さんはあの時使った時間を悔やんでいると思うんです。

自分が天龍源一郎を動かす!

★画094.jpg―いま、天龍さんに対して思うことは?
折原 まだまだお客さんの心を熱くさせることが出来ると思う。天龍源一郎がこれからやることを見て欲しい。そのきっかけをこの興行で出してもらいたい。だから20周年記念興行をやるとなった時、僕から天龍さんに出てくださいと頼みました。僕の思い出の大会ですから、絶対に出てもらわなければいけないと思いましたね。僕の20年間を20分くらいの試合の中ですべて出るとは思いませんけど、思い出の強い人間とやりたくて、僕の中では天龍源一郎、佐山サトルの2人は外せなかったです。ただ、佐山さんは今回、猪木さんの興行に参戦することになっていましたので、今回のカードになったわけです。
―天龍源一郎、平井伸和vs川田利明、折原昌夫ですね。折原選手、どうして天龍さんと組まなかったんですか?
折原 天龍源一郎にガンとぶつかっていきたいという気持ちが強い。天龍さんを動かそうという気持ちでしょうね。ガーッと動く元気のいい天龍源一郎を見て欲しい。
―なるほど、折原選手がぶつかっていって天龍さんの持っているものをフルに出させてやりたいと?
折原 出してもらいたいですね。ともすると忘れてしまっている動きとか、タイミングとか…。僕が全日本プロレスで天龍さんの付け人をやっていた時、セコンドにいて、震えるくらいの試合を見せつけられた。あっという間に試合が終わってしまっているくらいに興奮した毎日でしたからね。そういう天龍源一郎を見せつけたいです。それには僕がガンガンぶつかっていくしかない。

親孝行でぶつかっていく

―折原選手がぶつかればぶつかるほど面白い試合になるわけですね。オヤジをどうしても復活させたいという子供の愛情だなあ。特に手のかかった息子だったですからね。その息子が親孝行をするという…。いいですねえ。ところでタッグパートナーの川田選手に対してはどんな気持ち?
折原 川田さんは全日本時代の先輩なんですけど、僕が体が大きくなれなかった時に、ウエイトのやり方とか必要なことを教えてくれました。同じリボルーションだし。川田さんにとっても天龍さんは当たりたい相手だと思いますよ。
―平井選手が天龍さんのパートナーですが。
折原 彼はWARの時の僕の後輩なんですけど、彼のお父さんはミツ平井さん。天龍さんの先輩ですし、レスリングにしてもお父さんに似ていてオーソドックス。その意味で天龍さんのパートナーになってもらいました。
―レフェリーも和田京平。いいですねえ。この興行は後楽園ホールのほうが良かったんじゃないですか?
折原 いろんな方にそういわれます。でも、僕はたかだかデビュー20年。後楽園はまだまだ“顔じゃない”ですよ(笑)。
―“顔じゃない”ですか。天龍さんの口癖ですね(笑)。
折原 とにかく、今回はメビウスを旗揚げした時に世話になった選手とかもいっぱい参加する。IWAジャパンで活躍した竹迫望美もこの興行で引退します。でも、何と言ってもこの興行の大きな使命は天龍源一郎を復活させることですね。
―自分の20周年は「天龍さんのおかげ」という気持ちがよほど強いんですね。天龍さんの復活は折原選手のイケイケ次第。楽しみにしています。
(取材・文:安田拡了)

メビウス 第八章 折原昌夫20周年記念興行
2/22(月) 新宿FACE

【対戦決定カード】
《メインイベント 折原昌夫デビュー20周年記念試合》
天龍源一郎&平井伸和 vs 川田利明&折原昌夫
※レフェリー 和田京平
《セミファイナル エル・メホールデ・マスカラード選手権試合》
(三代目チャンピオン)エル・サムライ vs (挑戦者・初代王者)ザ・グレート・サスケ
《第四試合 CHOCOBALLFAMILYプレゼンツ 竹迫望美引退試合》
竹迫望美 vs 亜利弥
《第三試合》
(エイペックス・オブ・トライアングルチーム)D・東郷&ブオ・モチェロ vs (トウキョウスケベボーイ)金村キンタロー&B・B非道
《第二試合》
(J・Rメビウスギャラ争奪バトルロイヤル)
月光/ヘラクレス/ラテテデモー/ドクロマンズ1号・2号・3号
※レフェリー 姉崎信康
《第一試合》
(東京愚連隊)NOSAWA論外&華名 vs 藤田ミノル&真琴


若いくせに、こいつの人生は凄い!
〜折原昌夫デビュー20周年記念興行
ポスター.jpg
メビウス 第八章 折原昌夫20周年記念興行
2/22(月) 新宿FACE

トンパチで知られるプロレスラー折原昌夫の「メビウス第八章・折原昌夫デビュー20周年記念興行」が2月22日(日)、都内「新宿FACE」で行なわれる。折原はメインで「男の人生」のすべてを教えてもらったという男・天龍源一郎とタッグ対決(天龍源一郎、平井伸和vs川田利明、折原昌夫)する。折原は、オヤジと慕う天龍がハッスルのリングに出ていたことに「あれはオヤジじゃない!」と反発し、フラストレーションもたまっていた。どうしてもいまのお客さんに天龍の本来の凄みを味わってもらいたいという強烈な欲求。それがこの20周年記念興行のメインカードとなったらしい。このインタビューは前編後編となる。まず前編は折原が天龍と出会う前の痛快人生を知ってもらいたい。


凄い道のり、凄い師匠

★画像090.jpg―20年の月日。どんな気持ち?
折原 あっという間でした。でも、あれもあった、これもあったと思うと短かったとは思えなくなりますね。
―いろんなことがあったということですね。確かに順風満帆なレスラーじゃなかった。いいこともあった。辛いこともありました。
折原 思い出すことが多過ぎますね。初代タイガーマスク(佐山サトル)に憧れてこの世界に入ったんですが、若い時というのは頭で思っていることが素直に体で表現できない。その自分の力不足に腹が立って、周りの人に迷惑をかけた。周りで働いている人のことを微塵も感じなかった。自分勝手なヤツでした。
―そういう自分を叱ってくれた人がいました。
折原 オヤジと言っている人、天龍源一郎さんですね。とにかく、天龍さんが右腕にはめているごっつい指輪が、僕の敵でした(笑)。その指輪のところでゴツッ!と頭を殴られる。口の利き方、態度も悪い。それに僕は感情がすぐに顔に出てしまう。ゴツッ!とやられながら我慢をすること。特に男として我慢しなければならないことを教わったなと思いますね。プロレス以外のところを教わりました。
―プロレス以外ですか?
折原 プロレスはジャイアント馬場さんから教わったと思っていますから。そのほかの人生を教わったのが天龍源一郎さん。そして、佐山サトルさんにも多くを教わりました。
―すごい師匠ばっかりじゃないですか。折原選手は暴れん坊でどうしようもないといわれていたが、何やかやと言って、もの凄く運が強い。この3人が師匠なんだから。これは凄いことです。天龍さんから学ぶこととは“男としてどうあらなきゃいけないのか”というところだと思いますが。
折原 そうです。当時はわからなかったですけど、いまでは本当に感謝しています。たとえばタクシーの乗り方。先輩と歩く時の自分の立ち位置。人に会う時の話し方など、男として生きていくためのしつけのすべてです。だからオヤジと言っているんです。
―ほう。男としての生き方を教わってきたんですね。それがいま身についてきている。そういえば、普段は非常に折り目正しい。しかし、何かここぞという時には怖い(笑)。

高校に住み込みレスリング一色

折原 僕はレスリング馬鹿だったので高校時代は学校に“住み込み”してレスリングばかりやっていました。とにかく学校内から出た事がなかったんです。約3年半くらい。だから、とにかく社会的な常識なんてまったくわからなかったんです。
―ちょっと待った! 学校で暮らしていた?しかも3年半というのはどういうこと?3年じゃないのか?
折原 中学の時、柔道が強かったんです。そして喧嘩ばかりやっていて、ある日校長室に呼び出されたんです。そしたら関東学園大学付属高校(群馬県館林市)のレスリング部の米山監督がいて「明日からうちの高校にきなさい」と言われたんですね。
―え、明日から来なさいって…中学は?
折原 ですから中3の中頃あたりから関東学園に行っていました(笑)。中学は途中から行かなかった。
―ありえない。凄い人生だ!
折原 入学試験も受けていない。一応、作文は書きましたけど。米山監督(当時)がレスリング部を強くしたかったんで、いろんな学校から、血の気の多い野郎たちをスカウトしていたんです。だから、僕みたいな暴れん坊ばかりいっぱいいましたよ。半年くらい経って高校の入学式になったんですけど、その時には3人しか残っていなかったです。厳しいから逃げ出しちゃったんです。朝4時くらいに起きて、10`走る。群馬ですから冬なんか雪も降っています。すると生徒が登校してくる前に学校内に雪かきです。そのあと練習でした。1時限〜6時限までありますけど、まったく授業に出なくても良かった。練習漬けでした。僕らの役目というのは、高校を無事卒業することじゃない。高校の名前を世の中に出すためにあったんですよ。
―徹底していますねえ。凄いなあ。そんな学校、あったんだ。こんな規則だらけの世の中で、そんなことをした監督は断然偉い。
折原 僕は中学の時に初代のタイガーマスクに衝撃を受けてプロレスラーになりたい、と公言していました。だから、米山監督は「うちで3年間頑張ったら、卒業したらプロレスラーになれるように話をつなげてやる」と言われていたんですよ。だから厳しかったけどやり通せた。

馬場さんに直訴

★DEP6075.jpg―そういう監督にめぐりあって、そうして頑張った結果、全日本に入団できた。そして馬場さん、天龍さん、佐山さんともめぐり合う。なんか人生的に凄く恵まれていますよ。めぐり合っても単に通り過ぎていくだけの人もいる。しかし、折原選手はめぐり合った人のところで常に自分のエネルギーを注ぎ込んでいる。だからいま身になっているんですね。
折原 厳しかったけど、そう考えればラッキーですね。
―勉強なんて何にもやってないんですから、それだけでもラッキーですよ(笑)。
折原 勉強、ほんとにやってない。携帯のメールは漢字の変換がある。メール打っていて、漢字に変換されていても、その漢字が正しいかどうかもわからないんですよ。
―わははは。
折原 ホントですよ。だから、よく友達とかに絵文字をよく使うんですよ。絵文字なら漢字がわからなくても気持ちが表現できるから。「え、折原が絵文字を使っている!」ってみんなびっくりしてますけど、単に漢字知らないだけなんですよ(笑)。佐山さんにメールを出す時も絵文字を使いますから(笑)。
―愉快だなあ。脱線しそうだから「レスラー人生」のほうに話を戻しましょう。全日本に入門して、馬場さんの付け人もやっていましたね。馬場さんには叱られなかったですか?
折原 馬場さんに叱られた思い出はひとつもないですね。優しい人でしたね。僕にとって馬場さんは神様でした。全日本プロレスに入る前、僕はサンヨー電器に入っていたんですよ。そこで社会人でレスリングをやっていて優勝とかもしたんですけど、その実績を引っさげて全日本プロレスの入門テストを受けたんですね。そしたら、最後まで僕が残ったんです。だけど1ヶ月くらいしても全日本から連絡がないんで、後楽園ホール大会に行った。馬場さんが売店に座っていて、ちょうど小橋さんが跪いて馬場さんのシューズのヒモを結んでいたんです。僕は真っ直ぐに馬場さんのところに行って「いつになったら合格の返事がくるんですか。僕、受かったんですけど」と訴えた。馬場さんはびっくりしまして「君は誰だ?」と言う。
―そりゃびっくりしただろうなあ。
折原 それでこれまでのことを説明すると「じゃあ、今日から練習生になりなさい」と即答していただいた。そして小橋さんに「それを脱いで、こいつにやれ」と小橋さんの大きなジャージをもらいまして、大きいんで腕を三重くらいに巻いて練習生になったんです。
―傑作だなあ。

男・天龍の人情

折原 でも、そういう入団の仕方だったから、先輩たちからの“かわいがり”というのもあったんですね。悔しくてね。でもグッとこらえていた。ある日、練習終わってちゃんこを作っている時に天龍さんが来た。いつも午後練習に来る時に天龍さんは僕の顔を見ていたみたいなんですね。当時、僕は悔しくて泣いていたみたいなんですよ。それで「毎日泣いてるけどどうしたんだ? 明日から俺の付け人をしろ」と言ってくれた。
―ほう。男・天龍だなあ。しかし、凄い展開になったもんですねえ。
折原 でも僕は天龍さんがどういうレスラーなのか、その時、ほとんど知らなかったんですよ。クルクルパーマのおっさんという感じでね。だいたいジャイアント馬場さんの本名も「ジャイアント馬場」だと思ってたくらいでしたから。
―馬場正平と知らなかったんですか(笑)。
折原 知らなかったんです。それくらいだからジャンボ鶴田さん、天龍さんのことなど知るよしもない。僕の原点はタイガーマスクなんです。だから三沢(光晴)さんだけは知っていました。「え、ここにもタイガーマスクがいる。あのデカいタイガーマスクは誰なんだ?」って。だから天龍さんはまったく知らなかった(笑)
―そうなんだ(笑)。
折原 でも、天龍さんに言われて次の日から付け人をやるようになったら、そこから僕の人生が一瞬にして変わってしまった。全日本の人たちの僕に対する言葉使いががらりと変わってしまったんです。(後編に続く)
(取材・文:安田拡了)

メビウス 第八章 折原昌夫20周年記念興行
2/22(月) 新宿FACE
【対戦決定カード】
《メインイベント 折原昌夫デビュー20周年記念試合》
天龍源一郎&平井伸和 vs 川田利明&折原昌夫
※レフェリー 和田京平
《セミファイナル エル・メホールデ・マスカラード選手権試合》
(三代目チャンピオン)エル・サムライ vs (挑戦者・初代王者)ザ・グレート・サスケ
《第四試合 CHOCOBALLFAMILYプレゼンツ 竹迫望美引退試合》
竹迫望美 vs 亜利弥
《第三試合》
(エイペックス・オブ・トライアングルチーム)D・東郷&ブオ・モチェロ vs (トウキョウスケベボーイ)金村キンタロー&B・B非道
《第二試合》
(J・Rメビウスギャラ争奪バトルロイヤル)
月光/ヘラクレス/ラテテデモー/ドクロマンズ1号・2号・3号
※レフェリー 姉崎信康
《第一試合》
(東京愚連隊)NOSAWA論外&華名 vs 藤田ミノル&真琴



龍虎、シングルで相打つ! 初代タイガーvs天龍が電撃決定/折原とシャークが遺恨清算マッチ

★P1290003.jpg

リアルジャパンプロレス『OVERHEAT』
■日時 3月18日(木)開場17:30開始18:30
■会場 東京・後楽園ホール
■決定対戦カード
▼メインイベント シングルマッチ60分1本勝負
初代タイガーマスク
vs
天龍源一郎
▼シングルマッチ30分1本勝負
折原昌夫
vs
タイガー・シャーク


リアルジャパンプロレスが5日、掣圏真陰流総本部『興義館』にて、3月18日に開催される後楽園ホール大会『OVERHEAT』の記者会見を開催。メインイベントの初代タイガーマスクvs天龍源一郎のシングルマッチを発表した。

龍虎の初遭遇は2008年3月13日に遡る。『RJPWvsWAR頂上決戦!』と銘打たれ、初代タイガーは仮面シューター・スーパーライダーを率い、天龍源一郎&折原昌夫をリアルジャパンのリングで迎撃。試合は、初代タイガーが天龍の水平チョップに苦しむも、キレのあるソバットを叩き込み、ツームストン・パイルドライバーで突き刺すなど、一進一退の攻防に。しかし、プランチャの自爆で右足股関節を負傷してしまった初代タイガーが、天龍の首固めで敗退する結果となった。
試合を振り返った初代タイガーは「間合いといい、観客との駆け引きといい、リングに対するプライドといい、すべてにおいてスゴいレスラー。戦ってて嬉しくなってしまったくらい」と天龍を大絶賛するも、「あのタッグマッチでは、かなり痛い目に遭った。思い出すと、今でも身が引き締まる思い」と、いつになく及び腰。特に何発も浴びた水平チョップには閉口した様子で、「正直言って、あのチョップだけは“禁止技にしようかな”と思うくらい喰らいたくない。普通だったら胸が赤くなるのに、黄色くなったから。チョップでギブアップしようと思ったのは初めて」と苦い思い出を述懐した。

にもかかわず、天龍戦というイバラの道を再び決意した初代タイガー。もちろんレスラーとしてのプライドもあるだろう。だが、その真意は、リアルジャパンが掲げる理念「プロレス界の復興」にあった。
初代タイガーと天龍の一騎討ちは、プロレス界に残された数少ない夢のカードのひとつ。プロレス黄金時代を彩ったスーパースターが相見えれば、世間の注目度も高いに違いない。「プロレス界の追い風になるような試合ができるよう頑張りたい。今のファンだけでなく、プロレスを離れてしまったファンにも夢を与えられれば」と、大義のための戦いであることを強調し、「相当厳しい試合になるでしょう。しかし戦うと決めたからには、コチラにもそれなりの覚悟がある。ストロングスタイルという本道を貫いて天龍さんとブツかりたい」と、大一番への恐れも迷いもない。

★P1290014.jpgそして、リアルジャパンの大会が近づくたびに浮上するのが、初代タイガーの“体重問題”。昨年12月からの執筆活動の際に甘味系を余分に摂りすぎたせいか、現在の体重は108キロにまで達してしまったという。前回の天龍戦では、「当たり負けしないように」と増量作戦を選択し、結果として軽快な動きが封じられ敗退。タイガームーブを殺さず、かつ天龍のハードヒットにも耐えることができる適正体重95キロを目標に設定した。

「チョップvsソバットの戦いになるかもしれない。捕まらないように動き回って、より高く鋭いソバットを何発も打てるようにしないと」と、戦いの青写真を語った初代タイガーは「中途半端なトレーニングでは済まない。今は本を書き終えたので練習に邁進できる」と意気揚々。全盛期と同じ訓練と、藤原敏男氏の元でのキックボクシング特訓を自らに課し、「あの頃とまったく同じ練習をするつもり。それを、あと1ヶ月ずっと続けられるかどうかが、今回の勝敗のカギ」と推測した。

天龍は2月2日、60歳の誕生日を迎えたばかりだが、「年齢に油断して2年前はやられたから、そこはもう考えない。ソバットに力を注ぐのみ」と、還暦レスラーへの労りなど皆無。老いてますます盛んな昇り龍に、黄色い悪魔と化した猛虎が復讐の牙を剥く。

また、メインイベントに併せて、折原昌夫vsタイガー・シャークも発表した。昨年12月大会で、シャークが折原へ裏切りのハイキックをブチ込み、リアル・ダークの結束に亀裂が。リーダー折原のアピールにより遺恨清算マッチが決定した。

今のところシャークの凶行の理由は不明だが、「心に何が起こったのかは察するところではある」と、初代タイガーはすべてお見通しといった模様。シャークの意志も確認しつつ、「やるならとことんやれ」と決断したという。一方では、プロレスの試合として成立しないことも危惧。リアルジャパンは、あくまでプロレスが本質であり、ストロングスタイルを信条とする団体。無法ファイトを封じるため特別レフェリーを用意することも示唆し、「試合は決行するが、どうなるかわからないので予断を許さない。ヘンなことをしたら試合をすぐ止めるので、ご了承願いたい」と不測の事態が起こり得る可能性を匂わせた。

★P1290023.jpgさらに会見では、佐山サトル著『佐山原理 新生武士道 真陰』の見本誌を公開。これまでの武士道研究の成果をすべて詰め込んだという入魂作だけに、「どうすれば人間は強くなれるのか、どうすれば人間が変な方向に走らないのか。日本の基本的な姿勢も正していこうという本。精神基底とはなにかという部分を徹底的に書いた」と、初代タイガーの声にも力が籠もる。

「困ったことに、本より注目されてしまうんじゃないか」と、初代タイガーが懸念するのが、付録のDVD。「この映像を観ているだけで催眠状態、つまり変性意識状態になり、戦いに直面して窮地に追い込まれる気持ちや、パニックになる気持ちを自己催眠においてコントロールし、何物にも向かっていけるような態勢になる」とのこと。「売れる売れないはどっちでもいい。掣圏真陰流の基本的姿勢を世間の人たちにわかってもらいたい。今までノホホンと暮らしてきた人たちに、衝撃を与える内容です」と、日本再生の願いと自著への自信を伺わせた。

2月21日に八芳園にて開かれる『初代タイガーマスク デビュー30周年記念パーティー』は、出版披露も兼ねるとのこと。初代タイガーによる15〜20分の講演も行われるという。憂国の士ならずとも注目の“サムライ虎の巻”は、2月中旬に全国書店にて発売される。

■タイトル:『佐山原理 新生武士道 真陰』
〜初代タイガーマスク・佐山サトルが、君に不動心を植えつける〜

■著者:佐山サトル(掣圏真陰流本部 興義館 総監)/著、フル・コム/編
■判型:A5判/200ページ
■特記:DVD付き
■価格:税込価格 2,940円
■出版社:東邦出版株式会社
■発売予定日:2010年02月中旬 全国書店にて発売予定

■『初代タイガーマスク デビュー30周年記念パーティー』
■開催日時:2010年02月21日(日)
受付開始/18時00分 開場/18時30分 開始/19時00分 
■会場:八芳園 HAPPO-EN  東京都港区白金台1-1-1 TEL 03-3443-3111
■主催:初代タイガーマスク デビュー30周年記念事務局
リアルジャパンプロレス、掣圏真陰流本部 興義館
■参加費:18,000円
■お問合せ :リアルジャパンプロレス 03(3812)1202
■司会 :田中秀和(ケロ)氏
■ゲスト多数来場!

リアルジャパンプロレス『OVERHEAT』
■日時 3月18日(木)開場17:30開始18:30
■会場 東京・後楽園ホール
■決定対戦カード
▼メインイベント シングルマッチ60分1本勝負
初代タイガーマスク
vs
天龍源一郎
▼シングルマッチ30分1本勝負
折原昌夫
vs
タイガー・シャーク

■参戦予定選手 アレクサンダー大塚(第3代レジェンドチャンピオン)、ウルティモ・ドラゴン、ザ・グレート・サスケ、スーパー・タイガー、長井満也、石川雄規、グラン浜田、関本大介、ブラック・シャドー、スーパー・ライダー、ケンドーナカザキ、間下隼人、斎藤彰文
※出場する選手はケガなどの理由により変更となる場合があり。
■チケット VIP席12,000円、RS席8000円、A席6000円、B席5000円




初代タイガー、デビュー30周年に入魂執筆の武士道本を出版!!
天龍との一騎打ちにも意欲!!

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 1月29日(金)、都内・文京区にある掣圏真陰流本部の興義館にて、初代タイガーマスク・佐山サトルが記者会見を実施。来月の中旬に発売となる著書『佐山原理 新生武士道 真陰』の出版及び、タイガーマスクデビュー30周年記念パーティーの開催、そして3・18リアルジャパンプロレス後楽園大会についての発表を行った。


■「体が動く限り、プロレス復興のために力を出し切ります!」

 1981年4月23日、ダイナマイト・キッドを相手に蔵前国技館で鮮烈なデビューを飾った初代タイガーマスクも、今年でデビュー30周年を迎える。2月21日(日)には、師匠であるIGF代表のアントニオ猪木が発起人となって、『初代タイガーマスク デビュー30周年記念パーティー』が開催されることも決定した。しかし、初代タイガーは、このようなおめでたい節目の年を迎えても、「ここ何年かは、体が動く限り、プロレス復興のために力を出し切ります!」と緩んだ気持ちは毛頭ない。それどころか、プロレス復興のために、いままで以上に力を注いでいく決心を固めている。


■「自衛隊や警察など、日本の国体を守る人のために使ってもらいたい」

★★P1100849.jpg そんな初代タイガーのもう一つの顔、それは武道家である。一時期、プロレスを離れ、理想の格闘技を追い求めて、総合格闘技の修斗を創始した初代タイガー。しかし、15年前にはその修斗からも離れ、武道としての格闘技を独自に追求してきた。

 その集大成として、2月中旬に東邦出版より『佐山原理 新生武士道 真陰初代タイガーマスク・佐山サトルが、君に不動心を植えつける』(著者・佐山サトル、編集フル・コム/税込み価格2,940円)というタイトルの本を出版する。DVD付きの本書は、初代タイガーがこれまで追い求めてきた武道の理論や思想の研究の成果をまとめた一冊。DVDには、掣圏真陰流の実技なども収録。「佐山サトル」という人間の全てが詰め込まれたと言っても過言ではない一冊だ。

 本書の第1章では歴史について書かれているが、その部分を呼んだだけで担当編集者が号泣したという。また、版元の東邦出版の社長もその内容に大いに感激し、今回の豪華版での発売となったというのだ。それだけに初代タイガーも「歴史的な出版物です」と自画自賛。「世界中の軍隊からも注目されています」と、内容には大いに自信を持っている。
 精神術について書かれた第3章と4章では、江戸時代に鍋島藩士・山本常朝によって武士道の心得について書かれた『葉隠』の歴史的背景を現代に置き換えた場合の研究を紹介。また、剣豪・宮本武蔵の兵法書である『五輪書』の科学的分析も試みた野心作だ。

 また、新武道である真陰流の競技体系も紹介。真陰流は相撲に似た競技で、土俵と同じようなリングで闘う。市街地での実戦を想定しているために、グラウンドで押さえ込まれた場合は負け。コスチュームも独特で、グローブを着用するものの、下には袴を穿く。重視するのはスタンド状態でのバランス。市街地での戦闘に置いて重要な足腰の強さに念頭を置いたために、このような競技となった。

 そして、何よりも重視するのが礼儀作法だ。選手は刀を差して、舞台に上がり、金打(きんちょう)を行う。金打とは、江戸時代にお互いが約束を違えぬために行った誓いの作法。武士の場合は刀の鍔と鞘を合わせて、音を鳴らす。「いま相撲が問題になっていますが、朝青龍のような者が一切いなくなるような武道を目指します」と、礼儀作法には徹底的に拘っていく。

 「自衛隊や警察など、日本の国体を守る人のために使ってもらいたい」と述べた初代タイガー。既に自衛隊などからも講演のオファーがきているそうで、自身の思想を日本という国のために活用してもらいたいという希望があるようだ。
 なお、『佐山原理』の概要については以下の通り。

【タイトル】 『佐山原理 新生武士道 真陰初代タイガーマスク・佐山サトルが、君に不動心を植えつける』
【著者】 著・佐山サトル(掣圏真陰流本部興義館総監)/編集・フル・コム
【判型】 A5判/200ページ
【特記】 DVD付き
【価格】 税込価格:2,940円
【出版社】 東邦出版
【発売予定日】 2010年2月中旬 全国書店にて発売予定


■「天龍さんも気を付けたほうがいい」

★★P1100840.jpg このように昨年末から本書執筆のために忙しい日々を送ってきた初代タイガーだが、プロレス復興にも燃えている。「プロレスのスタイルを昭和に戻します。いや、昭和以上に戻します。技術をしっかりとしたものとし、誰にでも誇れるような試合を見せていくこと。それには選手の技量が必要となります。プロレスとはこんなに面白いんだよというのをOBとして残していきたい」と、こちらに関しても意気軒昂だ。

 しかし、本の執筆に費やした日々が、またしても初代タイガーを太らせてしまった。「ほとんど徹夜でしたからね。本を書いている間、斎藤(彰文)が各コンビニを回って、必ずシュークリームを買ってくるんですよ。それで太ってしまいました」と体重増加の理由を告白。だが、リアルジャパンプロレスの今年1発目の興行となる3・18『OVERHEAT』後楽園大会で、無様な姿を晒すわけにはいかない。「一段落しましたから、私は太りません」とキッパリと断言した初代タイガーは、「これから練習に入りますから、ファンの方はシュークリームや赤福などを私に渡さないでください」と、大好物の甘い物断ちすることを宣言した。

 一方で気になる対戦相手だが、天龍源一郎との対戦を希望。2008年の3・13『激突!』後楽園大会で、タッグマッチながら初めて遭遇した両雄だが、その後は接点なし。しかし、天龍が東京スポーツの紙面を通じて、一騎打ちを呼びかけてきたことで再戦の気運が高まってきた。

「ボクもやるなら一騎打ち。勝ち負けは関係ないと言ったら語弊がありますけど、昭和以上のプロレス復興に向けて、試合をやりたいですね。モチベーションは凄く上がっています」と燃える初代タイガー。天龍は自身が4月に予定している自主興行での一騎打ちを呼びかけているが、「どちらでもいいです。注目されるなら、やる意義のある試合だと思っています」とリアルジャパンプロレスでの一騎打ちには拘りはない。「タッグでやりましたけど、あの攻撃は凄いですね」と高く評価する天龍との再戦自体に意義を見いだしているようだ。

 現在は108kgという体重も3・18後楽園大会までには95kgまで落とすことを宣言。「計量してもいいです」と自信満々だが、それだけ体調が戻ってきたという証拠だろう。「いままでの体調とは違います。天龍さんも気を付けたほうがいい。自分で言うのもなんですけど、ボクは鋭いし、それに加えてスタミナも戻ったらどうなるかわかりませんよ」と、挑発気味のアピールにも説得力が感じられる。

 果たして昭和という時代を彩ってきた両雄の再遭遇は実現するのか? そして、夢の一騎打ちは実現するのか? 今後の動きには要注目だろう。


■「折原とシャークの一騎打ち? シビアな問題ですから……」

 また、リアルダーク内部で起こった折原昌夫とタイガー・シャークの確執についても言及。両者は昨年の12・10『REVIVAL』後楽園大会でブラック・シャドーを含めたトリオを結成したが、試合後にシャークが突然折原を殴りつけるという裏切り行為を働いていた。当然、やられた折原は復讐を目論んでいるが、一方のシャークに関しては団体を辞めたという説まで流れるなど、その確執の背景にはきな臭い雰囲気が漂っている。

 この折原とシャークに関して初代タイガーは、「シビアな問題ですね。スタイルの問題がありまして、シャークからは試合前に『納得できない』と言われていたんですね。ぶっちゃけ、『やっちゃっていいですか? 仕掛けてもいいですか?』という話もありました。ボクは『それは待て!』と言ったんですけど、最後にああいう行動を起こしてしまって」と説明。レスラー同士の確執であるならば、当然リング上で一騎打ちによる清算も考えられる。しかし、初代タイガーは、「あまり危険な試合になると……。シャークの実力は中途半端なモノじゃないですから、ちょっと待ってください。やらせるなら、やらせますけど、シビアな問題ですから……」とあまり乗り気ではない様子。「折原は折原で凄く一生懸命なんですよ」と折原のファイトスタイルには理解を示す初代タイガーだが、「ただ、思想が違えばスタイルも違います。折原は一生懸命に盛り上げようとしているんですが、ボクの思想は凄くストロングスタイル。シャークも思想はボクですから、そこに障害ができますね」と、二人の思想には大きな隔たりがあることを懸念した。思想の違う者同士の対戦は非常に危険を伴う。それを過去の経験から知っているからこそ、折原とシャークの遺恨決着戦にゴーサインを出しかねているのだ。

 何はともあれ、30周年を迎えて、ますます精力的な活動を行っていきそうな初代タイガー。本の出版、30周年記念パーティー、そして3・18後楽園大会と、今年も初代タイガーからは目が離せそうにない。